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75話
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あの訳が分からない出来事が起こってから1ヶ月が経過しましたわ。
学園にいる人達はもう誰1人、ベルン様とアリス様の話をする人はいませんし、今まで広まっていた噂も2人がいなくなった途端に耳にすることはなくなりました。
つまり、学園生活は平和だ、ということですわ。
まぁ、平和なのは学園生活だけ......なんですけどね。
そう思いながら温室の前を通ると
「そうなんですかぁ~?」
と今日も甲高い声が響いてきましたわ。
はぁ.....何度聞いても耳障りな声ですわね。
チラッと声のした方を見ると、そこには今日もお兄様の婚約者、アンナ様がぬな元を露出したドレスを着てお兄様にピッタリとくっついていますわ。
この2人、実はまだ正式に婚約はしていませんの。
それなのにこれですわよ?
婚約した瞬間、ベットにでも行ってしまうのでは?と思うほどの距離ですわよね。
そう思いながらお兄様を見ると、今日も楽しそうにニコニコとアンナ様とお話をしています。
はぁ.......ここ最近は2日に1回ほどのペースで我が家に来ますし、本当に迷惑ですわ。
学園から返ってきてこの甲高い声を聞くのももうウンザリしていますの。
なんて思いながら今日はお父様に大事な話があるので執務室へと向かいますわ。
背中に視線を感じるような気がしますが、まぁ、気のせいでしょう。
なんて思っていると、バタバタと忙しそうに走っているメイドとすれ違いましたわ。
これも、もう日常的な光景になってきていますわね。
アンナ様は我が家に来てはメイド達に対して、まるで自分のメイドのような扱いをしていますの。
しかも、お茶がぬるい、だの、お茶菓子が美味しくない、など、ただの我儘で命令をするんですわ。
私も含め、メイド達もアンナ様のせいで疲労しているのに、お兄様はニコニコと笑顔で話をしていますし、これでストレスが溜まらない方がおかしいですわよね。
そんなことを思っているうちに執務室に到着しましたわ。
コンコン、とノックをすると、中からお父様の声が聞こえてきました。
スッと中に入ると、そこにはお父様と、それからお母様、後はお父様の秘書のような仕事をしている執事もいますわね。
大事な話をしたかったので皆が集まっているのはありがたいですわ。
そう思いながらお父様に
「少しお話があるんですが良いですか?」
と尋ねると、
「ん?あぁ、ちょうど話の区切りが良いところだ。どうした?」
お父様がそう返事をすると、お母様と執事は気を使ったのか、席から立ち上がって執務室を後にしようとしていますわ。
なので2人に
「大事な話なのでお母様たちも聞いてもらって良いですか?」
と言うと、2人とも驚いた顔をしていますが再び席についてくれました。
さて、ここからはどうなるかわかりませんが、ここ1か月間、私がずっと考えていたことをお父様に話すときですわ。
そう思って、深く息を吸ってこう言いました。
「私が話をしたいのは、この家の跡継ぎのことですわ」
私の言葉に、部屋の空気が一気に冷たくなるのを感じました。
学園にいる人達はもう誰1人、ベルン様とアリス様の話をする人はいませんし、今まで広まっていた噂も2人がいなくなった途端に耳にすることはなくなりました。
つまり、学園生活は平和だ、ということですわ。
まぁ、平和なのは学園生活だけ......なんですけどね。
そう思いながら温室の前を通ると
「そうなんですかぁ~?」
と今日も甲高い声が響いてきましたわ。
はぁ.....何度聞いても耳障りな声ですわね。
チラッと声のした方を見ると、そこには今日もお兄様の婚約者、アンナ様がぬな元を露出したドレスを着てお兄様にピッタリとくっついていますわ。
この2人、実はまだ正式に婚約はしていませんの。
それなのにこれですわよ?
婚約した瞬間、ベットにでも行ってしまうのでは?と思うほどの距離ですわよね。
そう思いながらお兄様を見ると、今日も楽しそうにニコニコとアンナ様とお話をしています。
はぁ.......ここ最近は2日に1回ほどのペースで我が家に来ますし、本当に迷惑ですわ。
学園から返ってきてこの甲高い声を聞くのももうウンザリしていますの。
なんて思いながら今日はお父様に大事な話があるので執務室へと向かいますわ。
背中に視線を感じるような気がしますが、まぁ、気のせいでしょう。
なんて思っていると、バタバタと忙しそうに走っているメイドとすれ違いましたわ。
これも、もう日常的な光景になってきていますわね。
アンナ様は我が家に来てはメイド達に対して、まるで自分のメイドのような扱いをしていますの。
しかも、お茶がぬるい、だの、お茶菓子が美味しくない、など、ただの我儘で命令をするんですわ。
私も含め、メイド達もアンナ様のせいで疲労しているのに、お兄様はニコニコと笑顔で話をしていますし、これでストレスが溜まらない方がおかしいですわよね。
そんなことを思っているうちに執務室に到着しましたわ。
コンコン、とノックをすると、中からお父様の声が聞こえてきました。
スッと中に入ると、そこにはお父様と、それからお母様、後はお父様の秘書のような仕事をしている執事もいますわね。
大事な話をしたかったので皆が集まっているのはありがたいですわ。
そう思いながらお父様に
「少しお話があるんですが良いですか?」
と尋ねると、
「ん?あぁ、ちょうど話の区切りが良いところだ。どうした?」
お父様がそう返事をすると、お母様と執事は気を使ったのか、席から立ち上がって執務室を後にしようとしていますわ。
なので2人に
「大事な話なのでお母様たちも聞いてもらって良いですか?」
と言うと、2人とも驚いた顔をしていますが再び席についてくれました。
さて、ここからはどうなるかわかりませんが、ここ1か月間、私がずっと考えていたことをお父様に話すときですわ。
そう思って、深く息を吸ってこう言いました。
「私が話をしたいのは、この家の跡継ぎのことですわ」
私の言葉に、部屋の空気が一気に冷たくなるのを感じました。
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