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18話
しおりを挟むババリー家から帰宅すると
「で、どうだった?」
心配だったのか、お父さんもお母さんもなんだか落ち着きがない様子で聞いてきました。
どうだった......なんて説明すればいいものか......。
そう思いながらなんとか出た答えは
「うーん......なんか凄い家族だったよ」
でした。
それから、ミアさんが言っていたありえないこと、リオルがいまだに離婚しないと騒いでいること、ババリーさんが言っていたこと、の全てを話すと
「はぁ?そんなことを言ってきたのか!?」
やっぱり驚きますよね。
私も今は落ち着いていますが、実際に聞いた時は驚きましたもの。
「録音していたのもあるけど聞く?」
と私が聞くと、お父さんもお母さんも、後から聞く、と首を横に振りました。
まぁ、聞いていて不愉快な内容ですからね。
聞かないならずっと聞かない方がいいような気もします。
あ、それから私が気づいたことも伝えておいた方が良いですよね。
そう思ったので
「あと、もしかしたらなんだけど、リオルが私の旦那だということを知らなかった可能性があるんだよね」
私がババリーさんに、旦那がお世話になっています、と言った時一瞬だけキョトンとした顔をしたんですよね。
ほんの一瞬だったので、気のせいかと思いましたが......まぁ、確信している訳じゃないので、まだなんとも言えません。
するとお父さんは
「え!?いや、我が家と取り引きしている家だったら皆知っているはずだろう?」
「私もそう思ったんだけど、なんか反応がおかしかった、というか、なんというか......」
一応リオルと結婚することになった時、取り引きをしてくれている所には全部挨拶をしたつもりですが、もしかするとババリーさんのところだけ忘れていた可能性もありますし.........。
そう思っていると
「とりあえず、カノンさんは旦那さんに離婚することと、慰謝料の請求をすることは伝えたんですよね?」
ずっと待機してくれていた弁護士さんがそう聞いてきました。
私になにかあった時のために、ババリー家に行っている間、家で待っていてくれたんです。
「あ、はい。伝えてきました」
と答えると
「でしたらこちらも話を進めていこうと思います。よろしいでしょうか?」
話を進める、ということは離婚することと、慰謝料の請求に応じない場合、裁判をすることになる。ということですよね。
「えぇ。もちろんです。よろしくお願いします」
私がそう言うと、弁護士の方は帰っていきました。
お母さんが見送りに行ったので、今はお父さんと2人で向き合って座っています。
「リオルがそんな奴だったとはな」
「私も驚いたわ。しかも浮気相手の方は子供が嫌いなんでしょうね。少し話しかけただけなのに突き飛ばしていたもの」
流石にあれには驚きましたね。
最初の発言から頭がいかれている人だとは想像していましたが.........。
「突き飛ばした!?自分の子供をか!?」
これにはお父さんも驚きですよね。
我が家ではありえないことですもの。
「1日中、ずっと1人でいるのは寂しい、って言って部屋から出てきたのにあんな仕打ちするなんて信じられなかったわ」
「すごい女に引っかかってしまったものだな」
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