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50話
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フレッド様が放してくれた内容は
「俺にシャルロット嬢の情報をくれたのって、全部ブレイドなんだ」
ということでした。
私の情報は全てお兄様から、ということは
「じゃあ、前の婚約者がどうこう、みたいな話も........」
という私の質問に、フレッド様は苦笑しながら
「うん、ブレイドが教えてくれた」
そう言いましたわ。
お兄様は私がベルン様のことを嫌っていたことを良く知っているはずです。
そして、心の底から好みではない、ということも。
ですが、フレッド様が今回、婚約者候補となった時に私の好みをお兄様に尋ねると
「前の婚約者のことは結構好いていた。本人も婚約破棄されて少し寂しそうだった」
と手紙に書いてあったそうなんです。
何が結構好いている、ですか。
泣くほど婚約したくなかったことを一番よく知っていますのに!
それに、少し寂しそうって.......いつ、どこで!婚約破棄されて寂しそうにしていたのか教えて欲しいくらいですわ!
お兄様の手紙の内容に、思わずそう叫びたくなりましたが流石にぐっと堪えて、フレッド様に
「じゃあ、さっきお兄様に聞いていたのは手紙の内容についてだったんですのね」
と尋ねると
「うん。そういうこと」
そう言って苦笑しましたわ。
まさか弟から嘘の情報を流されると思いませんものね。
それは信じてしまいますわ。
本当にお兄様が何をしたいのか全く分かりませんわね!
他の人と婚約しろ、と言ってきたり、決まりそうなところでこうして邪魔してきて。
自分勝手すぎますわ!
そう思っていると、フレッド様は苦笑したまま
「下手したらこの婚約の話が無くなるほどのことなのに、なんで嘘なんてついたんだろうね。あいつから何か聞いてる?」
と私に聞いてきましたわ。
お兄様からの話ですか。
何かを聞くどころか、ここ最近は挨拶以外の話はしていませんからね。
全く知りませんでしたよ。
首を横に振って
「いえ......私は何も..........」
と答えると、フレッド様は
「まぁ、いいや。こうして本当のことを伝えることが出来たし」
そう言って今日見た中で一番優しい笑みを見せましたわ。
その笑顔は、まるでお兄様が微笑んでいるような........いや、それは失礼ですわね。
私の婚約を邪魔しようとした人と重ねるんなんて。
頭の中でにポンっと出てきたお兄様を消しながら
「フレッド様がお話したいと言ってくれたのはこの為だったんですね」
そう言って微笑むと小さく頷いて
「流石に父上たちに聞かせるわけにもいかなかったからね」
と言いましたわ。
まぁ、これは流石に言えませんわよね。
実際に今回のことをお父様に話すか、と聞かれたら絶対話さないと思いますもの。
なので
「そうですわね」
と頷いて、少しぬるくなってしまったお茶を口に含みました。
こうやって話をすると普通に優しくて良い人なんですのよね。
でも、やっぱりどこかでフレッド様とお兄様を重ねてしまう自分がいて、そうなるとフレッド様に申し訳ない気持ちでいっぱいになりますわ。
はぁ......同じ顔ではなくて違う顔だったら良かったんですけどね。
「俺にシャルロット嬢の情報をくれたのって、全部ブレイドなんだ」
ということでした。
私の情報は全てお兄様から、ということは
「じゃあ、前の婚約者がどうこう、みたいな話も........」
という私の質問に、フレッド様は苦笑しながら
「うん、ブレイドが教えてくれた」
そう言いましたわ。
お兄様は私がベルン様のことを嫌っていたことを良く知っているはずです。
そして、心の底から好みではない、ということも。
ですが、フレッド様が今回、婚約者候補となった時に私の好みをお兄様に尋ねると
「前の婚約者のことは結構好いていた。本人も婚約破棄されて少し寂しそうだった」
と手紙に書いてあったそうなんです。
何が結構好いている、ですか。
泣くほど婚約したくなかったことを一番よく知っていますのに!
それに、少し寂しそうって.......いつ、どこで!婚約破棄されて寂しそうにしていたのか教えて欲しいくらいですわ!
お兄様の手紙の内容に、思わずそう叫びたくなりましたが流石にぐっと堪えて、フレッド様に
「じゃあ、さっきお兄様に聞いていたのは手紙の内容についてだったんですのね」
と尋ねると
「うん。そういうこと」
そう言って苦笑しましたわ。
まさか弟から嘘の情報を流されると思いませんものね。
それは信じてしまいますわ。
本当にお兄様が何をしたいのか全く分かりませんわね!
他の人と婚約しろ、と言ってきたり、決まりそうなところでこうして邪魔してきて。
自分勝手すぎますわ!
そう思っていると、フレッド様は苦笑したまま
「下手したらこの婚約の話が無くなるほどのことなのに、なんで嘘なんてついたんだろうね。あいつから何か聞いてる?」
と私に聞いてきましたわ。
お兄様からの話ですか。
何かを聞くどころか、ここ最近は挨拶以外の話はしていませんからね。
全く知りませんでしたよ。
首を横に振って
「いえ......私は何も..........」
と答えると、フレッド様は
「まぁ、いいや。こうして本当のことを伝えることが出来たし」
そう言って今日見た中で一番優しい笑みを見せましたわ。
その笑顔は、まるでお兄様が微笑んでいるような........いや、それは失礼ですわね。
私の婚約を邪魔しようとした人と重ねるんなんて。
頭の中でにポンっと出てきたお兄様を消しながら
「フレッド様がお話したいと言ってくれたのはこの為だったんですね」
そう言って微笑むと小さく頷いて
「流石に父上たちに聞かせるわけにもいかなかったからね」
と言いましたわ。
まぁ、これは流石に言えませんわよね。
実際に今回のことをお父様に話すか、と聞かれたら絶対話さないと思いますもの。
なので
「そうですわね」
と頷いて、少しぬるくなってしまったお茶を口に含みました。
こうやって話をすると普通に優しくて良い人なんですのよね。
でも、やっぱりどこかでフレッド様とお兄様を重ねてしまう自分がいて、そうなるとフレッド様に申し訳ない気持ちでいっぱいになりますわ。
はぁ......同じ顔ではなくて違う顔だったら良かったんですけどね。
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