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23話
しおりを挟むハノンの言うことは、私が1位なのが間違いなんじゃないか、ということだ。
それは、遠回しに言っているけど、不正でもしたんじゃないか、と言っているのと変わらない内容だった。
「そうですよねぇ~!1位だけではなく他の所もおかしいんじゃないですかぁ~?」
と言うモニカに周りの生徒は眉をひそめたが、それに気付くような察しの良い人じゃないことはわかっている。
自分が順位表に載っていないからって酷すぎる、と思って何か言い返してやろうとしたが、
「......お言葉ですが、あ「今の発言、取り消して貰えますか?ハノン様」」
私の言葉はノエルによって遮られてしまった。
すると、ハノンはノエルを睨みつけて
「.........ノエル、また俺の邪魔をするのー?」
と気の抜けた声で聞いていた。
なんで睨んでいるのに、そんなに緩い声を出せるのか教えて欲しい。
「邪魔というのは?そこにいるモニカさんとイチャついているのを諌めたことを言っているの?」
「またそんなこと言うのー?邪魔しないでって言ったじゃーん」
そう言うハノンの声だけは緩いが、それ以外の空気や表情は2人共バトルモードだ。
その2人のやり取りに、どうしていいかわからず、オロオロしていると周りで見ていた生徒達もノエルに便乗して
「そうよ!さっきの発言は流石に酷いわ!」
「リナさん達はちゃんと勉強していたから結果として現れたんです!」
「順位表にも乗らない奴が変な事言うんじゃねぇ!」
と口々にハノンを非難し始めた。
すると、ハノンのモニカは
「はぁ?意味わかんないしー。1位の奴より俺の方が優秀に決まってんじゃーん」
「そ、そうよ!ハノン様を陥れるために、誰かが手をまわしたのよ!」
とありもしない事を言い始める始末。
こんなことになったら、もう止めることが出来ないよねぇ...
ということで、私は皆の様子を実況していきたいと思います!
「大体、ハノン様はまともに授業も受けず、モニカさんと遊んでばかりいたんですから当たり前ですわ!」
先制攻撃はまさかのノエルだ!
良い感じの睨みを効かせて言うとハノンは怯んでいる!
「別にさー、ノエルには関係ないよねー」
ここでハノンの反撃だぁー!
婚約者に対して関係ないとは酷い!酷すぎるー!!
「はぁ...わかりました。そうですね。もう私には関係ないことです」
お?ノエルがハノンの言葉に頷いている!
でも一体この言葉の意味はどういうことだー!?
ハノンも意味がわからない、と言う顔をしてノエルを眺めている!
「ハノン様の成績が100位以下なら、婚約を破棄する。そういう約束ですもの。だから、もう私には関係ないことなんですよ」
おーっと!?これは意外!意外すぎる展開に!
............何やってんだろう。私
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