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239話
しおりを挟むさて、叔父様からの手紙を読み終えたのはいいですが.......どうしましょうかね?
手紙の内容としては特に苛立つこともなく、普通のものでしたが、なんとなく手元に置いておきたくないと言いますか.......。
だからと言って捨ててもいいのか、と考えると難しい問題ですわよね。
そう思いながら、ユーリ達から受け取った便箋をジッと見つめていると、どうやらユーリ達も同じようなことを思ったのか
「どうしますか?この手紙」
と心配そうな顔で私のことを見てきましたわ。
まぁ、手紙を開ける前の会話といい、私の表情といい、見ていたら何を考えているのかわかりますわよね。
特にユーリとミリアなんて一緒にいる期間も長いので、何も言わなくても私の考えがわかると思いますわ。
ただ、ディアは不思議そうな顔をして、なぜそんなことを聞くのか、という顔をしていますけど。
「捨てても良いと思うけど.........こんなにしっかりと書かれていたら捨てにくいですわよね」
そう言って苦笑すると、どうやらディアも納得してくれたみたいで
「そ、そうですよね」
と焦ったような顔をしながら頷いていたので、思わず笑いそうになってしまいましたわ。
別に同意を求めたわけでもありませんし、自分の意見を言ってくれてもいいんですけど.......まぁ、ディア以外の2人が私に気を遣いながら話をしている、ということで、言いにくいですわよね。
なんて思いながら、便箋を封筒の中に入れながらこの手紙を捨てるか、捨てないか、考えていると
「とりあえず、一旦持ち帰って時間が経ってから捨てる、で良いんじゃないでしょうか?邪魔になるようなものでもありませんし」
ミリアがそう言って、スッと手を差し出してきましたわね。
丁度、引き出しの中の手紙を整理していたところだったので、一緒にしておいてくれるんでしょうね。
正直今すぐにでも捨てるなら処分したいところではありますが.......流石に可哀そうでもありますもの。
ミリアの言う通りにしておきましょう。
「そうね、そうしましょうか」
そう言ってミリアに手紙を渡した私はふぅ......と息を吐きましたわ。
とりあえず、私がやることは既に終わった、ということで何か手伝えることがあると良いんですが.....。
そう思いながら部屋の片づけをしているユーリ達を見ますが
「それにしても、ここにお世話になって半年、ですか.......」
「ついに明日帰るんですよね。なんだか緊張してきましたよ」
とゆったり会話をしていて、手伝うと言い出せる空気ではありませんわね。
しかも、私が手伝っても邪魔をしてしまうのはわかっていることですし、出来ることが限られていますからね。
きっと、皆からしてみると私が部屋の中で待機しているよりも、どこか邪魔にならないような場所にいてくれた方が、って感じですわよね。
ただ、本当にやることがなくて手持ち無沙汰ですのよ。
そういう時に限って誰も来ませんし.......。
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