25 / 89
24話
しおりを挟む
座っている状態で、ですが、カーシェ公爵は深々と........それも机に頭が付くのでは?と思うほどに深々と頭を下げてきたんです。
プライドの高いカーシェ公爵がそこまで頭を下げるとは......驚きですね。
そう思っていると、頭を上げたカーシェ公爵は
「それで、婚約の件だが手紙でも書いてある通りベルンが一時の気の迷いで起こしたものだ。なかったことにしてくれないか.......っ」
と言ってきましたわ。
せっかく感心したのもこれでぶち壊しですわね。
つい、ため息をつきながらカーシェ公爵を眺めていると、お父様は苦い顔をしながら
「なかったことにして欲しい、とさっきから同じことしか言わんが、自分の息子がシャルロットに対してどんなことをしたのか、全て知っているのか?」
と聞いていますわ。
まぁ、一応2人は友人ですからね。
友人が頭を下げている姿なんてあまり見たいものでもないので、そんな顔になるのも仕方ないですわ。
まぁ、それもこれも、ベルン様のせいなんですけどね。
ベルン様はそのことをわかっているんでしょうか?
そう思っていると、カーシェ公爵は
「そ、そんなにベルンは酷いことをしたのか?婚約破棄したことしか聞いていないが.........」
と驚いています。
まぁ!何も伝えていませんのね!
だったらカーシェ公爵が婚約破棄はなかったことに、と言っているのも頷けますわ。
なので、ベルン様をギロっと睨みつけながら
「自分で私にやったことを全て言うべきでは?私はお父様に全て話していますわよ」
そう言うと、ベルン様は顔色を真っ青に変えました。
一方、カーシェ公爵は状況がわかっていないのでオロオロとしながら、私の顔とベルン様の顔を行ったり来たりしてみていますわ。
ベルン様はまだ説明をしないつもりなのかお得意のだんまりですわ。
別に私から言っても良いんですのよ?
でも、自分の口から言いたいかな、と思って仕方なく言わないでおいてあげているんです。
まぁ、それもわかっていないようですけどね。
ベルン様の様子に、お父様までもがため息をついていますわ。
そう言う反応になりますわよね。
わかりますわ。
いつまで経っても話が進まないと思った私は
「ベルン様が言わないのであれば私から言っても良いんですのよ?今日起こったことを全て」
そう言ってベルン様にニッコリと微笑むと、顔色を青くしたまま
「ま、待ってくれ!あれは俺も気が気じゃなかったんだ!」
と焦っていますわ。
その様子を見たカーシェ公爵はベルン様が何をやったのか気になったようで
「一体何があったんだ?こうなったら全て隠さずに教えて欲しい」
そう言って私の目をしっかりと見てきました。
お父様をチラッと見ると、小さく頷いたのが見えたので言っても良い、ということでしょう。
なので
「わかりましたわ」
とカーシェ公爵に頷いて、婚約破棄されたところから今日の起こったことまで全てお話させてもらいましたわ。
これでベルン様がどれほどまでに非常識で、酷いことをしたのか理解してくれたでしょう。
プライドの高いカーシェ公爵がそこまで頭を下げるとは......驚きですね。
そう思っていると、頭を上げたカーシェ公爵は
「それで、婚約の件だが手紙でも書いてある通りベルンが一時の気の迷いで起こしたものだ。なかったことにしてくれないか.......っ」
と言ってきましたわ。
せっかく感心したのもこれでぶち壊しですわね。
つい、ため息をつきながらカーシェ公爵を眺めていると、お父様は苦い顔をしながら
「なかったことにして欲しい、とさっきから同じことしか言わんが、自分の息子がシャルロットに対してどんなことをしたのか、全て知っているのか?」
と聞いていますわ。
まぁ、一応2人は友人ですからね。
友人が頭を下げている姿なんてあまり見たいものでもないので、そんな顔になるのも仕方ないですわ。
まぁ、それもこれも、ベルン様のせいなんですけどね。
ベルン様はそのことをわかっているんでしょうか?
そう思っていると、カーシェ公爵は
「そ、そんなにベルンは酷いことをしたのか?婚約破棄したことしか聞いていないが.........」
と驚いています。
まぁ!何も伝えていませんのね!
だったらカーシェ公爵が婚約破棄はなかったことに、と言っているのも頷けますわ。
なので、ベルン様をギロっと睨みつけながら
「自分で私にやったことを全て言うべきでは?私はお父様に全て話していますわよ」
そう言うと、ベルン様は顔色を真っ青に変えました。
一方、カーシェ公爵は状況がわかっていないのでオロオロとしながら、私の顔とベルン様の顔を行ったり来たりしてみていますわ。
ベルン様はまだ説明をしないつもりなのかお得意のだんまりですわ。
別に私から言っても良いんですのよ?
でも、自分の口から言いたいかな、と思って仕方なく言わないでおいてあげているんです。
まぁ、それもわかっていないようですけどね。
ベルン様の様子に、お父様までもがため息をついていますわ。
そう言う反応になりますわよね。
わかりますわ。
いつまで経っても話が進まないと思った私は
「ベルン様が言わないのであれば私から言っても良いんですのよ?今日起こったことを全て」
そう言ってベルン様にニッコリと微笑むと、顔色を青くしたまま
「ま、待ってくれ!あれは俺も気が気じゃなかったんだ!」
と焦っていますわ。
その様子を見たカーシェ公爵はベルン様が何をやったのか気になったようで
「一体何があったんだ?こうなったら全て隠さずに教えて欲しい」
そう言って私の目をしっかりと見てきました。
お父様をチラッと見ると、小さく頷いたのが見えたので言っても良い、ということでしょう。
なので
「わかりましたわ」
とカーシェ公爵に頷いて、婚約破棄されたところから今日の起こったことまで全てお話させてもらいましたわ。
これでベルン様がどれほどまでに非常識で、酷いことをしたのか理解してくれたでしょう。
35
お気に入りに追加
2,508
あなたにおすすめの小説

【完結】『婚約破棄』『廃嫡』『追放』されたい公爵令嬢はほくそ笑む~私の想いは届くのでしょうか、この狂おしい想いをあなたに~
いな@
恋愛
婚約者である王子と血の繋がった家族に、身体中をボロボロにされた公爵令嬢のレアーは、穏やかな生活を手に入れるため計画を実行します。
誤字報告いつもありがとうございます。
※以前に書いた短編の連載版です。
乙女ゲームの世界だと、いつから思い込んでいた?
シナココ
ファンタジー
母親違いの妹をいじめたというふわふわした冤罪で婚約破棄された上に、最北の辺境地に流された公爵令嬢ハイデマリー。勝ち誇る妹・ゲルダは転生者。この世界のヒロインだと豪語し、王太子妃に成り上がる。乙女ゲームのハッピーエンドの確定だ。
……乙女ゲームが終わったら、戦争ストラテジーゲームが始まるのだ。


【完結】政略結婚はお断り致します!
かまり
恋愛
公爵令嬢アイリスは、悪い噂が立つ4歳年上のカイル王子との婚約が嫌で逃げ出し、森の奥の小さな山小屋でひっそりと一人暮らしを始めて1年が経っていた。
ある日、そこに見知らぬ男性が傷を追ってやってくる。
その男性は何かよっぽどのことがあったのか記憶を無くしていた…
帰るところもわからないその男性と、1人暮らしが寂しかったアイリスは、その山小屋で共同生活を始め、急速に2人の距離は近づいていく。
一方、幼い頃にアイリスと交わした結婚の約束を胸に抱えたまま、長い間出征に出ることになったカイル王子は、帰ったら結婚しようと思っていたのに、
戦争から戻って婚約の話が決まる直前に、そんな約束をすっかり忘れたアイリスが婚約を嫌がって逃げてしまったと知らされる。
しかし、王子には嫌われている原因となっている噂の誤解を解いて気持ちを伝えられない理由があった。
山小屋の彼とアイリスはどうなるのか…
カイル王子はアイリスの誤解を解いて結婚できるのか…
アイリスは、本当に心から好きだと思える人と結婚することができるのか…
『公爵令嬢』と『王子』が、それぞれ背負わされた宿命から抗い、幸せを勝ち取っていくサクセスラブストーリー。

異世界転移聖女の侍女にされ殺された公爵令嬢ですが、時を逆行したのでお告げと称して聖女の功績を先取り実行してみた結果
富士とまと
恋愛
公爵令嬢が、異世界から召喚された聖女に婚約者である皇太子を横取りし婚約破棄される。
そのうえ、聖女の世話役として、侍女のように働かされることになる。理不尽な要求にも色々耐えていたのに、ある日「もう飽きたつまんない」と聖女が言いだし、冤罪をかけられ牢屋に入れられ毒殺される。
死んだと思ったら、時をさかのぼっていた。皇太子との関係を改めてやり直す中、聖女と過ごした日々に見聞きした知識を生かすことができることに気が付き……。殿下の呪いを解いたり、水害を防いだりとしながら過ごすあいだに、運命の時を迎え……え?ええ?

誤解されて1年間妻と会うことを禁止された。
しゃーりん
恋愛
3か月前、ようやく愛する人アイリーンと結婚できたジョルジュ。
幸せ真っただ中だったが、ある理由により友人に唆されて高級娼館に行くことになる。
その現場を妻アイリーンに見られていることを知らずに。
実家に帰ったまま戻ってこない妻を迎えに行くと、会わせてもらえない。
やがて、娼館に行ったことがアイリーンにバレていることを知った。
妻の家族には娼館に行った経緯と理由を纏めてこいと言われ、それを見てアイリーンがどう判断するかは1年後に決まると言われた。つまり1年間会えないということ。
絶望しながらも思い出しながら経緯を書き記すと疑問点が浮かぶ。
なんでこんなことになったのかと原因を調べていくうちに自分たち夫婦に対する嫌がらせと離婚させることが目的だったとわかるお話です。

【完結】義母が来てからの虐げられた生活から抜け出したいけれど…
まりぃべる
恋愛
私はエミーリエ。
お母様が四歳の頃に亡くなって、それまでは幸せでしたのに、人生が酷くつまらなくなりました。
なぜって?
お母様が亡くなってすぐに、お父様は再婚したのです。それは仕方のないことと分かります。けれど、義理の母や妹が、私に事ある毎に嫌味を言いにくるのですもの。
どんな方法でもいいから、こんな生活から抜け出したいと思うのですが、どうすればいいのか分かりません。
でも…。
☆★
全16話です。
書き終わっておりますので、随時更新していきます。
読んで下さると嬉しいです。
婚約破棄? 私、この国の守護神ですが。
国樹田 樹
恋愛
王宮の舞踏会場にて婚約破棄を宣言された公爵令嬢・メリザンド=デラクロワ。
声高に断罪を叫ぶ王太子を前に、彼女は余裕の笑みを湛えていた。
愚かな男―――否、愚かな人間に、女神は鉄槌を下す。
古の盟約に縛られた一人の『女性』を巡る、悲恋と未来のお話。
よくある感じのざまぁ物語です。
ふんわり設定。ゆるーくお読みください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる