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食べるなら食べてくれ!
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「へぇー、元カレさんがきーちゃんの家の近くまで来て待ち伏せしてたんだぁ、それで…… ふーん」
「でも、なんでおだんごを美味しく食べるための物が、しかも食べた後の状態で都合良く手元にあったんでしょうねー?」
「うぐっ! で、でも、それがあったから助かった訳だし、結果オーライって事で…… 許してくれよ! 仲間外れにしないでくれー!」
「大変だったね…… でも」
「それとこれとは別ですね」
輝衣の家から俺の家へ帰ると、早速勘の良い千和におだんごを美味しく食べた物を持っている事を気付かれ、輝衣は正座させられている。
俺? 俺はというと……
「うふふっ、桃太さんはどこでもおだんご食べさせちゃうんですから、しかも二回も」
「『おだんごはみんなで仲良く』だよ? みんなの分はちゃんと残しておかないといけないよね? えへへっ」
仰向けにされ、千和と美鳥に作りかけのおだんごを差し出している状態だ。
「じゃああたしも仲良く……」
「輝衣さんの分はありませんよ」
「だって今日の分食べちゃったんでしょ? 後は私達の分だよ」
「そ、そんなぁ……」
そう言いながら千和と美鳥はおだんごに口を付け、輝衣に見せ付けるように食べ始めた。
「ああ! 美味しそう……」
「んふっ、桃くんのおだんごはいつ食べても美味しいね」
「んっ、そうですね、特にお夜食のおだんごは格別ですから、うふふっ」
わざと音を立てて食べるなんて行儀悪いぞ、二人とも!
「えへっ、桃くんも悪いんだからね? 私達に内緒でおだんごを振る舞って」
「そうですよ、おだんごを食べさせるならちゃんと報告するのが決まりですから、桃太さんもおしおきですよ」
くぅっ! わ、悪かったって…… だから食べるなら食べてくれ!
「も、桃太ぁ……」
輝衣、すまん…… 俺にはこの状況、どうする事も出来ない。
「もう、仕方ないなぁ、きーちゃん」
「それなら条件付きで一緒に食べてもいいですよ?」
「えっ!? ……条件付きでもいい! だからあたしにもおだんご食べさせてくれ! 中途半端に食べたからお腹ペコペコなんだ!」
「えへへっ、じゃあ決まりだね」
「輝衣さん、みんなで仲良く、食べましょ?」
「ありがとう、みい! ちい!」
そして結局、みんなで仲良くおだんごパーティー。
俺も頑張ってみんなに振る舞った。
◇
「うふふっ、桃太さんと二人きりでデートなんて初めてですね」
「そ、そうだな…… おい、そんなにくっついて歩いて大丈夫か?」
「この日のために変装道具を買っておいたんですから、誰も気付かないですよ、私がHATOKOだなんて」
輝衣と色々あった日から三日後、輝衣が抜け駆けしておだんごを食べたのを許す条件として、美鳥と二人きりでデートをする事になった。
とは言っても美鳥も一応テレビに出演するような有名人なので、俺の家から歩いて五分くらいのバス停からバスに乗って十数分で着く、近場の商店街に行くだけなんだが、それでも美鳥は朝からウキウキしながら準備していた。
そして準備して出来上がったのが、髪を後ろでまとめ、キャップにサングラスとマスク、全身黒っぽい服装の怪しい奴。
「わぁ! 可愛いお洋服がありますよ」
うん、そこは近所のおばちゃん御用達の柄とプリントがちょっと派手な物が多く置いているお店だね。
「胸元に大きな猫ちゃんがプリントされてますよ! うふふっ」
それ…… 虎だけどね、欲しいの?
「いえ、いりませんよ、見ているだけで楽しいんです! あっ、あっちにも可愛いお洋服が!」
そっちはベビー用品が売っている店だよ?
「……買って帰りましょうか、三人分」
「美鳥、それは……」
「うふふっ、冗談ですよ、まだ早いですよね?」
うん…… 多分。
その後も商店街をゆっくりと色々と見て歩き、少し疲れたので休憩するために商店街にある小さな喫茶店に入った。
「桃太さん、ありがとうございます、こんな楽しいデートは初めてですよ」
「本当に? 街の方に行けばもっと遊ぶ所があったのに」
「うふふっ、でも桃太さんが昔からよく訪れていたっていうこの商店街に一緒に来たかったので、私は満足してますけどね」
「それならいいんだけど……」
この商店街はどちらかというとお年寄りが多く訪れる場所で、あまり若者は立ち寄らないような場所なんだよな…… 俺は団子の材料とか、店の備品を買うために来るけど。
「それに千和ちゃんとも昔からよく来ていたという話を聞いてたんで、そるなら私も桃太さんと来たいって…… うふふっ」
確かに小さな頃は千和とおつかいで来たり、おもちゃ屋を見に来たりしてたな。
「ここの喫茶店も千和ちゃんとの初デートで来たって聞きましたよ?」
初デート!? ……ああ、小学生の時、千和がここのパフェをどうしても食べたいって言うから、そういえば二人で来たよなぁ…… 懐かしい。
「だから、私との初デートもここにしたかったんです、それで今度はみんなで一緒に来たいです、これからもみんなで一緒に思い出を作って、ずっと一緒に居られたら…… 幸せですね」
そう言って美鳥は少し顔を赤くしながら微笑んだ。
◇
「なぁ、ちい」
「んー、どうしたの?」
「今頃、桃太とみいは…… おだんご食べてるのかなぁ」
「どうだろうねぇ、きっと食べてるんじゃないかなぁ、ふふっ」
「ちいはズルいって思わないのか?」
「私は…… 今までいっぱい食べさせてもらってたからそんなに思わないかな?」
「ちぇっ、ちいは幼馴染だもんな、いや、それとも正妻だから余裕があるのか?」
「えへへっ、そんな事ないよぉ、それに桃くんならみんな平等に愛してくれるから心配しなくても大丈夫だよ、きーちゃん」
「たしかに…… 新入りのあたしにも優しくしてくれるしな、桃太は」
◇
「も、桃太さぁん…… おだんご、美味しすぎてぇ…… お腹いっぱいで起き上がれませぇん」
「大丈夫か美鳥、もう少し休憩していこうか」
「は、はい…… すいません……」
喫茶店から出ると、お腹が空いたのか美鳥がおだんごをせがんできたので、たまたま、おだんごを食べさせるのに丁度良い場所があったので、休憩料金を払い、美鳥におだんごを食べさせてあげた。
デートコースにこの辺りを選んだと言われた時に何となく分かっていたのだが、このおだんご振る舞い場所、前に千和とも来ておだんご食べたんだよな。
あの時はコソコソしないでお腹いっぱいおだんごを食べたいという千和のお願いで来たのだが、そんな話も三人でしてるのかな?
「はぁ…… んっ、よい…… しょ、うふふっ、桃太さん、おだんごありがとうございました、いつ食べても桃太さんのおだんごは美味しいですね? ……後片付けしますから、桃太さんはそのままで…… んっ」
あっ、た、食べさせたばかりのおだんごをまた……
「んっ…… タレの食べ残しがまだ…… んくっ、残さないように最後まで食べないと……」
そんな器に残ったタレまでも舐め取るのは、行儀が……
「ぷはっ、ごちそうさまでしたぁ…… 綺麗に食べましたよ? うふふっ」
「あ、ありがとう美鳥、そんなにしてまで残さず食べてくれて…… お腹いっぱいになったか?」
「はい、ありがとうございます、今はお腹いっぱいになりました、ふふっ」
……これは『お夜食はまだ食べれますよ』って顔をしているな。
「ふぅ…… そろそろ出ましょうか、帰る前に行きたい場所もありますし」
「行きたい場所?」
「はい、どうしても桃太さんと一緒に行きたい場所があるんです、いいですか?」
「でも、なんでおだんごを美味しく食べるための物が、しかも食べた後の状態で都合良く手元にあったんでしょうねー?」
「うぐっ! で、でも、それがあったから助かった訳だし、結果オーライって事で…… 許してくれよ! 仲間外れにしないでくれー!」
「大変だったね…… でも」
「それとこれとは別ですね」
輝衣の家から俺の家へ帰ると、早速勘の良い千和におだんごを美味しく食べた物を持っている事を気付かれ、輝衣は正座させられている。
俺? 俺はというと……
「うふふっ、桃太さんはどこでもおだんご食べさせちゃうんですから、しかも二回も」
「『おだんごはみんなで仲良く』だよ? みんなの分はちゃんと残しておかないといけないよね? えへへっ」
仰向けにされ、千和と美鳥に作りかけのおだんごを差し出している状態だ。
「じゃああたしも仲良く……」
「輝衣さんの分はありませんよ」
「だって今日の分食べちゃったんでしょ? 後は私達の分だよ」
「そ、そんなぁ……」
そう言いながら千和と美鳥はおだんごに口を付け、輝衣に見せ付けるように食べ始めた。
「ああ! 美味しそう……」
「んふっ、桃くんのおだんごはいつ食べても美味しいね」
「んっ、そうですね、特にお夜食のおだんごは格別ですから、うふふっ」
わざと音を立てて食べるなんて行儀悪いぞ、二人とも!
「えへっ、桃くんも悪いんだからね? 私達に内緒でおだんごを振る舞って」
「そうですよ、おだんごを食べさせるならちゃんと報告するのが決まりですから、桃太さんもおしおきですよ」
くぅっ! わ、悪かったって…… だから食べるなら食べてくれ!
「も、桃太ぁ……」
輝衣、すまん…… 俺にはこの状況、どうする事も出来ない。
「もう、仕方ないなぁ、きーちゃん」
「それなら条件付きで一緒に食べてもいいですよ?」
「えっ!? ……条件付きでもいい! だからあたしにもおだんご食べさせてくれ! 中途半端に食べたからお腹ペコペコなんだ!」
「えへへっ、じゃあ決まりだね」
「輝衣さん、みんなで仲良く、食べましょ?」
「ありがとう、みい! ちい!」
そして結局、みんなで仲良くおだんごパーティー。
俺も頑張ってみんなに振る舞った。
◇
「うふふっ、桃太さんと二人きりでデートなんて初めてですね」
「そ、そうだな…… おい、そんなにくっついて歩いて大丈夫か?」
「この日のために変装道具を買っておいたんですから、誰も気付かないですよ、私がHATOKOだなんて」
輝衣と色々あった日から三日後、輝衣が抜け駆けしておだんごを食べたのを許す条件として、美鳥と二人きりでデートをする事になった。
とは言っても美鳥も一応テレビに出演するような有名人なので、俺の家から歩いて五分くらいのバス停からバスに乗って十数分で着く、近場の商店街に行くだけなんだが、それでも美鳥は朝からウキウキしながら準備していた。
そして準備して出来上がったのが、髪を後ろでまとめ、キャップにサングラスとマスク、全身黒っぽい服装の怪しい奴。
「わぁ! 可愛いお洋服がありますよ」
うん、そこは近所のおばちゃん御用達の柄とプリントがちょっと派手な物が多く置いているお店だね。
「胸元に大きな猫ちゃんがプリントされてますよ! うふふっ」
それ…… 虎だけどね、欲しいの?
「いえ、いりませんよ、見ているだけで楽しいんです! あっ、あっちにも可愛いお洋服が!」
そっちはベビー用品が売っている店だよ?
「……買って帰りましょうか、三人分」
「美鳥、それは……」
「うふふっ、冗談ですよ、まだ早いですよね?」
うん…… 多分。
その後も商店街をゆっくりと色々と見て歩き、少し疲れたので休憩するために商店街にある小さな喫茶店に入った。
「桃太さん、ありがとうございます、こんな楽しいデートは初めてですよ」
「本当に? 街の方に行けばもっと遊ぶ所があったのに」
「うふふっ、でも桃太さんが昔からよく訪れていたっていうこの商店街に一緒に来たかったので、私は満足してますけどね」
「それならいいんだけど……」
この商店街はどちらかというとお年寄りが多く訪れる場所で、あまり若者は立ち寄らないような場所なんだよな…… 俺は団子の材料とか、店の備品を買うために来るけど。
「それに千和ちゃんとも昔からよく来ていたという話を聞いてたんで、そるなら私も桃太さんと来たいって…… うふふっ」
確かに小さな頃は千和とおつかいで来たり、おもちゃ屋を見に来たりしてたな。
「ここの喫茶店も千和ちゃんとの初デートで来たって聞きましたよ?」
初デート!? ……ああ、小学生の時、千和がここのパフェをどうしても食べたいって言うから、そういえば二人で来たよなぁ…… 懐かしい。
「だから、私との初デートもここにしたかったんです、それで今度はみんなで一緒に来たいです、これからもみんなで一緒に思い出を作って、ずっと一緒に居られたら…… 幸せですね」
そう言って美鳥は少し顔を赤くしながら微笑んだ。
◇
「なぁ、ちい」
「んー、どうしたの?」
「今頃、桃太とみいは…… おだんご食べてるのかなぁ」
「どうだろうねぇ、きっと食べてるんじゃないかなぁ、ふふっ」
「ちいはズルいって思わないのか?」
「私は…… 今までいっぱい食べさせてもらってたからそんなに思わないかな?」
「ちぇっ、ちいは幼馴染だもんな、いや、それとも正妻だから余裕があるのか?」
「えへへっ、そんな事ないよぉ、それに桃くんならみんな平等に愛してくれるから心配しなくても大丈夫だよ、きーちゃん」
「たしかに…… 新入りのあたしにも優しくしてくれるしな、桃太は」
◇
「も、桃太さぁん…… おだんご、美味しすぎてぇ…… お腹いっぱいで起き上がれませぇん」
「大丈夫か美鳥、もう少し休憩していこうか」
「は、はい…… すいません……」
喫茶店から出ると、お腹が空いたのか美鳥がおだんごをせがんできたので、たまたま、おだんごを食べさせるのに丁度良い場所があったので、休憩料金を払い、美鳥におだんごを食べさせてあげた。
デートコースにこの辺りを選んだと言われた時に何となく分かっていたのだが、このおだんご振る舞い場所、前に千和とも来ておだんご食べたんだよな。
あの時はコソコソしないでお腹いっぱいおだんごを食べたいという千和のお願いで来たのだが、そんな話も三人でしてるのかな?
「はぁ…… んっ、よい…… しょ、うふふっ、桃太さん、おだんごありがとうございました、いつ食べても桃太さんのおだんごは美味しいですね? ……後片付けしますから、桃太さんはそのままで…… んっ」
あっ、た、食べさせたばかりのおだんごをまた……
「んっ…… タレの食べ残しがまだ…… んくっ、残さないように最後まで食べないと……」
そんな器に残ったタレまでも舐め取るのは、行儀が……
「ぷはっ、ごちそうさまでしたぁ…… 綺麗に食べましたよ? うふふっ」
「あ、ありがとう美鳥、そんなにしてまで残さず食べてくれて…… お腹いっぱいになったか?」
「はい、ありがとうございます、今はお腹いっぱいになりました、ふふっ」
……これは『お夜食はまだ食べれますよ』って顔をしているな。
「ふぅ…… そろそろ出ましょうか、帰る前に行きたい場所もありますし」
「行きたい場所?」
「はい、どうしても桃太さんと一緒に行きたい場所があるんです、いいですか?」
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