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184話
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アーリナ様の隣で私のことを睨みつけている令嬢が私の見える範囲だけでも5人ほどいるんですが、その中にカティ様の姿があるではありませんか。
家庭教師の時に見せていた、クールで冷静さのある顔とは一変して、今のカティ様の顔は嫉妬に染まった醜く酷い顔をしていますわ。
この顔を見たら婚約者を作りたい、と思っていても誰も寄ってきませんわよ。
ただ、近くにリーシャ様の姿がないのだけは安心ですわよね。
なんて思っていると、私がある一点を見つめて固まっていることに気付いたレオンハルト様が
「どうしたの?」
と心配そうな顔をして私の顔を覗き込んできましたわ。
正直、令嬢たちの嫉妬心が剝き出しになったこの顔を見せていいのか悩みますが.......ですが、ここで何も言わなければレオンハルト様も気になってしまいますわよね。
そう判断した私は、何も言わず、ただただ無言で令嬢たちの方をジッと見つめましたわ。
そんな私の様子を見て、レオンハルト様は何を言いたいのか、理解してくれて私の視線の先へと目を向けましたわね。
すると、令嬢たちはまさかレオンハルト様が自分たちの方を見るとは思ってもいなかったんでしょう。
一瞬だけですが、レオンハルト様と目が合ったかと思うと、すぐに都合の悪そうな顔をして目を逸らしていましたわ。
まぁ......アーリナ様だけは既に私と言い合ったといいますか.......一度揉めたので諦めているのか、私のことを睨み続けていますけどね。
レオンハルト様と婚約したい、という気持ちは理解出来なくもありませんが、ここまで執着されるとうんざりしてきますわよね。
なんて思いながら、レオンハルト様に
「カティ様のこと、知っていましたの?」
とだけ尋ねると
「最初は全くわかっていなかったよ。だって、毎回毎回凄い見られているとは思っていたけど、絡んでくることはなかったからね。どこの令嬢なのか、もわからなかったくらい」
そう言って、苦笑しましたわね。
表情を見ていたらわかりますが、どうやら嘘をついている、というわけではなさそうですわ。
ただ、毎回レオンハルト様のことを見ていた、ですか。
ということは、カティ様もレオンハルト様に恋をしていた令嬢の1人、ということなんでしょうか?
だからこそ、私とレオンハルト様の婚約が決まった、ということに関してわざわざ質問してきた李、レオンハルト様の嘘の情報を流して混乱させようとした、とか?
まぁ、こればかりは本人しかわからないことですわよね。
なんて思いながら、苦笑しているレオンハルト様に
「ということは、馬車の中で伯爵家の人達を見て驚いていたのはカティ様が影響していますのね」
会場に入る前、伯爵たちのことを見て感じた違和感について、尋ねましたわ。
すると、私の考えは当たっていたみたいで、小さく質問に頷くと
「ただ、元とはいえ教え子だった令嬢をあまり悪く言われたくないだろうと思ってね」
本当に申し訳なさそうな顔をしてそう言いましたわ。
家庭教師の時に見せていた、クールで冷静さのある顔とは一変して、今のカティ様の顔は嫉妬に染まった醜く酷い顔をしていますわ。
この顔を見たら婚約者を作りたい、と思っていても誰も寄ってきませんわよ。
ただ、近くにリーシャ様の姿がないのだけは安心ですわよね。
なんて思っていると、私がある一点を見つめて固まっていることに気付いたレオンハルト様が
「どうしたの?」
と心配そうな顔をして私の顔を覗き込んできましたわ。
正直、令嬢たちの嫉妬心が剝き出しになったこの顔を見せていいのか悩みますが.......ですが、ここで何も言わなければレオンハルト様も気になってしまいますわよね。
そう判断した私は、何も言わず、ただただ無言で令嬢たちの方をジッと見つめましたわ。
そんな私の様子を見て、レオンハルト様は何を言いたいのか、理解してくれて私の視線の先へと目を向けましたわね。
すると、令嬢たちはまさかレオンハルト様が自分たちの方を見るとは思ってもいなかったんでしょう。
一瞬だけですが、レオンハルト様と目が合ったかと思うと、すぐに都合の悪そうな顔をして目を逸らしていましたわ。
まぁ......アーリナ様だけは既に私と言い合ったといいますか.......一度揉めたので諦めているのか、私のことを睨み続けていますけどね。
レオンハルト様と婚約したい、という気持ちは理解出来なくもありませんが、ここまで執着されるとうんざりしてきますわよね。
なんて思いながら、レオンハルト様に
「カティ様のこと、知っていましたの?」
とだけ尋ねると
「最初は全くわかっていなかったよ。だって、毎回毎回凄い見られているとは思っていたけど、絡んでくることはなかったからね。どこの令嬢なのか、もわからなかったくらい」
そう言って、苦笑しましたわね。
表情を見ていたらわかりますが、どうやら嘘をついている、というわけではなさそうですわ。
ただ、毎回レオンハルト様のことを見ていた、ですか。
ということは、カティ様もレオンハルト様に恋をしていた令嬢の1人、ということなんでしょうか?
だからこそ、私とレオンハルト様の婚約が決まった、ということに関してわざわざ質問してきた李、レオンハルト様の嘘の情報を流して混乱させようとした、とか?
まぁ、こればかりは本人しかわからないことですわよね。
なんて思いながら、苦笑しているレオンハルト様に
「ということは、馬車の中で伯爵家の人達を見て驚いていたのはカティ様が影響していますのね」
会場に入る前、伯爵たちのことを見て感じた違和感について、尋ねましたわ。
すると、私の考えは当たっていたみたいで、小さく質問に頷くと
「ただ、元とはいえ教え子だった令嬢をあまり悪く言われたくないだろうと思ってね」
本当に申し訳なさそうな顔をしてそう言いましたわ。
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