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204話

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色々と思うことはありますが、アルフレッド様が決めたことですし、もう通知も行っているのでこれ以上は騒ぐものではありませんわね。

まぁ、サーラ様が罰金でライア様が処刑、と物凄い差があるなどと騒がれるかもしれませんが、仕方ありません。

事情を話したら納得はしてくれるでしょうからね。

そう思った私は、手に持っていた書類をテーブルの上に置いて、メイド長が用意してくれたお茶を口に含みましたわ。

なんだか久しぶりにメイド長のお茶を飲んだような気がしますわね。

メイド長も

「久しぶりに淹れましたよ」

なんて言っていましたし。

その割には美味しいですわ。

なんて思っているうちにアルフレッド様は改めて書類の確認をして、引き出しの中に入れましたが..........なんだかいつも以上に机の上が汚いですわね。

それに、書類が片付いていない、と言いますか.......。

多分、古い書類の上に新しい書類が置いてあるんじゃないですか?

下にある書類は大丈夫なんですの?

そう思いながら執務室を見渡していると、ふと、気付いたことがありましたの。

「そういえば、最近フェルマー様がいませんのね」

ぽつり、と呟くようにそう言うと、アルフレッド様の方が大きくビクッと揺れましたわ。

これは.......フェルマー様と何かありましたわね。

あぁー......だからこそ、この散らかり様だ、ということですか。

なんて思いながらアルフレッド様をジッと見つめると、都合の悪そうな顔をしながら

「さ、さっきまでは.....いたんだぞ?」

と言ってはいますが、完全に目が泳いでいますわね。

こんなにわかりやすい嘘ってあるのかしら?と思うくらい、わかりやすいですわ。

アルフレッド様の反応に、ついクスクスと笑ってしまいましたわ。

そんな私を不服そうに見ているアルフレッド様に

「一体何がありましたの?喧嘩でもしましたの?」

と笑いながら言うと、

「いや、違うんだ」

アルフレッド様はそう言っていますが、明らかに様子がおかしいですわ。

喧嘩をしていない、ということは....なんでしょう?

アルフレッド様が気付いていないうちに、何かをやらかしてしまった、とかかしら?

でも、それで3日間も来ないなんて宰相としては失格ですわよね?

ですが、それ以外は思いつきませんし........。

そう思っていると、都合の悪そうな顔をしているアルフレッド様が、急に大きくため息をつきましたわ。

これには思わず

「な、なんですの?」

と警戒してしまいましたよ。

だって、本当に急でしたし、私が何か気に障ることでも言ったんじゃないか、と思いましたもの。

もしかして、触れてはいけない話題だった、ということなんでしょうか?

そう思った私は、アルフレッド様に謝罪しようと

「す、すみませー........」

と言ったところで、アルフレッド様の言葉に遮られてしまいましたわ。

「フェルマーは宰相を解雇にした」

その言葉を聞いた私は、驚きのあまり

「.......は?」

なんて間抜けな声を出してしまいましたが.........い、一体どういうことですの?
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