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70話

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ディアに説明を終えて2時間が経過しましたわ。

現在の作業状況は、というと

「お嬢様ー?スライスが終わりましたが後は干すだけなんですよね?」

と言ったディアの手には大量のゴボウが入ったカゴがありますわ。

まぁ、これでわかったとは思いますがあとは網の中にゴボウを入れて外に干しておく、という作業だけなんです。

つまりこれで作業が終わってしまう、ということなんですが......この後はどうしましょうか?

早くて半日、遅いと2日後、ということなので、たまに様子を見に来ないといけないですが、特にやることがないんですのよね。

うーん.......他の商品を作る、と言っても手に入りにくいものもありますし.....。

あ、薬草がどこに生えているのか探しに行く、というのもいいですわね。

なんて思っていると、ディアも同じことを考えていたんでしょう。

「これが終わったらどうするんですか?」

と不思議そうな顔をして聞いてきましたわ。

まぁ、当然ですが気になりますわよね。

一応ディアは私の専属メイドですし、店の従業員ですし。

私の答えによってはメイドの仕事に戻らないといけなくなりますものね。

なんて思いながら、不思議そうな顔をしているディアに

「薬草を探しに行こうと思っているけど、ディアはどうする?」

と尋ねましたわ。

というのも、ディアは他のことをやってもいいよ、と言ってしまったら遠慮して私の方に来てしまう、と思ったので、どうする?と聞くことで自分のやるべきことをやってもらおう、という考えですわ。

まぁ、ディアはそういう気遣いみたいなものに鈍いので気付かないと思いますけどね。

なんて思っていると、私の話を聞いたディアは

「探す!?え?そんなに簡単に見つかるものなんですか!?」

と興味津々に聞いてきましたわね。

あら、私の想像していた反応とは違いますわね。

てっきり驚くのではなく、納得して頷くものだと思っていましたわ。

だって、一応事前に領地の中は薬草が沢山あることを伝えていましたしね。

とはいえ、実物を見たことがないので信じられない気持ちはわかりますけど。

なんて思いながら、驚いた顔を好ているディアに

「まぁ、簡単ではないわよ?でも本を見るとどういうところに生えているか書いてあるし、ここの領地内は薬草が豊富だから多少の物はあると思うわ」

そう言ってニッコリと微笑むと、ディアは目をキラキラと輝かせて

「へぇ........だったら急ぎましょうよ!また干したりしないといけないんですよね?」

と言って手に持っていたゴボウのスライスを素早く網の中に入れていきましたわね。

も、もしかして、私よりもディアの方が楽しんでいる、とかでしょうか?

想像以上にテンションの高いディアに戸惑いながら、様子を窺っていると

「お嬢様!早くしないと時間がかかってしまいますよ!」

と物凄く良い笑顔で言われてしまいましたわ。

た、確かにずっと立っていても時間の無駄ですわよね。

私も早く作業を終わらせてしまいましょう。

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