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57話
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ブレイドの話を聞いた私は、正直伯爵に対する印象が元々悪かったのに、今では顔を見たくもないほど、苛立ちを感じていますわ。
だって、同じ姉妹なのに、比べるのもおかしい話ではありません?
しかも、どっちが跡取りになるのか、と平等な目で比べるのはわかりますわよ?
ですが伯爵は、カティ様を良く見せるためだけにリーシャ様の悪いところを必死に探して.........胸糞の悪くなる人ですわね。
なんて思っていると、ブレイドも私の思っていることが伝わってくれたのか
「本当に嫌な奴だよね。正直、あんなのが父親だ、と考えると伯爵家の2人には同情するよ」
大きくため息をつきながら吐き捨てる様にそう言いましたわ。
同情、ですか。
正直な話、私自身が最近まで良い暮らしをしていなかったので、同情してもいいのか、とは思ってしまいますけどね。
ですが、悪い話しかない伯爵と血の繋がりがある、と考えると確かに同情したくなりますわよね。
ただ、ブレイドがそこまで言うのはとても珍しような気もするんですが.....。
そう思った私は
「そう思ってしまうほど伯爵は酷いんですの?」
と聞いてしまいましたわ。
だって、表情で伝わってきますが伯爵のことを軽蔑しているような、そんな顔ですもの。
するとブレイドは、私の質問にはぁ......とため息をついてから
「まぁ....それ以外にも、お酒を飲んでパーティー会場で暴れたり、問題を起こしているからね」
と答えてくれましたわ。
これには流石に
「うわぁ.......最悪ですわね。確かにそんなのが親だったら、と考えると胃がキリキリしてしまいますわ」
と呟くと、
「といっても、子供は親を選べない、とかも言うしなぁ.......」
「そうですわねぇ.........私は両親があの2人でとても幸せでしたが、中にはそう思えない人も沢山いますのよね」
2人でそれぞれそう言うと、ほぼ同時にため息をついてしまいましたわよ。
それほどまでに色々と思うことがある、ということですわ。
特に、子供は親を選べない、という言葉に関しては、あの女にも当てはまるのでは?と考えてしまいましたのよね。
だって、もしあの女の両親がまともな人だったら、あのような見た目と正確には育たなかったんじゃないかしら?とか思ってしまいましたのよね。
まぁ、だからと言って今までやられたことを許すつもりはありませんけど。
そう思いながら、もう冷めてしまったお茶を一口含むと、それとブレイドも同じタイミングでお茶を飲んでいますわね。
なんだかこうやって見ると、仲睦まじくお茶を楽しんでいる男女、ですわ。
何も知らない人が見たら密会でもしているのか、と勘違いされてもおかしくない状況で少し複雑な心境になりますわね。
だって、勘違いされてしまったら私はブレイドの浮気相手、ということになりますもの。
そんなのはごめんですわ。
と言っても、少し離れた場所にユーリとディアが待機していますし、家に来る人なんて限られているので大丈夫だと思いますけどね。
なんて思っていると、急に温室の入り口の方から
「ブレイド様!私というものが居ながら他の令嬢とお茶だなんて.......浮気していますの!?」
という叫び声が、私達の方に響いてきましたわ。
だって、同じ姉妹なのに、比べるのもおかしい話ではありません?
しかも、どっちが跡取りになるのか、と平等な目で比べるのはわかりますわよ?
ですが伯爵は、カティ様を良く見せるためだけにリーシャ様の悪いところを必死に探して.........胸糞の悪くなる人ですわね。
なんて思っていると、ブレイドも私の思っていることが伝わってくれたのか
「本当に嫌な奴だよね。正直、あんなのが父親だ、と考えると伯爵家の2人には同情するよ」
大きくため息をつきながら吐き捨てる様にそう言いましたわ。
同情、ですか。
正直な話、私自身が最近まで良い暮らしをしていなかったので、同情してもいいのか、とは思ってしまいますけどね。
ですが、悪い話しかない伯爵と血の繋がりがある、と考えると確かに同情したくなりますわよね。
ただ、ブレイドがそこまで言うのはとても珍しような気もするんですが.....。
そう思った私は
「そう思ってしまうほど伯爵は酷いんですの?」
と聞いてしまいましたわ。
だって、表情で伝わってきますが伯爵のことを軽蔑しているような、そんな顔ですもの。
するとブレイドは、私の質問にはぁ......とため息をついてから
「まぁ....それ以外にも、お酒を飲んでパーティー会場で暴れたり、問題を起こしているからね」
と答えてくれましたわ。
これには流石に
「うわぁ.......最悪ですわね。確かにそんなのが親だったら、と考えると胃がキリキリしてしまいますわ」
と呟くと、
「といっても、子供は親を選べない、とかも言うしなぁ.......」
「そうですわねぇ.........私は両親があの2人でとても幸せでしたが、中にはそう思えない人も沢山いますのよね」
2人でそれぞれそう言うと、ほぼ同時にため息をついてしまいましたわよ。
それほどまでに色々と思うことがある、ということですわ。
特に、子供は親を選べない、という言葉に関しては、あの女にも当てはまるのでは?と考えてしまいましたのよね。
だって、もしあの女の両親がまともな人だったら、あのような見た目と正確には育たなかったんじゃないかしら?とか思ってしまいましたのよね。
まぁ、だからと言って今までやられたことを許すつもりはありませんけど。
そう思いながら、もう冷めてしまったお茶を一口含むと、それとブレイドも同じタイミングでお茶を飲んでいますわね。
なんだかこうやって見ると、仲睦まじくお茶を楽しんでいる男女、ですわ。
何も知らない人が見たら密会でもしているのか、と勘違いされてもおかしくない状況で少し複雑な心境になりますわね。
だって、勘違いされてしまったら私はブレイドの浮気相手、ということになりますもの。
そんなのはごめんですわ。
と言っても、少し離れた場所にユーリとディアが待機していますし、家に来る人なんて限られているので大丈夫だと思いますけどね。
なんて思っていると、急に温室の入り口の方から
「ブレイド様!私というものが居ながら他の令嬢とお茶だなんて.......浮気していますの!?」
という叫び声が、私達の方に響いてきましたわ。
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