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230話

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あのパーティーから、約2ヶ月が経過しましたわ。

つまり、あと少しで家に帰らなければいけなくなっている、ということなんですが........

「セリスティア、前回の話の続きなんだけど.....」

そんな中、私の目の前には今日もシャリア様が優雅にお茶を飲みながら目を輝かせてお話をしていますわ。

実は、あのパーティーの次の日、急にシャリア様からお手紙が届いて家に遊びに行く、と言われましたのよね。

まぁ、それに関しては驚きましたが別に予定もなかったですし構わないんですのよ。

私自身、この国で友人が出来るとは思ってもいなかったので、シャリア様のように来てくれるのは嬉しいですしね。

ただ、その日からシャリア様は家庭教師とレオンハルト様と会う時以外、公爵家に居座るようになってしまいましたのよね。

おかげで、ブレイドの婚約者のティファー様が家に遊びに来るたびに気を遣っていますのよ。

あぁ、シャリア様が来るのを嫌がっているわけではありませんわよ?

ただ、私は仮にも居候させてもらっている立場なので、申し訳なくなるんですのよね。

なんて思いながら、シャリア様の言葉に

「え、えぇ。あれですわよね?この国に追加で水路を作るとして、の......」

と苦笑しながら答えると

「私としては、そろそろ地下に掘っていくのも良いと思っているのだけど......」

どうやらこのような話を出来る人は限られているんでしょうね。

シャリア様との話は毎回難しいもので、領地経営の応用のようなことが多いんですのよ。

水路を作る、という話を今はしていますが、その前なんて他国との関わり方や輸出入の割合、もう少し前は貴族令嬢や夫人とのことについてなんかも話していましたわね。

私としては勉強にもなりますし、自分の意見とは違ったものが聞けるので凄く楽しいですが、シャリア様は私のような素人のような考えを聞いて楽しいのでしょうか?

なんて思いながらも、今日もシャリア様と難しい会話を続けていると

「なんだか随分と難しい話をしているんだね」

という声が聞こえてきましたわね。

これには驚いてパッと来た人を確認しましたが、私たちのいる温室の入り口付近では、会話を聞いたのか苦笑しながら肩をすくめているレオンハルト様が立っていましたわ。

それを見た私は咄嗟に

「レオンハルト様、いつ来ましたの?」

と言ってしまいましたが、なんだか来ないで欲しかった、みたいな言い方をしてしまいましたわね。

もちろん、そんなことは思っていませんが、言い方が少し冷たくなってしまいましたわ。

言われたレオンハルト様は、というと、私の言い方について特に何かを言ってくることもなく

「たった今だよ」

と言って空いている席にスッと腰を下ろしたので、私の気にしすぎだったんでしょうか?

そう思いながら、シャリア様を見ると、なぜか不機嫌そうにレオンハルト様のことを睨みつけていますわね。

え、えーっと.......なんだか急に機嫌が悪くなってしまったような気がしますが..........どうしたんでしょう?

もしかして、何か気に障ることをしてしまった、とかでしょうか?

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