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76話

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なぜか一度、私の部屋の案内をしましたが、無事にお母様たちを客室に案内することが出来ましたわ。

この2人なら1部屋で良いということはわかっていたんですが、念のためそれぞれに部屋を用意していますわよ。

お母様に用意した部屋は、白が基調になっている、大人っぽいシンプルな部屋。

ハーレミアに用意した部屋は、ピンクと白が基調になっている可愛らしい部屋ですわ。

まぁ、私はピンクがあまり好きではないので遠慮したいですが、ハーレミアはピンクが好きなので

「すっごく可愛いですわ!」

と気に入ったようですわね。

良かったですわ。

ハーレミアの笑顔に、私もつられてニコニコしていると、コンコン、というノックの後に

「すみません!遅くなりました!」

「お久しぶりです」

とユリとカーラがパタパタと駆け足で来ました。

本来なら、走ってはいけませんわ、と言った方が良いんでしょうけども、お母様とハーレミアだからそこは甘く見ますわ。

2人もお母様たちだからこそ、こうやって来たと思いますし。

そう思っていると

「ユリ~!久しぶりね!」

「会いたかったです~!」

とハーレミアがユリに抱き着いています。

お母様とカーラは

「お久しぶりです」

「えぇ、元気だった?」

という感じでニコニコしながら大人の挨拶ですわ。

私がこっちにつれて来たせいなんですが、この組み合わせを久しぶりに見ましたわね。

なんだか見慣れた光景でこっちまで落ち着きますわ。

そう思いながら、今まで私についていてくれたメイド長に

「とりあえず、2人が戻ったから皆の方を手伝ってあげて。あ、軽く休憩した後で良いわ」

と指示を出すと

「かしこまりました」

とだけ言ってメイド長は部屋を後にしました。

本当は来客の時なので、メイド長が一緒の方が良い、ということはわかっているんですが、お母様たちはユリとカーラの方が慣れていますし、気も使わなくていいかしら?と思ってメイド長には他のメイドに指示を出す役割でお願いしていますの。

このことはメイド長や他のメイド達に説明した時に

「当然ですよ!逆にユリさんとカーラさんが一番適任です!」

と言われたので安心しましたわ。

そっちの方が楽なんだから、みたいなことを言われると思っていましたもの。

さて、では皆揃ったことですし

「この後の予定を言っても良いかしら?」

そう言うと、再会を喜んでいた皆が私の方を見てきましたわ。

まぁ、予定と言っても簡単なものです。

今日は馬車に乗って疲れているでしょうし、この後は自由行動。

休憩しても、この国の中でどこか行ってみたいところに行っても良いですわ。

ただ、私かアルフレッド様にはしっかりと報告するように。

その後は予定では軽くお茶を飲んでお話して、仲を深めたところで夕食、という流れですわね。

まぁ。仲を深めるといっても、必然的にアルフレッド様とお母様たちとの、という流れになりますわよね。

今更、お母様たちと私は仲を深めることもありませんし。

そんなことより、アルフレッド様は、今頃お兄様達の案内をしているんでしょうけど、大丈夫でしょうかね?

お兄様達が何かやらかさないと良いんですが..........。

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