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154話

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その後、なんとディアナ様は本当にすんなりと家に帰っていきましたわ。

しかも部屋から出るときに

「洗脳だなんてバカみたいなことを言って悪かったですわね」

という謝罪までもらったんですわ。

これには流石に驚いて私も固まってしまったほどです。

まぁ、そんな私にディアナ様は不思議そうに首を傾げていましたけどね。




と、色々ありましたが、やっと1つの問題が片付きましたわね。

そう思いながら隣に立っているアルフレッド様を見ると、いまだにディアナ様の変わりように驚いているみたいで、何とも言えないような、複雑そうな表情をしていますわ。

そんなアルフレッド様に

「ディアナ様って、本当は凄く話しやすくて常識のある人だったんですのね」

と苦笑をすると

「あぁ、そうだったみたいだな」

アルフレッド様も苦笑して頷きました。

そうだったみたい、ということはアルフレッド様もディアナ様のこういう面は知らなかったんですのね。

まぁ、猫撫で声ばかり出して、ただアルフレッド様にくっ付いているだけだったので無理もありませんわ。

なんて思いながら、誰もいなくなったディアナ様の部屋の椅子に腰を掛けると、それにつられたのかアルフレッド様も正面の椅子に座って大きくため息をつきました。

そんな中、私も小さくため息をついて

「とりあえずは、ひと段落ですわね」

そう言って苦笑すると、アルフレッド様は小さく頷きながら

「そうだな。でも、まだまだ問題は沢山ある」

と言って少し都合の悪そうな顔をしましたわ。

まぁ、問題、というのが自分のせいで起こった問題ですからね。

逆に当然と言わんばかりに威張って言われても、腹立たしい気持ちになりますわ。

なんて思いながらアルフレッド様に

「ちょうど誰もいないので、少しこれからの行動についてまとめましょうか」

そう前置きをして、これからのことを話し始めましたわ。

大体の内容は、まず明後日、皇妃反対派の家の令嬢を呼び出すことから始まりますわ。

そこで現在何か月なのか、本当にアルフレッド様の子供なのか、子供が生まれたらどうするつもりなのか、など、話を聞きたいと思っていますわ。

それから、聞く内容はもう1人も同じですが、反対派ではない令嬢の方は、もう出産を終えて、生後半年の子供だ、とのことだったので、なぜ今更になって子供のことについて話をしに来たのか、と聞いてみたいと思っていますわ。

正直、2人とも本当にアルフレッド様の子供なのかも怪しいところですわよね。

だって、今更になってから妊娠の話をしてくるのも違和感がありますわ。

それに、両家とも側室候補を決めるときは何も動きがなかったんですのよ?

おかしいと思うに決まっていますわよね。

なんて思いながら今後の動きの提案をすると

「明後日?それは急ではないか?」

アルフレッド様は驚いた様子でそう言ってきましたわ。

そんなに急でしょうか?

この話をしに来た時点で近いうちに呼び出される、と思いながら生活をするのが一般的だと思いますけどね。

それに、だらだらと長引かせるのも嫌ですわ。

そう思った私は

「ですが、こういうことはなるべく早めに終わらせた方が良いかと。それに2人を同時に呼ぶことは不可能ですからね」

と言って苦笑しました。

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