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113話
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さて、メイド長達と話も終わったことですし、アルフレッド様たちの様子を見に行きましょうか。
そろそろお開きにしないと、二日酔いの状態で国に帰らないといけなくなりますしね。
そう思って、お風呂に入ったばかりの2人には悪いんですが、一応リンについて来てもらうことにしましたわ。
お母様と軽く挨拶をしただけで、まともに会話もありませんでしたしね。
私が食堂に戻ると、完全に出来上がってしまっているお母様と、いまだに浴びるようにお酒を飲むレオンお兄様、椅子の上でグラングランとしながら寝ているクリストファーお兄様の中に、1人で戸惑っているアルフレッド様、という凄い状況になっていましたわ。
ワインの開けた本数を確認すると、私が食堂を出てからもう6本も開けていますわね。
クリストファーお兄様が後半、参加していない、と考えると1人2本も飲んでいる計算になりますわ。
思った以上に酷い状況に、思わずため息をつきそうになりながら
「まだ飲んでいましたの?」
と声をかけると、アルフレッド様が希望に満ちたような顔をして私の名前を呼んできましたわ。
これは......助けてあげた方が良さそうですわね。
そう判断した私は、お兄様達の座っているテーブルに近付いて
「そろそろ寝ますわよ。早く部屋に戻ってくださいな」
と声をかけてみました。
するとレオンお兄様もお母様も
「えぇ~」
「俺はまだ飲めるぞ!」
と......まぁ、飲み足りなさそうな顔をしていますが、そんな状況でよく言えますわね。
アルフレッド様は強く言えないような雰囲気がビンビン伝わってきますので、仕方なく
「戻らないのであれば客室は片付けますわよ?このまま食堂で寝るなら私も構いませんわ」
そう言ってニッコリと微笑むと、流石にまずいと思ったのか
「そ、そうね!そろそろ部屋に戻りましょう」
「あ、あぁ!そうだな!じゃあ、ユーフェミア、アルフレッドもまた明日な!」
2人ともそう言って食堂を後にしましたわ。
酔っ払っていても、まずい、というのはわかりますのね。
なんだか面白いですわ。
なんて思っていると、アルフレッド様が小さくため息をつきながら
「まぁ.......まだクリストファー第一王子が残っているんだけどな」
そう言ってクリストファーお兄様を見ています。
私が食堂に来た時は寝ないように頑張っている、という様子でしたが、今はもう完全にテーブルの上に突っ伏して寝ていますわ。
まぁ、疲れているんでしょうね。
そう思いながら、アルフレッド様に苦笑しながら
「これはもう仕方ありませんわ。料理長なら運べるでしょうし、お願いしましょう」
そう言うと
「あぁ、そうだな」
と頷いてくれましたわ。
それにしても、メイド長が見当たらないんだけど、どこに行ったんでしょう?
食堂に行くと聞いていたんですけどね........。
キョロキョロと食堂を見渡してみますが、やっぱりどこにもメイド長が見当たりません。
片付けの方に行ったんでしょうか?
なんて思っていると、急に食堂の扉が開いた、と思ったら
「では、お願いしますね」
というメイド長と
「あぁ、わかってる」
という料理長が入ってきましたわ。
この2人で一緒に行動をするのは珍しいですわ。
どうしたんでしょう?
そろそろお開きにしないと、二日酔いの状態で国に帰らないといけなくなりますしね。
そう思って、お風呂に入ったばかりの2人には悪いんですが、一応リンについて来てもらうことにしましたわ。
お母様と軽く挨拶をしただけで、まともに会話もありませんでしたしね。
私が食堂に戻ると、完全に出来上がってしまっているお母様と、いまだに浴びるようにお酒を飲むレオンお兄様、椅子の上でグラングランとしながら寝ているクリストファーお兄様の中に、1人で戸惑っているアルフレッド様、という凄い状況になっていましたわ。
ワインの開けた本数を確認すると、私が食堂を出てからもう6本も開けていますわね。
クリストファーお兄様が後半、参加していない、と考えると1人2本も飲んでいる計算になりますわ。
思った以上に酷い状況に、思わずため息をつきそうになりながら
「まだ飲んでいましたの?」
と声をかけると、アルフレッド様が希望に満ちたような顔をして私の名前を呼んできましたわ。
これは......助けてあげた方が良さそうですわね。
そう判断した私は、お兄様達の座っているテーブルに近付いて
「そろそろ寝ますわよ。早く部屋に戻ってくださいな」
と声をかけてみました。
するとレオンお兄様もお母様も
「えぇ~」
「俺はまだ飲めるぞ!」
と......まぁ、飲み足りなさそうな顔をしていますが、そんな状況でよく言えますわね。
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そう言ってニッコリと微笑むと、流石にまずいと思ったのか
「そ、そうね!そろそろ部屋に戻りましょう」
「あ、あぁ!そうだな!じゃあ、ユーフェミア、アルフレッドもまた明日な!」
2人ともそう言って食堂を後にしましたわ。
酔っ払っていても、まずい、というのはわかりますのね。
なんだか面白いですわ。
なんて思っていると、アルフレッド様が小さくため息をつきながら
「まぁ.......まだクリストファー第一王子が残っているんだけどな」
そう言ってクリストファーお兄様を見ています。
私が食堂に来た時は寝ないように頑張っている、という様子でしたが、今はもう完全にテーブルの上に突っ伏して寝ていますわ。
まぁ、疲れているんでしょうね。
そう思いながら、アルフレッド様に苦笑しながら
「これはもう仕方ありませんわ。料理長なら運べるでしょうし、お願いしましょう」
そう言うと
「あぁ、そうだな」
と頷いてくれましたわ。
それにしても、メイド長が見当たらないんだけど、どこに行ったんでしょう?
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キョロキョロと食堂を見渡してみますが、やっぱりどこにもメイド長が見当たりません。
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なんて思っていると、急に食堂の扉が開いた、と思ったら
「では、お願いしますね」
というメイド長と
「あぁ、わかってる」
という料理長が入ってきましたわ。
この2人で一緒に行動をするのは珍しいですわ。
どうしたんでしょう?
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