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94話
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さて、アルフレッド様の話は聞きましたし、今度は私の話ですわね。
そう思って
「では、こっちで起こっていたことですが..........」
と話し始めましたわ。
ざっくりとしか説明しませんでしたが、ジュリア様が食材をダメにしようとしたところを捕らえた。
今後、候補から外れてメイドとして働くことになった。
ということを伝えましたわ。
話を聞いていたアルフレッド様は、最初にジュリア様が問題を起こしたということで、結構驚いていましたが、その後のメイドにした、というところでは
「はぁ!?」
と声まで出ていましたわ。
そのような反応になりますわよね。
自分で決めたことですが、私も同じことを言われたら驚くと思いますわ。
しかも、一番問題を起こさないであろうと思っていたジュリア様が、ですもの。
やはり関りが薄いとわからないものですわね。
そう思いながら、ブツブツと何かを呟いているアルフレッド様に
「本当は詳しく話がしたいんですが、お母様たちを待たせているので後で話しますわnえ」
と言うと
「確かにその通りだな」
と頷いてくれましたわ。
もしかしたら今にしろ、とでも言ってくると思ったんですが、アルフレッド様もあまり長くなる.......との考えでしょう。
それに、今後のことも考えないといけませんしね。
さて、では温室に行きましょうか。
そう思ってスカートを翻すと、
「まぁ、ユーフェミアがそう判断したならそれなりの理由はあるんだろう?」
と言われましたわ。
これには驚きました。
だって、アルフレッド様は私の行動について信用している、ということですもの。
ここでそう言ってくれるのは嬉しいですわ。
なんて可愛らしいことを言えたらいいんですが、生憎そんなことは出来ないので
「あら、そんなに私のことを信用してくださるんですのね」
と可愛げのないことを言ってしまいました。
まぁ、いつものことなんですけどね。
するとアルフレッド様は
「ま、まぁな」
と目を逸らしてしまいましたわ。
それぞれ素直じゃない、ということですわね。
こればっかりは仕方ありませんわ。
そう思っていると、
「今、ジュリア嬢は?」
と聞かれました。
気になりますわよね。
しかも、今回の来客の時に問題を起こそうとした人が、裏の仕事をしているかも、と思うと不安になりますしね。
特に表情を変えることなく
「カーラが部屋に待機させていると言っていましたわ。メイドにも簡単に説明してからの方が良いと思いまして」
そう言うと
「それはそうだな。だが侯爵令嬢がメイドだなんて大丈夫なのか?」
アルフレッド様も皆と同じことを気にしますのね。
やっぱり侯爵令嬢がメイドになるのは難しい、ということなんでしょうか?
前例もないですし、理由も聞かなければ不安になるのも仕方ありませんわ。
アルフレッド様に
「それは大丈夫だと思いますわ」
そう言ってニッコリと微笑むと、アルフレッド様はキョトンとした顔で首を傾げました。
さて、そろそろ行かないといけませんわね。
お母様達も待ちくたびれていると思いますわ。
なので、いまだにキョトンとしているアルフレッド様に
「そろそろ行きましょう」
と言うと
「あ、あぁ。そうだな」
と頷きましたわ。
まだ納得はしていないようですが、今はお母様たちを持て成すことが優先ですわよ。
そう思って
「では、こっちで起こっていたことですが..........」
と話し始めましたわ。
ざっくりとしか説明しませんでしたが、ジュリア様が食材をダメにしようとしたところを捕らえた。
今後、候補から外れてメイドとして働くことになった。
ということを伝えましたわ。
話を聞いていたアルフレッド様は、最初にジュリア様が問題を起こしたということで、結構驚いていましたが、その後のメイドにした、というところでは
「はぁ!?」
と声まで出ていましたわ。
そのような反応になりますわよね。
自分で決めたことですが、私も同じことを言われたら驚くと思いますわ。
しかも、一番問題を起こさないであろうと思っていたジュリア様が、ですもの。
やはり関りが薄いとわからないものですわね。
そう思いながら、ブツブツと何かを呟いているアルフレッド様に
「本当は詳しく話がしたいんですが、お母様たちを待たせているので後で話しますわnえ」
と言うと
「確かにその通りだな」
と頷いてくれましたわ。
もしかしたら今にしろ、とでも言ってくると思ったんですが、アルフレッド様もあまり長くなる.......との考えでしょう。
それに、今後のことも考えないといけませんしね。
さて、では温室に行きましょうか。
そう思ってスカートを翻すと、
「まぁ、ユーフェミアがそう判断したならそれなりの理由はあるんだろう?」
と言われましたわ。
これには驚きました。
だって、アルフレッド様は私の行動について信用している、ということですもの。
ここでそう言ってくれるのは嬉しいですわ。
なんて可愛らしいことを言えたらいいんですが、生憎そんなことは出来ないので
「あら、そんなに私のことを信用してくださるんですのね」
と可愛げのないことを言ってしまいました。
まぁ、いつものことなんですけどね。
するとアルフレッド様は
「ま、まぁな」
と目を逸らしてしまいましたわ。
それぞれ素直じゃない、ということですわね。
こればっかりは仕方ありませんわ。
そう思っていると、
「今、ジュリア嬢は?」
と聞かれました。
気になりますわよね。
しかも、今回の来客の時に問題を起こそうとした人が、裏の仕事をしているかも、と思うと不安になりますしね。
特に表情を変えることなく
「カーラが部屋に待機させていると言っていましたわ。メイドにも簡単に説明してからの方が良いと思いまして」
そう言うと
「それはそうだな。だが侯爵令嬢がメイドだなんて大丈夫なのか?」
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前例もないですし、理由も聞かなければ不安になるのも仕方ありませんわ。
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「それは大丈夫だと思いますわ」
そう言ってニッコリと微笑むと、アルフレッド様はキョトンとした顔で首を傾げました。
さて、そろそろ行かないといけませんわね。
お母様達も待ちくたびれていると思いますわ。
なので、いまだにキョトンとしているアルフレッド様に
「そろそろ行きましょう」
と言うと
「あ、あぁ。そうだな」
と頷きましたわ。
まだ納得はしていないようですが、今はお母様たちを持て成すことが優先ですわよ。
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