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35話
しおりを挟む手紙をj読み終えた私は、なんだか一気に疲労感が、といいますか.........最後の内容は想定外のことだったので、どう反応したらいいのかわからなくなりましたわ。
と、とにかく、この手紙はしまっておきましょう。
なんとなくですが、読めば読むほど私の精神的な何かが吸い取られるような気がしますもの。
そう思いながら、とりあえず返事も書かないといけないので封筒の中に大事にしまっていると、コンコン、と控えめなノックが聞こえてきて、反射的に急いで手紙を隠してしまいましたわ。
別に隠す必要はないんですけど、なんとなく、ですわよね。
なんて思っていると、私が手紙をしまっている間に部屋に入ってきたディアに
「セリスティア様?そんな困った顔をしてどうしたんですか?」
と不思議そうな顔をして聞かれましたわ。
これには反射的にですが
「あぁ、ごめんなさい。なんでもないのよ」
とは答えましたが.......ディアですか。
あ、別に深い意味はありませんのよ?
ただ、ここまで一緒にいましたが、普段は皆が一緒に居るときに会話をするくらいで、2人きりで話をするのは初めてなので、何と言いますか........気まずいと言いますか、どうすればいいのか少し戸惑いますわよね。
そんな私の考えを察してしまったのか、ディアは悲しそうな顔をして
「........やっぱりまだ私は信用できないですかね?」
と小さく呟いたのが聞こえてきて、ビクッと体を震わせてしまいましたわ。
だって、信用できない、というわけではありませんが........いや、そう自分に言い聞かせているだけで、本当は信用できないのかもしれません。
だからこそ、ディアにたいしては心を開けないんでしょうし。
そういうのはダメだってわかってはいるんですけどね?
ただ、あの人が選んで入れたメイドを本当に信用しても良いのか、と.......。
ですが、流石にそのままディアに伝えるわけにはいかないので
「そ、そういう訳じゃないのよ?ただ、今まで関りがなさ過ぎてどうしたらいいのかわからない、というか........」
必死に手を横にブンブン振りながらそう言いましたが、そう簡単に納得してくれるわけもなくディアは自嘲気味に
「まぁ、そうですよね。実際私の仕事ってあのデブの片付けとかが多かったですし」
と苦笑しましたわ。
ただ、そのディアの反応よりかは、言葉と言いますか......。
思わず
「で、デブって.......」
と反応してしまった私に、ディアは可愛らしく頬を膨らませながら
「本当のことじゃないですか。早く家に帰れ、って毎日思っていましたよ」
そう言うと、その時のことを思い出しているのか物凄く嫌そうな顔をしながら肩をすくめましたわ。
それを見た私は
「そんなにあの人が嫌だったのね」
とは言いましたが、少し驚きですわね。
もちろん、あの2人が嫌われている、ということは知っていましたわよ?
ですが、ディアもどちらかというと2人から優遇されていた側の人ですし、これほどまでに嫌っているなんて想像していませんでしたわ。
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