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54話
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カティ様と話をした後、伯爵たちへの挨拶もそこそこに帰宅することになりましたわ。
本当なら挨拶をした方が良いと思ったんですけどね。
伯爵のいる執務室にお邪魔したときに、なぜか
「終わったならさっさと帰るんだな!」
と怒鳴られてしまったので仕方なかったんですのよ。
まぁ、少しだけイラっとはしましたが、カティ様の家庭教師変更の件を引きずっているんだ、と思っておくことにしましたわ。
といっても、ダラダラと引きずっていたら面倒だと思われて厄介者扱いされるでしょうけどね。
自分からそのように仕向けたんですから仕方ありませんわ。
さて、帰宅までの間にも色んな事がありながらクリストファー公爵家に帰宅した私は、早速伯母様の元に向かいましたわ。
一応、公爵家を出発する前に帰ってきたらすぐに報告する、ということを言ってから家を出たので、きっと今頃首を長くして待っている......と思っていますわよ。
コンコン、と控えめに執務室のノックをして
「伯父様、伯母様、ただいま戻りました」
と私が声をかけると、近くにいた伯父様も話をしたそうにしていましたが、空気を読んでくれたんでしょうね。
ぐっと堪えて、羨ましそうな顔をして私の方を見ていますわ。
一方、伯母様は私のことをニコニコと見ながら
「家庭教師はどうだったかしら?」
と聞いてきたので、ここは正直に、なんとも言えないような表情になりながら
「うーん......なんといいますか.......」
と言葉に詰まっていると伯母様も伯父様も不思議そうな顔をして首を傾げていましたわね。
まぁ、行く前はあれほどまでに気合十分で向かったのに、帰ってきたら一気に気分が落ちているんですもの。
2人とも何があったのか、と気になりますわよね。
なんて思いながら、大まかにですが今日会った出来事を2人に説明しましたわ。
まず、私の教え子になるこは、伯爵家に引きこもりをしているらしく部屋からもまともに出ていないらしい、ということ。
それから急遽、予定にはなかったはずの姉の方も教えることになってしまったこと。
伯爵は私が家庭教師に行ったことで不服そうに怒っていたこと。
後は......リーシャ様が伯爵のことを嫌っていることについて言うか迷いましたが、いまではない、と思ってその件は心の中に閉じ込めることにしましたわ。
私の話をずっと小さく頷いて聞いてくれた伯母様は、リーシャ様の引きこもりについて
「あらあら.....最近顔を見ないとは思っていたけどそんなことになっていたのね」
と心配そうな顔をして頬に手を当てていたので、伯母様もこの話は聞いていなかったんでしょうね。
その証拠に、伯父様は複雑そうな顔をして
「そうか.....あの明るかった子がねぇ......」
と呟いていますもの。
そんな2人に
「そうなんですよ。私なんてこの国の情報が微塵もないような人なので、一体どうするのが正解なのかもわからなくて」
思わず視線を下に向けながら話してしまいましたが、本当に言ってて気分がよくなる話題ではありませんからね。
リーシャ様と今後関わっていくならどうすればいいのか、それに加えてカティ様も伯爵に対して何かと思うことがある様子だったので、それも気になりますし......。
流石にほぼ初対面の私になんでも話をして、といっても無理な話ですしね。
なんて思っていると、伯母様は
「そりゃそうよ。誰も正解なんてわからないわ」
そう言いながら苦笑していましたわ。
正解なんてわからない、ですか。
なんだか難しい話ですわね。
本当なら挨拶をした方が良いと思ったんですけどね。
伯爵のいる執務室にお邪魔したときに、なぜか
「終わったならさっさと帰るんだな!」
と怒鳴られてしまったので仕方なかったんですのよ。
まぁ、少しだけイラっとはしましたが、カティ様の家庭教師変更の件を引きずっているんだ、と思っておくことにしましたわ。
といっても、ダラダラと引きずっていたら面倒だと思われて厄介者扱いされるでしょうけどね。
自分からそのように仕向けたんですから仕方ありませんわ。
さて、帰宅までの間にも色んな事がありながらクリストファー公爵家に帰宅した私は、早速伯母様の元に向かいましたわ。
一応、公爵家を出発する前に帰ってきたらすぐに報告する、ということを言ってから家を出たので、きっと今頃首を長くして待っている......と思っていますわよ。
コンコン、と控えめに執務室のノックをして
「伯父様、伯母様、ただいま戻りました」
と私が声をかけると、近くにいた伯父様も話をしたそうにしていましたが、空気を読んでくれたんでしょうね。
ぐっと堪えて、羨ましそうな顔をして私の方を見ていますわ。
一方、伯母様は私のことをニコニコと見ながら
「家庭教師はどうだったかしら?」
と聞いてきたので、ここは正直に、なんとも言えないような表情になりながら
「うーん......なんといいますか.......」
と言葉に詰まっていると伯母様も伯父様も不思議そうな顔をして首を傾げていましたわね。
まぁ、行く前はあれほどまでに気合十分で向かったのに、帰ってきたら一気に気分が落ちているんですもの。
2人とも何があったのか、と気になりますわよね。
なんて思いながら、大まかにですが今日会った出来事を2人に説明しましたわ。
まず、私の教え子になるこは、伯爵家に引きこもりをしているらしく部屋からもまともに出ていないらしい、ということ。
それから急遽、予定にはなかったはずの姉の方も教えることになってしまったこと。
伯爵は私が家庭教師に行ったことで不服そうに怒っていたこと。
後は......リーシャ様が伯爵のことを嫌っていることについて言うか迷いましたが、いまではない、と思ってその件は心の中に閉じ込めることにしましたわ。
私の話をずっと小さく頷いて聞いてくれた伯母様は、リーシャ様の引きこもりについて
「あらあら.....最近顔を見ないとは思っていたけどそんなことになっていたのね」
と心配そうな顔をして頬に手を当てていたので、伯母様もこの話は聞いていなかったんでしょうね。
その証拠に、伯父様は複雑そうな顔をして
「そうか.....あの明るかった子がねぇ......」
と呟いていますもの。
そんな2人に
「そうなんですよ。私なんてこの国の情報が微塵もないような人なので、一体どうするのが正解なのかもわからなくて」
思わず視線を下に向けながら話してしまいましたが、本当に言ってて気分がよくなる話題ではありませんからね。
リーシャ様と今後関わっていくならどうすればいいのか、それに加えてカティ様も伯爵に対して何かと思うことがある様子だったので、それも気になりますし......。
流石にほぼ初対面の私になんでも話をして、といっても無理な話ですしね。
なんて思っていると、伯母様は
「そりゃそうよ。誰も正解なんてわからないわ」
そう言いながら苦笑していましたわ。
正解なんてわからない、ですか。
なんだか難しい話ですわね。
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