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プロローグ
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「シャルロット・フェミリア!お前と婚約破棄する!」
........えーっと?
私はなぜ10年もの間、婚約関係にあった『ベルン・カーシェ』様から婚約破棄されているんでしょう?
しかも、ここは学園の生徒たちもいる温室。
何が起こっているんだ、と皆がこちらを注目してみていますわ。
つい、ため息をつきたくなりましたがぐっと堪えて
「.......それはなぜでしょう?」
と尋ねると、ベルン様は
「俺は真実の愛を見つけたからだ」
ドヤ顔でそう言うと、ずっと隣にいた令嬢を引き寄せました。
確か.......アリス・ハレイヤー男爵令嬢といったかしら?
可愛らしいお顔で、一時有名でしたよね。
........色んな意味で、ですが。
アリス様は可愛らしい瞳で私を見ると
「ごめんなさい、シャルロット様........ダメだとわかっていたんですが」
そう言って目に涙をためていますわ。
ダメだとわかっているなら、やめた方が良いですわよ、と言いたいですが、
「いいんだ。俺がアリスが良いと思ったんだ」
「ベルン様.........」
なんだか目の前で繰り広げられている茶番を見ていると、そんなのはどうでもよくなりますわね。
2人が一緒になりたいというのなら、止めませんわよ。
だって、私は貴方となんか婚約したくありませんでしたからね。
........えーっと?
私はなぜ10年もの間、婚約関係にあった『ベルン・カーシェ』様から婚約破棄されているんでしょう?
しかも、ここは学園の生徒たちもいる温室。
何が起こっているんだ、と皆がこちらを注目してみていますわ。
つい、ため息をつきたくなりましたがぐっと堪えて
「.......それはなぜでしょう?」
と尋ねると、ベルン様は
「俺は真実の愛を見つけたからだ」
ドヤ顔でそう言うと、ずっと隣にいた令嬢を引き寄せました。
確か.......アリス・ハレイヤー男爵令嬢といったかしら?
可愛らしいお顔で、一時有名でしたよね。
........色んな意味で、ですが。
アリス様は可愛らしい瞳で私を見ると
「ごめんなさい、シャルロット様........ダメだとわかっていたんですが」
そう言って目に涙をためていますわ。
ダメだとわかっているなら、やめた方が良いですわよ、と言いたいですが、
「いいんだ。俺がアリスが良いと思ったんだ」
「ベルン様.........」
なんだか目の前で繰り広げられている茶番を見ていると、そんなのはどうでもよくなりますわね。
2人が一緒になりたいというのなら、止めませんわよ。
だって、私は貴方となんか婚約したくありませんでしたからね。
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