ずっと色黒だと思っていた幼なじみの彼女はダークエルフだと告白された! でもそれがなにか問題あるのかと思っていたら……

ぱぴっぷ

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疲れた~

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 俺達のクラスに戻ると相変わらずお客さんが並びまだまだ忙しそうだった。

「あっ! エリっちおかえりです、早速接客に戻ってほしいです!」

 次々に入ってくるお客さんに接客担当の女子達が対応しているが、客の回転が早いため段々と追い付かなくなりかけている。

「せめてあと2人くらい接客してくれる人がいれば……」

 すると教室のドアが勢いよく開き、2人の女子が入ってきた。

「みんなお困りのようですわね!」

「ミーナちゃんってば強引なんだから!」

 そこにいたのは先日退学したミーナ先輩とサセ子の2人だった。

 しかもその格好は……ウサ耳を付けてパンツが見えそうなミニスカートのセーラー服を着ていた。

「わたくし達がお手伝いしますわ!」

「あはは……私は休憩中だったけどミーナちゃんに無理矢理……でも忙しそうだから私も手伝うよ!」

「さあ! お客様、わたくしの所へいらっしゃい?」

「あ~、お兄さん達はこっちだよ?」

 2人が次々と男性客を接客する、さすがビッチの2人だ、男の扱いに慣れてるな! 

 ちょっとしたおさわりも笑ってあしらうサセ子はもちろん、ミーナ先輩に至っては男を手玉にとる女王様と化している。

「あ~! 助かったです、でもうちのクラスはコスプレ喫茶です、これじゃあキャバクラ……」

 そうしてる内に、話を聞き付けたのか、モリヤマ先生が慌てて教室へやってきた。

「ミーナ!? お前、そんな格好で何やってるんだ!」

「あっ! ダーリン♥️ ふふふっ、見ての通りお困りの様だったのでお助けしていたのですわ!」

「だからってそんなはしたない格好で……許さんぞ!」

「ダーリン!? ごめんなさい! 許して下さい、わたくしダーリンの妻としての自覚が足りませんでしたわ……だから嫌わないで下さい、捨てないで~!」

「……そんないけない奥さんにはお仕置きが必要だな」

「えっ? ダーリン……」

「帰ったら覚悟しとけよ? 今日は……一晩中お仕置きだ!」

「あぁん♥️ はぃぃ~♥️」

 シ~ンとなる教室、去っていくモリヤマ先生の背中をクネクネモジモジしながら見つめるミーナ先輩にみんな若干引いている。

「わたくし、もう我慢出来ませんわ!」

「あっ! 待ってよミーナちゃん!」

 助っ人に来てくれた2人はあっという間にいなくなってしまったが、おかげでお客さんも落ち着き上手く回るようになった。

 そして1日目も終了してみんなで後片付けをして帰宅する。

「みんなのおかげで無事コスプレ喫茶も好評で終わりました! ありがとうございました! 明日は全校生徒集まっての結果発表がありますがきっといい結果になると思います!」

 片付けが終わった後、マメ子が言っていたが売上もかなり良かったらしく、これなら全クラスで競われる順位も上位になるだろうって話だ。

「は~! 疲れた~」

「おつかれさんエリザ」

「シュウちゃん以外の男の人に話しかけられて笑顔で答えなきゃなんないって、こんなに疲れるんだね」

「あはは、そんな事言うなよ、別に普通に話しかけてくるだけの人もいただろ?」

「そうだけど……今まであんまりしてこなかったから肩凝っちゃったよ、シュウちゃん、お風呂でマッサージして?」

「ああ、わかったよ」

「うふふ、ありがとシュウちゃん」



「ただいま~!」

「キンちゃんただいま、いい子にしてた? ……うん、うん、今エサあげるからね~?」

 そして制服から着替えソファーに座ると、同じく着替えたエリザがとなりに座ってきた。

「あぁ~! やっぱりシュウちゃんと2人きりだと落ち着くね♪」

「そうだな、エリザ」

「うふふ、シュウちゃん」

 エリザが膝をポンポンと叩く、これはひざ枕してあげるって事だな?

 エリザに誘われるまま、頭をエリザの太ももに持っていく。

「シュウちゃん、可愛い♥️」

 俺の頭を優しく撫でるエリザ、その顔は大っきなお胸様によって見えないがきっと優しい笑顔なんだろうな。

 そうしてる内に段々眠くなってきて、ウトウトと眠ってしまった。



「シュウちゃん、私、幸せだよ? すごく幸せ……でもやっぱり、私……」

「シュウちゃんには他の普通の女の子の方がいいのかな…… 私じゃ、もしかしたら……」

「もう少しだけ……一緒にいさせて? もしダメだったら私は……」

 ボンヤリする意識の中、エリザの声が聞こえた、しかも泣き出しそうな不安な声だ。

「シュウちゃん、愛してる……でもマミ子ちゃん達を見てるとやっぱり……シュウちゃん」

「……エリザ、何があっても離さないからな、ずっと一緒にいてくれよ? エリザが居ないなんて俺……」

「えっ? シュウちゃん、起きてたの?」

「今、目が覚めたよ」

「もしかして聞いてた?」

「ああ」

「ごめんねシュウちゃん、私……」

 そして俺は起き上がりエリザを抱き締める。

「エリザの不安は分かる、ダークエルフだからって思ってるんだろ?」

「うん……」

「俺達なら絶対大丈夫だから、何度も言うけど焦らなくていいんだからな?」

「シュウちゃん……」

「エリザ……」

 そして、エリザの不安を少しでも減らせるよう俺は……



 翌朝、目が覚めると横にはグッスリと眠るエリザがいた。

「エリザ」

 フワフワの銀髪を撫でていると、少ししてエリザは目を覚ました。

「ん……シュウちゃん」

「おはようエリザ」

「うん、おはよ」

 少し早く目が覚めたので2人でシャワーを浴び、支度をして学校へ向かう。

「シュウちゃん、昨日はありがと」

「ああ、少しは不安がなくなったか?」

「うん! あとは……神様にお願いだね♪」

 多分いつかは来るであろう日を2人でお願いするのもいいかもな!
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