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11話
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そして、次に私が目を覚ましたのはしっかりと馬車の中でしたわ。
ただ、普段とは違ったのがなぜか皆が心配そうな顔をして私の顔を覗き込んでいましたの。
い、一体どうしましたの?
なぜか皆が泣きそうな顔をしているんですが......。
皆の表情に戸惑いながら、私の顔を覗き込んでいるメイド3人に
「どうしましたの.......?」
と尋ねてみましたわ。
すると
「どうしたの、じゃないですよぉぉ!」
「ほんっとビックリしたんですから!朝、起きたらお嬢様が泣きながら寝ていますし、声をかけても全く起きる気配がありませんし!」
ディアとミリアが、一気に吐き出すように私にそう言ってきたので、驚いて
「えぇ!?そうでしたの!?」
と言ったものの、私、泣いていましたの.......?
未だに状況が理解できていない私は、泣いていた、というのを確認するようにそっと自分の頬を撫でると、確かに泣いた後に様に濡れていますわ。
しかも、声をかけた、って......。
ということは、お母様と会ったのは夢だった、ということなんでしょうか?
ですが、皆を連れ出してくれて、というのは実際に見ていたかのような話し方でしたわよね?
そう思いながら、ユーリを見ると、今にも泣きだしそうなほど目に沢山の涙を溜めて口にkギュッと力を入れていましたわ。
あ、あらら.......。
なんだか普通に寝ていただけなのに随分と大事になってしまいましたわね。
私もまさか自分が泣いているなんて思ってもいませんでしたわ。
正直、いまだに自分に何が起こっていたのか理解が出来ていませんが、ミリアとディアに謝罪をしながらユーリの隣に座って
「ごめんなさい、心配かけたわね」
と頭を撫でると
「本当ですよぉぉぉ」
ユーリは必死に耐えていた涙をポロポロとこぼしながら、私に抱き着いてきましたわ。
心の中で
「あぁぁぁ......泣かないで」
と思いながらも、私のせいなので泣くなとも言えませんわね。
そう思った私は、とにかく泣いているユーリを宥めように必死に背中を擦って謝罪をしましたわ。
するとそれを見ていたミリアが、はぁ......と大きくため息をついて
「本当に心配だったので出発する時間をずらして様子を見ていたんですよ」
と言ってきたので、本当に心の底から
「ほ、本当に申し訳ないことをしたわ........」
と呟きましたわ。
そうですわよね。
普段は時間になったら出発していますものね。
それなのに、今日は馬車が停止したままですわ。
.....本当に止めたままでしたのね。
なんて思いながら外を見ると、ふと気づいたことがありますの。
ここに3人いますが、1人足りないですわよね?
てっきり前の方にいるのかとも思いましたが、姿がありませんわ。
そう思った私は、ディアに
「ネイトは?」
と尋ねると
「ネイトさんは、お嬢様に何かあった時の為に近くの病院を探しに行きましたよ」
と答えてくれましたわ。
近くの病院、って.........。
確かに目が冷めなかったらお世話になったかもしれませんが、そこまで大事にしなくても......。
そんな私の考えが顔に出ていたんでしょうね。
ミリアはチラッと私の顔を見るなり
「それほどまでに心配したってことですよ!」
と大きな声で怒られたので、反射的に
「ご、ごめんなさいっ!」
と私まで大きな声で叫んでしまいましたわ。
いや、ですが、謝罪の気持ちは本物ですわよ。
ネイトにも戻ってきたら謝罪をしないといけませんわ。
ただ、普段とは違ったのがなぜか皆が心配そうな顔をして私の顔を覗き込んでいましたの。
い、一体どうしましたの?
なぜか皆が泣きそうな顔をしているんですが......。
皆の表情に戸惑いながら、私の顔を覗き込んでいるメイド3人に
「どうしましたの.......?」
と尋ねてみましたわ。
すると
「どうしたの、じゃないですよぉぉ!」
「ほんっとビックリしたんですから!朝、起きたらお嬢様が泣きながら寝ていますし、声をかけても全く起きる気配がありませんし!」
ディアとミリアが、一気に吐き出すように私にそう言ってきたので、驚いて
「えぇ!?そうでしたの!?」
と言ったものの、私、泣いていましたの.......?
未だに状況が理解できていない私は、泣いていた、というのを確認するようにそっと自分の頬を撫でると、確かに泣いた後に様に濡れていますわ。
しかも、声をかけた、って......。
ということは、お母様と会ったのは夢だった、ということなんでしょうか?
ですが、皆を連れ出してくれて、というのは実際に見ていたかのような話し方でしたわよね?
そう思いながら、ユーリを見ると、今にも泣きだしそうなほど目に沢山の涙を溜めて口にkギュッと力を入れていましたわ。
あ、あらら.......。
なんだか普通に寝ていただけなのに随分と大事になってしまいましたわね。
私もまさか自分が泣いているなんて思ってもいませんでしたわ。
正直、いまだに自分に何が起こっていたのか理解が出来ていませんが、ミリアとディアに謝罪をしながらユーリの隣に座って
「ごめんなさい、心配かけたわね」
と頭を撫でると
「本当ですよぉぉぉ」
ユーリは必死に耐えていた涙をポロポロとこぼしながら、私に抱き着いてきましたわ。
心の中で
「あぁぁぁ......泣かないで」
と思いながらも、私のせいなので泣くなとも言えませんわね。
そう思った私は、とにかく泣いているユーリを宥めように必死に背中を擦って謝罪をしましたわ。
するとそれを見ていたミリアが、はぁ......と大きくため息をついて
「本当に心配だったので出発する時間をずらして様子を見ていたんですよ」
と言ってきたので、本当に心の底から
「ほ、本当に申し訳ないことをしたわ........」
と呟きましたわ。
そうですわよね。
普段は時間になったら出発していますものね。
それなのに、今日は馬車が停止したままですわ。
.....本当に止めたままでしたのね。
なんて思いながら外を見ると、ふと気づいたことがありますの。
ここに3人いますが、1人足りないですわよね?
てっきり前の方にいるのかとも思いましたが、姿がありませんわ。
そう思った私は、ディアに
「ネイトは?」
と尋ねると
「ネイトさんは、お嬢様に何かあった時の為に近くの病院を探しに行きましたよ」
と答えてくれましたわ。
近くの病院、って.........。
確かに目が冷めなかったらお世話になったかもしれませんが、そこまで大事にしなくても......。
そんな私の考えが顔に出ていたんでしょうね。
ミリアはチラッと私の顔を見るなり
「それほどまでに心配したってことですよ!」
と大きな声で怒られたので、反射的に
「ご、ごめんなさいっ!」
と私まで大きな声で叫んでしまいましたわ。
いや、ですが、謝罪の気持ちは本物ですわよ。
ネイトにも戻ってきたら謝罪をしないといけませんわ。
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