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238話
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とりあえず手紙を読み終えた、ということで、私の後ろから覗き込んでいたユーリ達にサッと手紙を渡しましたわ。
途中で、流石に勝手に読むのは.....と思ったらしく、3人はそれぞれ部屋の掃除を始めていましたからね。
最初のところしか把握できていない、と思っての行動でしたが、どうやらユーリ達は手紙を読ませてもらえるとは思ってもいなかったみたいで
「いいんですか?」
と驚いた顔をして私の方を見てきましたわ。
まぁ、内心では今更何を驚いているんだ、という感じですのよね。
だって、殿下からの手紙だってユーリは普通に読んでいたではありませんか。
なんて思いながら、驚いた顔をしているユーリ達に
「えぇ、別に隠す必要もないし、知っておいた方が良い事もあったわ」
とだけ言って、私は椅子に座り直しましたわ。
はぁ.......離婚、ですか。
確か貴族の離婚というのは相当面倒な手続きがあった、と思いますが、そもそも陛下がよく許可を出しましたわよね。
だって、理由のところも読みましたがあの人達だったらやっていそうな行動ばかり書かれていましたのよ?
私からすると、そんなことで離婚するのか、と思ってしまいますわよね。
なんて思いながらため息をついていると、丁度3人も離婚したことが書かれたところを読んだらしく
「ほぁ........離婚したんですか」
というディアの声が聞こえてきましたわね。
まぁ、そのような反応になるとは思っていましたが、改めて聞くと笑いそうになってしまうくらい、興味のないような、あるようなそんな声をしていますわ。
手紙を読んで眉間に皺を寄せたユーリは
「理由に関して、男遊びとお金の使い込み、領民たちに対して異常な搾取って........別に想像が出来ることですし、むしろ知らなかったのか、という感じですよね」
と首を傾げていますし、それに頷いたミリアも
「まぁ、侯爵家の方はお嬢様が手綱を握っていましたし、メイドに関して以外はさり気なく制限されていましたからね。きっと侯爵家に関われなくなったので、子爵家の方で好き勝手したんじゃないですか?」
肩をすくめながらそう言って......本人がいないから、とはいえ好き勝手言っていますわね。
ただ、私も皆と同じ意見ですし聞いていて面白いので止めませんけど。
なんて思っていると、ふと頭に浮かんできたことがあったので、手紙を読んでいる途中で申し訳ないですが
「そういえば、あの人たちが勝手に雇ったメイド達はどうなったのかしら?流石に今の侯爵家では居心地が悪いんじゃない?」
首を傾げながら、ミリアに聞いてみましたわ。
というのも、あの人達が気に入っているメイド達、というのが侯爵家に数名いたはずですが、殿下や叔父様からの手紙を読んでいると2人は侯爵家に出入りしていないみたいじゃないですか。
だとすると、今のお屋敷で一番偉いのはメイド長ということになりますわよね?
居心地の悪い職場に変わったでしょうけど.......なんて思っていると
「あー.......それに関してですが、どうやらお母さんが徹底的に叩き直した、と手紙に書かれていましたよ。なのでお嬢様が戻った時には今までとは別人のようになっている、とか」
そう言ったミリアは詳しく知っているのか、苦笑しながらそう言いましたわね。
その言葉を聞いてユーリが
「メイド長に叩き直されるなんて.......流石に怖すぎますよね」
と言っているのを見ると、メイド長は相当厳しいんでしょうけど、話しを聞きたいようで、聞きたくないような.......想像はできませんわね。
途中で、流石に勝手に読むのは.....と思ったらしく、3人はそれぞれ部屋の掃除を始めていましたからね。
最初のところしか把握できていない、と思っての行動でしたが、どうやらユーリ達は手紙を読ませてもらえるとは思ってもいなかったみたいで
「いいんですか?」
と驚いた顔をして私の方を見てきましたわ。
まぁ、内心では今更何を驚いているんだ、という感じですのよね。
だって、殿下からの手紙だってユーリは普通に読んでいたではありませんか。
なんて思いながら、驚いた顔をしているユーリ達に
「えぇ、別に隠す必要もないし、知っておいた方が良い事もあったわ」
とだけ言って、私は椅子に座り直しましたわ。
はぁ.......離婚、ですか。
確か貴族の離婚というのは相当面倒な手続きがあった、と思いますが、そもそも陛下がよく許可を出しましたわよね。
だって、理由のところも読みましたがあの人達だったらやっていそうな行動ばかり書かれていましたのよ?
私からすると、そんなことで離婚するのか、と思ってしまいますわよね。
なんて思いながらため息をついていると、丁度3人も離婚したことが書かれたところを読んだらしく
「ほぁ........離婚したんですか」
というディアの声が聞こえてきましたわね。
まぁ、そのような反応になるとは思っていましたが、改めて聞くと笑いそうになってしまうくらい、興味のないような、あるようなそんな声をしていますわ。
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「理由に関して、男遊びとお金の使い込み、領民たちに対して異常な搾取って........別に想像が出来ることですし、むしろ知らなかったのか、という感じですよね」
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「まぁ、侯爵家の方はお嬢様が手綱を握っていましたし、メイドに関して以外はさり気なく制限されていましたからね。きっと侯爵家に関われなくなったので、子爵家の方で好き勝手したんじゃないですか?」
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ただ、私も皆と同じ意見ですし聞いていて面白いので止めませんけど。
なんて思っていると、ふと頭に浮かんできたことがあったので、手紙を読んでいる途中で申し訳ないですが
「そういえば、あの人たちが勝手に雇ったメイド達はどうなったのかしら?流石に今の侯爵家では居心地が悪いんじゃない?」
首を傾げながら、ミリアに聞いてみましたわ。
というのも、あの人達が気に入っているメイド達、というのが侯爵家に数名いたはずですが、殿下や叔父様からの手紙を読んでいると2人は侯爵家に出入りしていないみたいじゃないですか。
だとすると、今のお屋敷で一番偉いのはメイド長ということになりますわよね?
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「あー.......それに関してですが、どうやらお母さんが徹底的に叩き直した、と手紙に書かれていましたよ。なのでお嬢様が戻った時には今までとは別人のようになっている、とか」
そう言ったミリアは詳しく知っているのか、苦笑しながらそう言いましたわね。
その言葉を聞いてユーリが
「メイド長に叩き直されるなんて.......流石に怖すぎますよね」
と言っているのを見ると、メイド長は相当厳しいんでしょうけど、話しを聞きたいようで、聞きたくないような.......想像はできませんわね。
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