旦那様、離婚しましょう ~私は冒険者になるのでご心配なくっ~

榎夜

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メイリスの恋

2話

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いや、告白だろうなぁって思ったけどさ、まさかこんな人が沢山居る中でするとは思わないじゃん?

ほら、周りがザワザワしちゃってるし...。

当の本人のメイリスは今まで見た事がないくらい、目をいっぱいに見開いていた。

そして何を言われたか理解したのか顔を真っ赤にさせた。

お父様もお母様も初めて見るメイリスの表情に嬉しそうに微笑んでいた。

さて、メイリスはなんて返事をするんだろ。表情的には脈アリだよね。

「ごめんなさい」

うんうん、了承.........

「えっ!!!」

思った以上に大きな声が出て少し目立ってしまった。

お父様もお母様もフォストすらも了承するものだと思って聞いていたから目を見開いている。

一方ワールはあ、えっと、その...とアワアワしてから

「あ...すみません、こんな大人数の前で......迷惑でしたよね.........ごめんなさい!!」

そう言っては走り去ってしまった。

でも私は見逃さなかった。ワールが涙目になっていることを。


皆がいる前でメイリスに問い詰めるわけにもいかず、微妙な空気の中で王宮に向かうことになってしまった。


王宮に到着した後もその空気は変わらず、微妙な顔をしたまま謁見をすることになった。

「シエラ嬢!メイリス!よく来たな!!」

という、相変わらず豪快な笑い声を響かせながら言うハルエット国の陛下のおかげで空気が和らいで心の底からほっとしたのは、私だけではないはず。



「陛下、王太子殿下、お久しぶりです」

今日は珍しく、ハルエット国の第1王子も謁見の間に居たから2人に挨拶をすると

「シエラ嬢、久しぶりだね。ナリス国で弟が迷惑をかけなかった?」

そう言って、王太子殿下はメガネをクイッと上げて意地悪そうな笑みを浮かべた。

フォストはその隣で少しバツ悪そうな顔をして視線をそらしたけど。

それを見た陛下は、ふははは!と笑っていた。


「あ、陛下。私の父と母が挨拶をしたいと言ったので一緒に来ているんですが......」

と私が言うと

「おぉ!そうだった!すまんのぉ、最近物忘れが酷くて」

「陛下は昔っから物忘れが激しいですよ」

「おぉ?そうか?それは悪かったな」

陛下と王太子殿下が軽口を叩いている姿なんてナリス国では見たことがないからお父様とお母様はポカーンとしていた。

わかるわかる。私も最初は同じ反応だったわ。

とバレないように小さく頷いているとフォストと目が合って、クスッと笑われてしまった。

「ハーヴェスト公爵夫妻よ。そなたらの娘、シエラ嬢は我が国で沢山活躍してくれた。それなのに次は結界を張ってくれるとのこと。これしか言えないのは心苦しいが言わせてくれ。感謝する...っ」

そう言って陛下は頭を下げた。

すると

「い、いえ!お礼を言わなければならないのは私共の方です!頭をお上げください...!」

とお父様が顔色を悪くさせて焦っていた。

隣のお母様は、もげるんじゃないかという勢いで首を縦に振っている。

その様子に陛下はキョトンとした顔をして見ていると

「娘が沢山お世話になったと聞きました。本当にありがとうございます」

と今度はお父様達が頭を下げた。

それを見た陛下が豪快に笑ったなと思ったら

「シエラ嬢、両親にそっくりですね」

と王太子殿下がニッコリ笑って言ってきた。


お父様とお母様と私が同時に首を傾げたのを見て、フォストとメイリス含め4人が吹き出して笑ったのは言うまでもない。
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