23 / 89
22話
しおりを挟む
ビビアン様を出迎えて、早速お茶会の始まりですわ。
はぁ....こうやってゆっくりとお話しできる日がどれほど貴重なことなのかわかった2日間でしたわね。
しみじみとしながらビビアン様が持ってきてくれたお茶を飲んでいると
「それで、今どんな状況になっていますの?ちゃんと話が出来なかったので、気になっていましたの」
そう言ってきたビビアン様は、他の野次馬根性の人達とは違って、本当に私のことを心配しているような様子でした。
まぁ、友人に野次馬根性で聞かれたら何も信用できなくなってしまいますけどね。
確かに、お昼に話したのは省略してしまったところもあるので、ビビアン様も気になりますわよね。
そう思った私は、とりあえず今の状況と自分の気持ちをビビアン様に話すことにしました。
まず、アリス様にベルン様が落とされたことと次の日にアリス様に喧嘩を売られたことを話したんですが、これにはビビアン様も
「あの人......男爵令嬢なのにありえませんわ。ずっと思っていましたが、マナーがなっていませんのよ。まぁ、それだからこそ、人の婚約者を奪い取るなんてことが出来るんでしょうけど」
と珍しく毒舌になっていましたわ。
それほどアリス様の印象が悪い、ということですわよね。
そして次はレオンハルト様のことも話しましたの。
自分がずっと婚約しなかったのは私と婚約するためだ、なんて訳の分からないことを言っていると。
すると
「まぁ!レオンハルト様はああ見えて一途ですわね。ベルン様とは大違いですわ」
そう言ってニコニコしています。
確かに、レオンハルト様って一見、色んな女性と親しくしているように見えますが、色恋沙汰の噂は聞いたことがないんですのよね。
まぁ、私には関係のないことですけどね。
そして、今日の朝の件と昼の件、それからさっき起こったこと、ということですわ。
と説明をすると
「怒涛の2日間ですわね........」
とビビアン様も苦笑しています。
まぁ、家に来てわざわざ婚約しなおせと言っておきながら今日のあれですからね。
絶対に無理ですし、嫌ですわ。
よくそんなことが言えるな、と感心すらしてしまいます。
そう思いながらため息をついていると、ビビアン様に
「それで?レオンハルト様の件はどうしますの?」
と聞かれましたわ。
どうするも何も......答えは1つしかありませんわよね。
「断りますわよ?私はお兄様以外の人と結婚は考えていませんの」
ハッキリとした口調で、私がそう言うと、ビビアン様も
「そういうと思いましたわ」
そう言ってクスクス笑っています。
ビビアン様は幼い時からお兄様について語らせてもらっているので、お兄様のことが大好きだっていうことも知っていますの。
だからこそ、ビビアン様には何でも喋れるような、そんな関係なんですわ。
まぁ、聞き上手、っていうのもありますけどね。
話してて気分がよくなりますのよ。
そんなビビアン様をニコニコしながら眺めて
「それより、ビビアン様はどうですの?」
と聞いてみましたわ。
ビビアン様にも幼い時からの婚約者がいるんですが、年上というのもあって凄く頼りがいのある人ですの。
私も昔から妹のように可愛がってもらっていますわ。
するとビビアン様は顔を真っ赤にして
「わ、私の話は今はいいんですのよっ」
と手をブンブン振っています。
可愛いですわ。
こんなビビアン様を見た人なんて私以外いないんじゃないでしょうか?
なんかニヤニヤしますわね。
はぁ....こうやってゆっくりとお話しできる日がどれほど貴重なことなのかわかった2日間でしたわね。
しみじみとしながらビビアン様が持ってきてくれたお茶を飲んでいると
「それで、今どんな状況になっていますの?ちゃんと話が出来なかったので、気になっていましたの」
そう言ってきたビビアン様は、他の野次馬根性の人達とは違って、本当に私のことを心配しているような様子でした。
まぁ、友人に野次馬根性で聞かれたら何も信用できなくなってしまいますけどね。
確かに、お昼に話したのは省略してしまったところもあるので、ビビアン様も気になりますわよね。
そう思った私は、とりあえず今の状況と自分の気持ちをビビアン様に話すことにしました。
まず、アリス様にベルン様が落とされたことと次の日にアリス様に喧嘩を売られたことを話したんですが、これにはビビアン様も
「あの人......男爵令嬢なのにありえませんわ。ずっと思っていましたが、マナーがなっていませんのよ。まぁ、それだからこそ、人の婚約者を奪い取るなんてことが出来るんでしょうけど」
と珍しく毒舌になっていましたわ。
それほどアリス様の印象が悪い、ということですわよね。
そして次はレオンハルト様のことも話しましたの。
自分がずっと婚約しなかったのは私と婚約するためだ、なんて訳の分からないことを言っていると。
すると
「まぁ!レオンハルト様はああ見えて一途ですわね。ベルン様とは大違いですわ」
そう言ってニコニコしています。
確かに、レオンハルト様って一見、色んな女性と親しくしているように見えますが、色恋沙汰の噂は聞いたことがないんですのよね。
まぁ、私には関係のないことですけどね。
そして、今日の朝の件と昼の件、それからさっき起こったこと、ということですわ。
と説明をすると
「怒涛の2日間ですわね........」
とビビアン様も苦笑しています。
まぁ、家に来てわざわざ婚約しなおせと言っておきながら今日のあれですからね。
絶対に無理ですし、嫌ですわ。
よくそんなことが言えるな、と感心すらしてしまいます。
そう思いながらため息をついていると、ビビアン様に
「それで?レオンハルト様の件はどうしますの?」
と聞かれましたわ。
どうするも何も......答えは1つしかありませんわよね。
「断りますわよ?私はお兄様以外の人と結婚は考えていませんの」
ハッキリとした口調で、私がそう言うと、ビビアン様も
「そういうと思いましたわ」
そう言ってクスクス笑っています。
ビビアン様は幼い時からお兄様について語らせてもらっているので、お兄様のことが大好きだっていうことも知っていますの。
だからこそ、ビビアン様には何でも喋れるような、そんな関係なんですわ。
まぁ、聞き上手、っていうのもありますけどね。
話してて気分がよくなりますのよ。
そんなビビアン様をニコニコしながら眺めて
「それより、ビビアン様はどうですの?」
と聞いてみましたわ。
ビビアン様にも幼い時からの婚約者がいるんですが、年上というのもあって凄く頼りがいのある人ですの。
私も昔から妹のように可愛がってもらっていますわ。
するとビビアン様は顔を真っ赤にして
「わ、私の話は今はいいんですのよっ」
と手をブンブン振っています。
可愛いですわ。
こんなビビアン様を見た人なんて私以外いないんじゃないでしょうか?
なんかニヤニヤしますわね。
35
お気に入りに追加
2,508
あなたにおすすめの小説

【完結】『婚約破棄』『廃嫡』『追放』されたい公爵令嬢はほくそ笑む~私の想いは届くのでしょうか、この狂おしい想いをあなたに~
いな@
恋愛
婚約者である王子と血の繋がった家族に、身体中をボロボロにされた公爵令嬢のレアーは、穏やかな生活を手に入れるため計画を実行します。
誤字報告いつもありがとうございます。
※以前に書いた短編の連載版です。
乙女ゲームの世界だと、いつから思い込んでいた?
シナココ
ファンタジー
母親違いの妹をいじめたというふわふわした冤罪で婚約破棄された上に、最北の辺境地に流された公爵令嬢ハイデマリー。勝ち誇る妹・ゲルダは転生者。この世界のヒロインだと豪語し、王太子妃に成り上がる。乙女ゲームのハッピーエンドの確定だ。
……乙女ゲームが終わったら、戦争ストラテジーゲームが始まるのだ。


【完結】政略結婚はお断り致します!
かまり
恋愛
公爵令嬢アイリスは、悪い噂が立つ4歳年上のカイル王子との婚約が嫌で逃げ出し、森の奥の小さな山小屋でひっそりと一人暮らしを始めて1年が経っていた。
ある日、そこに見知らぬ男性が傷を追ってやってくる。
その男性は何かよっぽどのことがあったのか記憶を無くしていた…
帰るところもわからないその男性と、1人暮らしが寂しかったアイリスは、その山小屋で共同生活を始め、急速に2人の距離は近づいていく。
一方、幼い頃にアイリスと交わした結婚の約束を胸に抱えたまま、長い間出征に出ることになったカイル王子は、帰ったら結婚しようと思っていたのに、
戦争から戻って婚約の話が決まる直前に、そんな約束をすっかり忘れたアイリスが婚約を嫌がって逃げてしまったと知らされる。
しかし、王子には嫌われている原因となっている噂の誤解を解いて気持ちを伝えられない理由があった。
山小屋の彼とアイリスはどうなるのか…
カイル王子はアイリスの誤解を解いて結婚できるのか…
アイリスは、本当に心から好きだと思える人と結婚することができるのか…
『公爵令嬢』と『王子』が、それぞれ背負わされた宿命から抗い、幸せを勝ち取っていくサクセスラブストーリー。

異世界転移聖女の侍女にされ殺された公爵令嬢ですが、時を逆行したのでお告げと称して聖女の功績を先取り実行してみた結果
富士とまと
恋愛
公爵令嬢が、異世界から召喚された聖女に婚約者である皇太子を横取りし婚約破棄される。
そのうえ、聖女の世話役として、侍女のように働かされることになる。理不尽な要求にも色々耐えていたのに、ある日「もう飽きたつまんない」と聖女が言いだし、冤罪をかけられ牢屋に入れられ毒殺される。
死んだと思ったら、時をさかのぼっていた。皇太子との関係を改めてやり直す中、聖女と過ごした日々に見聞きした知識を生かすことができることに気が付き……。殿下の呪いを解いたり、水害を防いだりとしながら過ごすあいだに、運命の時を迎え……え?ええ?

【完結】義母が来てからの虐げられた生活から抜け出したいけれど…
まりぃべる
恋愛
私はエミーリエ。
お母様が四歳の頃に亡くなって、それまでは幸せでしたのに、人生が酷くつまらなくなりました。
なぜって?
お母様が亡くなってすぐに、お父様は再婚したのです。それは仕方のないことと分かります。けれど、義理の母や妹が、私に事ある毎に嫌味を言いにくるのですもの。
どんな方法でもいいから、こんな生活から抜け出したいと思うのですが、どうすればいいのか分かりません。
でも…。
☆★
全16話です。
書き終わっておりますので、随時更新していきます。
読んで下さると嬉しいです。
婚約破棄? 私、この国の守護神ですが。
国樹田 樹
恋愛
王宮の舞踏会場にて婚約破棄を宣言された公爵令嬢・メリザンド=デラクロワ。
声高に断罪を叫ぶ王太子を前に、彼女は余裕の笑みを湛えていた。
愚かな男―――否、愚かな人間に、女神は鉄槌を下す。
古の盟約に縛られた一人の『女性』を巡る、悲恋と未来のお話。
よくある感じのざまぁ物語です。
ふんわり設定。ゆるーくお読みください。
地味で器量の悪い公爵令嬢は政略結婚を拒んでいたのだが
克全
恋愛
「アルファポリス」「カクヨム」「小説家になろう」に同時投稿しています。
心優しいエヴァンズ公爵家の長女アマーリエは自ら王太子との婚約を辞退した。幼馴染でもある王太子の「ブスの癖に図々しく何時までも婚約者の座にいるんじゃない、絶世の美女である妹に婚約者の座を譲れ」という雄弁な視線に耐えられなかったのだ。それにアマーリエにも自覚があった。自分が社交界で悪口陰口を言われるほどブスであることを。だから王太子との婚約を辞退してからは、壁の花に徹していた。エヴァンズ公爵家てもつながりが欲しい貴族家からの政略結婚の申し込みも断り続けていた。このまま静かに領地に籠って暮らしていこうと思っていた。それなのに、常勝無敗、騎士の中の騎士と称えられる王弟で大将軍でもあるアラステアから結婚を申し込まれたのだ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる