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203話

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シャリア様という友人が出来た私は、まだまだ話が終わりそうにないレオンハルト様の居場所を確認した後に、この国のことについて色々と聞いてみましたわ。

というのも、なんだかレオンハルト様に対する令嬢たちの行動があまりにもおかしいと思いましたのよね。

だって、一応レオンハルト様は公爵子息ですわよ?

それなのに、この国の令嬢たちは爵位が上の相手に対しても敬意をもって接することなく自分の欲のまま動いている、といいますか......。

とにかく、我が国では絶対にありえないような行動ばかりするんですのよね。

なので、どうしても気になって聞いてみることにしたんですが、私の質問にシャリア様は

「あー......まぁ、気になりますわよね」

と複雑そうに苦笑しましたわ。

話しにくい内容なのか、それともどうやって説明するのか悩んでいるのか.....シャリア様は顎の下に手を当てて考え込んでしまいましたわ。

あ、ちなみに、レオンハルト様と一緒に居た時に感じていた沢山の視線は、シャリア様に注意されたということもあって、なのか随分と少なくなりました。

ただ、どうやらシャリア様は私の想像通り公爵令嬢で、しかも公爵家の中でも最も高い地位の令嬢だったらしく、私のような隣国からのお客様とシャリア様が話している状況に驚いている人は多くいますわね。

といってもすぐに視線を逸らすので特に気にはなりませんけど。

なんて思っていると、考え終えたシャリア様が

「まぁ、これは私の勘なので、全員がそうだとは言いませんわよ?」

と前置きをした後で、私の質問に対してこう答えましたわ。

「きっと、この国の令嬢たちは自分の両親に物凄く甘やかされて育っているので、自分が一番、自分の思い通りに話が進む、と勘違いしている人が多いんだと思いますわ」

この言葉に、思い当たる人が多い.....といっても数人しか令嬢のことはわかりませんが、実際にアーリナ様もユースティン様も自分が一番、という感じでしたわよね。

カティ様はどう考えているのかわかりませんが、きっと近しい考えを持っているのでは?と勝手に思っているので、シャリア様の言っていることは凄く納得できますわね。

ただ、私が何も言わずに静かに頷いていると

「もちろん、令嬢の全員がという訳ではありませんわよ?ただ、セリスティア様が見てきた令嬢たちはそうなんだろう、と思っただけですわ」

と焦ったように最後に付けくわえていたので、きっといい人もいるんでしょう。

まぁ、つまりは私が会ってしまった令嬢は外れが多かった、ということですわね。

なんて思いながら、シャリア様に

「もちろん、全員が悪い人だとは思っていませんわ。ブレイドの婚約者様もいい人ですし、シャリア様だってこうして私とお話をしてくれていますもの」

と言ってニッコリと微笑むと、シャリア様は照れたように顔を赤くして下を向いてしまいました。

うん、凄く可愛らしいですわね。

毎回顔を赤くするのはなぜなのかわかりませんが、とにかく凄く可愛らしい令嬢だというのはわかりましたわ。

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