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52話 ブレイドside
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シャルロットの気持ちに気付きながらも、約10年もの間気付かないふりをしていた。
その間に、シャルロットの婚約も決まって、これで俺に婚約者が出来たら安心だ、そう思っていた。
でも現実はそんな簡単にはいかず、跡継ぎでありながらも公爵家の血が入っていない俺と婚約したがるような物好きの令嬢なんて居なかった。
まぁ、当たり前だよね。
だって、結婚しても自分の息子は後継ぎにすることは出来ないんだから。
自分よりも爵位が上の人と婚約するメリットの一つがなくなる、ということだから。
いっそのこと結婚せずにこのまま当主としての仕事だけをしていようか、と本気で思っていた。
そうすれば跡継ぎの時にシャルロットの子供を受け入れるのも容易くなるし、そっちの方が面倒事にもならないのでは?と考えたからだ。
でも、シャルロットが婚約破棄された。
相手は10年もの間、婚約していた相手だ。
だからこそ、そんなことはあり得ないと思って油断していた。
まさか婚約破棄だなんて...........。
そう戸惑っている間に、シャルロットは父上に俺を婚約者に、と話を進めたがっていることを聞かされた。
俺はその話を聞いた時、一番最初に
「嬉しい」
と思った。
そして、気付いてしまった。
自分もシャルロットのことが好きなんだ、と。
でも、気持ちに気付いてしまったと同時に
「この気持ちは表に出すわけにはいかない」
とも思った。
だって、俺と結婚してもシャルロットを幸せにできる自信がないから。
こんな俺と結婚するよりも、もっとシャルロットに相応しい人がいる、と思ったから。
自分の気持ちに蓋をしながら過ごしている最中、父上から
「ブレイド、お前はどう思う?」
とシャルロットとの婚約について聞かれたときも、本当は受けたかった。
でも、
「俺で良ければ」
と言いたいのをグッと堪えて
「俺と結婚しても、この家にはなんの利益もありません」
と父上に言うと、なぜか悲しそうな顔をして、そうか.....とだけ言われてその話は終わった。
父上だって出来ることなら家にも利益があって、シャルロットが幸せに暮らせるような、そんな相手と一緒になって欲しいはずだ。
それなのに、なんでそんな悲しそうな顔をするんだ?
父上と話をした次の日に、また執務室に呼び出されたから行ってみると
「お前に婚約の話が来ている」
そう言われて一枚の手紙を差し出された。
隣国の令嬢らしいが、家紋も見たことがないし、幼い頃の俺は家から出るようなタイプでもなかったから全く知らない相手なのに
「昔、婚約していた、と言っていたが記憶があるか?」
と父上に言われた後期は驚いた。
昔、と言われても、当時兄上ですら婚約者がいなかったのに俺にいるわけがない。
そう思いながら
「いえ.....俺はずっと婚約者がいたことがないはずですが..........」
と答えると父上は
「あぁ、私もそうだったと思っているんだが、相手の方がそう言っているんだ」
そう言って、大きくため息をついた。
相手側の嘘だ、ということはわかっているが、こんな話もう二度と来ないだろう、と思った俺は婚約を受けることにした。
そうでもしないとシャルロットが諦めてくれない、と思ったからだ。
その間に、シャルロットの婚約も決まって、これで俺に婚約者が出来たら安心だ、そう思っていた。
でも現実はそんな簡単にはいかず、跡継ぎでありながらも公爵家の血が入っていない俺と婚約したがるような物好きの令嬢なんて居なかった。
まぁ、当たり前だよね。
だって、結婚しても自分の息子は後継ぎにすることは出来ないんだから。
自分よりも爵位が上の人と婚約するメリットの一つがなくなる、ということだから。
いっそのこと結婚せずにこのまま当主としての仕事だけをしていようか、と本気で思っていた。
そうすれば跡継ぎの時にシャルロットの子供を受け入れるのも容易くなるし、そっちの方が面倒事にもならないのでは?と考えたからだ。
でも、シャルロットが婚約破棄された。
相手は10年もの間、婚約していた相手だ。
だからこそ、そんなことはあり得ないと思って油断していた。
まさか婚約破棄だなんて...........。
そう戸惑っている間に、シャルロットは父上に俺を婚約者に、と話を進めたがっていることを聞かされた。
俺はその話を聞いた時、一番最初に
「嬉しい」
と思った。
そして、気付いてしまった。
自分もシャルロットのことが好きなんだ、と。
でも、気持ちに気付いてしまったと同時に
「この気持ちは表に出すわけにはいかない」
とも思った。
だって、俺と結婚してもシャルロットを幸せにできる自信がないから。
こんな俺と結婚するよりも、もっとシャルロットに相応しい人がいる、と思ったから。
自分の気持ちに蓋をしながら過ごしている最中、父上から
「ブレイド、お前はどう思う?」
とシャルロットとの婚約について聞かれたときも、本当は受けたかった。
でも、
「俺で良ければ」
と言いたいのをグッと堪えて
「俺と結婚しても、この家にはなんの利益もありません」
と父上に言うと、なぜか悲しそうな顔をして、そうか.....とだけ言われてその話は終わった。
父上だって出来ることなら家にも利益があって、シャルロットが幸せに暮らせるような、そんな相手と一緒になって欲しいはずだ。
それなのに、なんでそんな悲しそうな顔をするんだ?
父上と話をした次の日に、また執務室に呼び出されたから行ってみると
「お前に婚約の話が来ている」
そう言われて一枚の手紙を差し出された。
隣国の令嬢らしいが、家紋も見たことがないし、幼い頃の俺は家から出るようなタイプでもなかったから全く知らない相手なのに
「昔、婚約していた、と言っていたが記憶があるか?」
と父上に言われた後期は驚いた。
昔、と言われても、当時兄上ですら婚約者がいなかったのに俺にいるわけがない。
そう思いながら
「いえ.....俺はずっと婚約者がいたことがないはずですが..........」
と答えると父上は
「あぁ、私もそうだったと思っているんだが、相手の方がそう言っているんだ」
そう言って、大きくため息をついた。
相手側の嘘だ、ということはわかっているが、こんな話もう二度と来ないだろう、と思った俺は婚約を受けることにした。
そうでもしないとシャルロットが諦めてくれない、と思ったからだ。
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