私のことを追い出したいらしいので、お望み通り出て行って差し上げますわ

榎夜

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プロローグ

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「すまない.......君のことは嫌いではないんだけど、あの母親たちがいると考えるとこの婚約はなかったことに.......」

そう言ってきたのは、私の婚約者の......いや、婚約者だった『デール様』ですわ。

急に呼び出されて、真剣な顔をしていたので嫌な予感はしていましたが......まさか婚約破棄だなんて.....。

どうにかして婚約破棄だけは.....と一瞬思いましたが、私もあの2人を見たら同じようなことを考えるでしょうね。

なのでデール様に

「わかりましたわ。では失礼しますわね」

とだけ言ってその場を後にしました。



はぁ.......これで5回目ですわよ。

毎回毎回、邪魔しかしないあの2人には流石に限界ですわね。

そろそろ仕返しをしてもいいかしら?

そう思いながら、馬車の中に乗り込みましたわ。
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