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46話
しおりを挟むうーん......他はおかしいところなんてありませんわね。
なぜあんなのが私の方に入っていましたの?
誰がそう考えても道を作る、なんて皇帝に聞くべきことですわよね?
しかも、提出書類はしっかりと皇妃宛になっていましたわ。
普通ならあり得ない話ですわよ?
はぁ.......考えれば考えるほどわかりませんわね。
そう思いながら、一旦休んでいると
「戻りましたよ」
カーラが戻ってきましたわね。
何もなかったみたいですし、良かったですわ。
そう思いながら
「あら?おかえりなさい。皇帝は何か言っていたかしら?」
とカーラに尋ねると
「うーん.....特に何も言ってなかったですよ?」
あら、それは良かったわ。
皇帝のことだから何かしら文句でも言うかと思いましたよ。
なぜそんなのが皇妃のところにあるんだ!とか勝手に怒りそうですわよね。
そう思っていると、カーラはふと思い出したかのように
「あ、でも、なぜ皇妃が来ないんだ?と聞かれましたね」
そう言って、私を見ましたわ。
......なぜですの?
夜にはほぼ必ずと言っても良い頻度で会っていますのにわざわざ仕事中に行く必要はあります?
そう思った私は
「私もそこまで暇じゃないわ」
とだけ言って、再び仕事に戻ると、なぜかカーラは、うふふ....と笑って私を見てきましたわ。
なので
「どうしたの?」
と尋ねると
「いや、なんだかんだ良い感じの関係になってきたのでは?と思いまして」
「そうかしら?」
別に変らないと思いますが.........。
そう思いながら首を傾げると
「えぇ。そうですよ。今までだとお嬢様が来ても来なくても、という感じだったじゃないですか」
ニヤニヤ、という表現がぴったりな笑い方をしていますわね。
まぁ、それは確かにそうですわね。
でも別に仲が良いという訳でもありませんし、私は対応を変えたつもりなんてありませんからね。
だから、変わったとしたら皇帝の方が変わってくれたんじゃないでしょうか?
でもなぜ急に?
わかりませんわね.........。
なんて考えていると
「別にそこまで深く考えなくても良いんじゃないですか?」
カーラはキョトンとした顔でそう言っていますわ。
いや、でも私からしたら結構大事なことと言うか.......。
「でも、確かに考えすぎはよくありませんわね。一旦仕事に集中しますわ」
私がそう言うと、カーラは静かに部屋を出ていってくれました。
とりあえず今は片付けなきゃいけないことをやるべきですわ。
悩むのはその後にしましょう。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
その日の夜、いつも通り自室にこもって食事をしようと思っていると
「お嬢様!皇帝から夕食のお誘いですよ!」
ユリが慌てた様子で部屋に入ってきましたわ。
「そんな急に言われても........」
という私に対してユリとカーラは
「とりあえず、着替えをっ!」
「髪の毛はまとめるべきでしょうか?」
そう言ってバタバタとしていますわ。
はぁ......一緒に夕食を食べるのならもっと早めに伝えて欲しいですわね。
そう思いながらも、皇帝と初めて2人で食べる夕食の準備を急ぐことにしましたわ。
だって、遅れたらうるさそうなんですもの。
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