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105話
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私とハーレミア以外が皆お酒を飲む、ということになって、1つの不安様子が出来ましたわ。
もともと危惧していた、お酒の力でなんでも話してしまう、ということが起こらないか、ということですわ。
飲みやすいワインを選んでしまった、ということと、料理がお酒に合う、という2つが合わさってしまったので、もしもの場合があるかもしれませんわね。
準備の段階でそこまで考えられなかったのは迂闊でしたわ。
そう思っているうちにアルフレッド様とお兄様2人、お母様の目の前にはワインが置かれましたわ。
今日のアントレ.....お肉料理はローストビーフなので赤ワインを用意しましたの。
黒系果実というブラックチェリーやカシスの香りが強いワインが合う、とのことで、一番おすすめの物を取り寄せましたわ。
さて、この選択がどうなることやら.........。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
ワインが運ばれてきて1時間が経過しましたわ。
私の心配は杞憂だったようで、なんだか楽しそうにお酒を飲んでいるのは良いんですが
「いやぁー、これなら後1週間は泊っていたいくらいだ」
レオンお兄様が顔を赤くしながらそう言うと
「そうねぇ~、私もそう思うわ」
お母様までもが顔を赤くしながら同意していますわ。
一方アルフレッド様は気を張っていることもあってか
「そう言ってもらえると俺も嬉しい」
と落ち着いていますわね。
飲んでいる量は大して変わらないはずですが、大丈夫なんでしょうか?
ちなみにクリストファーお兄様は皆と同じペースで飲みながら、何も話すことなくニコニコとしていますわ。
これもこれで怖いですわね。
そう思いながら4人のことを眺めていると
「結構飲みましたわね」
とハーレミアが私にだけ聞こえるくらいの声の大きさでそう言ってきましたわ。
視線の先には4人が空けたワインの瓶が並んでいます。
今で4本ですか。
1人一本のペースですわ。
そう考えると確かに、と思って
「そうね........まさかこんなに飲むと思っていなかったんですが、大丈夫かしら?」
と苦笑していると、散々黙っていたクリストファーお兄様が
「そういえばエールはないのか?」
と聞いてきました。
これは.....ワインに飽きましたのね。
一応、一本ごとに違うワインにしているんですが、そうなりますわよね。
そう思っていると、ハーレミアは
「まだ飲みますの!?」
とクリストファーお兄様を睨みつけています。
ですがそれが聞こえたのかレオンお兄様に
「これからが楽しいんだろ~」
と言われると、首を傾げて何も言わなくなりましたわ。
まぁ、お酒が入った人に何を言っても無駄ですものね。
そう思いますが、思わず
「いっそのことぶどうジュースでも渡そうかしら?」
と私が言うと、ハーレミアが
「でもクリストファーお兄様がエールって言ってますわ」
そう言って睨みつけています。
飲んでいない人からしたら、同じテンションでは騒げませんからね。
気持ちはわかりますが楽しんでるので良いかな?なんて思ってしまいます。
まぁ.......少し騒がしすぎる気もしますけどね。
なんて思っていると、私とハーレミアの後ろにメイド長が来て、こっそりと
「失礼します。デザートの方はどうしましょう?」
と聞いてきましたわ。
「あ、私は食べますわ。ハーレミアは?」
とハーレミアを見ると、嬉しそうに
「もちろん頂きますわ!」
そう言ってニッコリと微笑みました。
やっぱりデザートは楽しみですわよね。
なんて思いながらメイド長に
「とりあえず2つで良いですわ。お願いできるかしら?」
と頼むと、小さく頷いて離れていきました。
この流れに気付かないほどアルフレッド様たちは話が盛り上がっていますわね。
でも内容は国がこうなったらどうするべきか、などの真面目な話ですわ。
明日、覚えているかはわかりませんが、とても勉強になる話です。
もともと危惧していた、お酒の力でなんでも話してしまう、ということが起こらないか、ということですわ。
飲みやすいワインを選んでしまった、ということと、料理がお酒に合う、という2つが合わさってしまったので、もしもの場合があるかもしれませんわね。
準備の段階でそこまで考えられなかったのは迂闊でしたわ。
そう思っているうちにアルフレッド様とお兄様2人、お母様の目の前にはワインが置かれましたわ。
今日のアントレ.....お肉料理はローストビーフなので赤ワインを用意しましたの。
黒系果実というブラックチェリーやカシスの香りが強いワインが合う、とのことで、一番おすすめの物を取り寄せましたわ。
さて、この選択がどうなることやら.........。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
ワインが運ばれてきて1時間が経過しましたわ。
私の心配は杞憂だったようで、なんだか楽しそうにお酒を飲んでいるのは良いんですが
「いやぁー、これなら後1週間は泊っていたいくらいだ」
レオンお兄様が顔を赤くしながらそう言うと
「そうねぇ~、私もそう思うわ」
お母様までもが顔を赤くしながら同意していますわ。
一方アルフレッド様は気を張っていることもあってか
「そう言ってもらえると俺も嬉しい」
と落ち着いていますわね。
飲んでいる量は大して変わらないはずですが、大丈夫なんでしょうか?
ちなみにクリストファーお兄様は皆と同じペースで飲みながら、何も話すことなくニコニコとしていますわ。
これもこれで怖いですわね。
そう思いながら4人のことを眺めていると
「結構飲みましたわね」
とハーレミアが私にだけ聞こえるくらいの声の大きさでそう言ってきましたわ。
視線の先には4人が空けたワインの瓶が並んでいます。
今で4本ですか。
1人一本のペースですわ。
そう考えると確かに、と思って
「そうね........まさかこんなに飲むと思っていなかったんですが、大丈夫かしら?」
と苦笑していると、散々黙っていたクリストファーお兄様が
「そういえばエールはないのか?」
と聞いてきました。
これは.....ワインに飽きましたのね。
一応、一本ごとに違うワインにしているんですが、そうなりますわよね。
そう思っていると、ハーレミアは
「まだ飲みますの!?」
とクリストファーお兄様を睨みつけています。
ですがそれが聞こえたのかレオンお兄様に
「これからが楽しいんだろ~」
と言われると、首を傾げて何も言わなくなりましたわ。
まぁ、お酒が入った人に何を言っても無駄ですものね。
そう思いますが、思わず
「いっそのことぶどうジュースでも渡そうかしら?」
と私が言うと、ハーレミアが
「でもクリストファーお兄様がエールって言ってますわ」
そう言って睨みつけています。
飲んでいない人からしたら、同じテンションでは騒げませんからね。
気持ちはわかりますが楽しんでるので良いかな?なんて思ってしまいます。
まぁ.......少し騒がしすぎる気もしますけどね。
なんて思っていると、私とハーレミアの後ろにメイド長が来て、こっそりと
「失礼します。デザートの方はどうしましょう?」
と聞いてきましたわ。
「あ、私は食べますわ。ハーレミアは?」
とハーレミアを見ると、嬉しそうに
「もちろん頂きますわ!」
そう言ってニッコリと微笑みました。
やっぱりデザートは楽しみですわよね。
なんて思いながらメイド長に
「とりあえず2つで良いですわ。お願いできるかしら?」
と頼むと、小さく頷いて離れていきました。
この流れに気付かないほどアルフレッド様たちは話が盛り上がっていますわね。
でも内容は国がこうなったらどうするべきか、などの真面目な話ですわ。
明日、覚えているかはわかりませんが、とても勉強になる話です。
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