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29話
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いつもと明らかに様子の違う私に、お兄様は気付いているのか、それともわざと気付かない振りをしているのか
「そっか、父上から倒れたって聞いたから心配したよ」
そう言って、私の頭の上に手をポンっと置きましたわ。
でも、今の私にはその一つ一つの行動すら、なんだか気分が悪くなって
「話はそれだけですの?まだ本調子じゃありませんの。出て行ってもらえますか?」
そう冷たく言い放ってしまいました。
私だって、出来ることならお兄様と仲良くお話をしたいですわ。
でも、今の私にはそんなこと、出来そうにありませんの。
まぁ、お兄様には私の気持ちなんてわかるわけがありませんけどね。
そう思いながら、お兄様が部屋にいるにも関わらず布団の中に潜り込みました。
これ以上、お兄様の顔なんて見たくありませんもの。
するとお兄様は
「シャルロットには俺よりもいい人が沢山いるんだから..........」
そう言って部屋を出ていきました。
最後の方はなんて言ったのか聞こえませんでしたが、自分ではなく他の人と幸せになって、ということを言ったと思いますわ。
布団から出て、お兄様が出て行ったばかりの扉をボーっと眺めていると、色んな感情が沸き上がってきますわ。
なんでですの.......?
あれほどお兄様への思いを伝え続けて、やっと婚約者になれると思っていた時にこんな仕打ちをされて.........。
憎い、という思いでも悲しい、という思いでもなく、なんて表現したらいいのかわからないくらいの複雑な感情が気持ちが悪くなるほどに流れ込んできます。
もう頭の中がグチャグチャですわよ........。
そう思いながら再び布団の中に潜り込むと、いつの間にか眠っていたみたいで気付いたら夕方になっていましたわ。
布団から起きて、部屋を見渡すと
「あら、起きたのね」
部屋の端からそういう声が聞こえてきましたわ。
ゆっくりと声のした方向を見ると、そこにはお母様が椅子に座っていて、目の前には本が3冊ほど積まれていますわ。
私が寝ている間、ずっと近くにいてくれた、ということなんでしょうか?
寝起きで回らない頭でそう思っていると、お母様はニッコリと笑いながら
「体調は大丈夫?」
と聞いてきましたわ。
体調ですか。
正直、体調は全く問題がありませんわ。
問題があるのは精神的なものだけですもの。
そう思いながら
「えぇ、だいぶ寝たので良くなりましたわ」
そう答えると、お母様は
「それなら良かったわ」
そう言って手に持っていた本を閉じましたわ。
なんでしょう?
お兄様のことについて何か言いに来たんでしょうか?
それとも、これくらいで倒れるなんて、みたいな話でしょうか?
どちらにしても、私からしてみると物凄く精神的に来るものがあるので、言われたくないものですわね。
お母様に何か言われる覚悟で、身構えている私に
「食事は食べれるかしら?何か持ってきてもらう?」
お母様はそう言って席を立ちあがりましたわ。
.......え?
何も言ってきませんの?
てっきり、話が合って待っていたと思ったんですが...........。
そう思いながら
「いえ、食堂に行きますわ」
と私が答えると、お母様は一瞬驚いた顔をした後に
「そう.......だったらメイドを呼んでくるわね」
そう言って部屋を後にしました。
なんで、お母様は驚いた顔をしたのか、と思ったと同時に、食堂に行ったら完全にお兄様と顔を合わせないといけなくなりますわね...............。
これは.....部屋に持ってきてもらうべきでしたわ。
という後悔が押し寄せてきましたが、お母様に行ってしまったのでもう遅いですわよね。
「そっか、父上から倒れたって聞いたから心配したよ」
そう言って、私の頭の上に手をポンっと置きましたわ。
でも、今の私にはその一つ一つの行動すら、なんだか気分が悪くなって
「話はそれだけですの?まだ本調子じゃありませんの。出て行ってもらえますか?」
そう冷たく言い放ってしまいました。
私だって、出来ることならお兄様と仲良くお話をしたいですわ。
でも、今の私にはそんなこと、出来そうにありませんの。
まぁ、お兄様には私の気持ちなんてわかるわけがありませんけどね。
そう思いながら、お兄様が部屋にいるにも関わらず布団の中に潜り込みました。
これ以上、お兄様の顔なんて見たくありませんもの。
するとお兄様は
「シャルロットには俺よりもいい人が沢山いるんだから..........」
そう言って部屋を出ていきました。
最後の方はなんて言ったのか聞こえませんでしたが、自分ではなく他の人と幸せになって、ということを言ったと思いますわ。
布団から出て、お兄様が出て行ったばかりの扉をボーっと眺めていると、色んな感情が沸き上がってきますわ。
なんでですの.......?
あれほどお兄様への思いを伝え続けて、やっと婚約者になれると思っていた時にこんな仕打ちをされて.........。
憎い、という思いでも悲しい、という思いでもなく、なんて表現したらいいのかわからないくらいの複雑な感情が気持ちが悪くなるほどに流れ込んできます。
もう頭の中がグチャグチャですわよ........。
そう思いながら再び布団の中に潜り込むと、いつの間にか眠っていたみたいで気付いたら夕方になっていましたわ。
布団から起きて、部屋を見渡すと
「あら、起きたのね」
部屋の端からそういう声が聞こえてきましたわ。
ゆっくりと声のした方向を見ると、そこにはお母様が椅子に座っていて、目の前には本が3冊ほど積まれていますわ。
私が寝ている間、ずっと近くにいてくれた、ということなんでしょうか?
寝起きで回らない頭でそう思っていると、お母様はニッコリと笑いながら
「体調は大丈夫?」
と聞いてきましたわ。
体調ですか。
正直、体調は全く問題がありませんわ。
問題があるのは精神的なものだけですもの。
そう思いながら
「えぇ、だいぶ寝たので良くなりましたわ」
そう答えると、お母様は
「それなら良かったわ」
そう言って手に持っていた本を閉じましたわ。
なんでしょう?
お兄様のことについて何か言いに来たんでしょうか?
それとも、これくらいで倒れるなんて、みたいな話でしょうか?
どちらにしても、私からしてみると物凄く精神的に来るものがあるので、言われたくないものですわね。
お母様に何か言われる覚悟で、身構えている私に
「食事は食べれるかしら?何か持ってきてもらう?」
お母様はそう言って席を立ちあがりましたわ。
.......え?
何も言ってきませんの?
てっきり、話が合って待っていたと思ったんですが...........。
そう思いながら
「いえ、食堂に行きますわ」
と私が答えると、お母様は一瞬驚いた顔をした後に
「そう.......だったらメイドを呼んでくるわね」
そう言って部屋を後にしました。
なんで、お母様は驚いた顔をしたのか、と思ったと同時に、食堂に行ったら完全にお兄様と顔を合わせないといけなくなりますわね...............。
これは.....部屋に持ってきてもらうべきでしたわ。
という後悔が押し寄せてきましたが、お母様に行ってしまったのでもう遅いですわよね。
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