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私のシュウちゃんによくも!

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「ごちそうさまでした」

「ありがとうございました、またバイトもお願いしますね?」

「わかりました」

 食事を終え喫茶店を出る俺達。
 ただエリザは……

「エリザ、そんなにくっつかなくても大丈夫じゃないか?」

「ダメ! あの女が近くにいるかもしれない! シュウちゃんの周りをウロウロして……」

 喫茶店であの先輩を見かけてからまたエリザは俺にべったりでキョロキョロ……

 俺にはよく分からないがあの先輩はそんなに警戒するほどの人なのか?

「エリザ、あの先輩のどこがイヤな感じがするんだ?」

「何となくだけど、きっとシュウちゃんに悪影響になる女だと思うの、だからシュウちゃんは私が守る!」

 また言ってるよ、俺を守ってくれるのはありがたいけど、密着しすぎだよエリザ!

 ムニュムニュフワフワのエリザの体が、そしてほんのり甘いエリザの香り……

「シュウちゃん、大丈夫? 顔赤いよ? まさかあの女に何かされた?」

「いや、その……」

「私のシュウちゃんによくも! やっぱりあの女は危険!」

 違うよエリザ! エリザがとても魅力的なだけだから。
 お願いだから黒いオーラは抑えて!

 家に帰るまでもピッタリ俺にくっつき離れようとしない。
 決してイチャついている訳ではないが、端から見たらいつも通りの俺達に見えるのかな~? なんて現実逃避をする俺。

 そしてエリザの家の前に着き、これで離れるかな? と思ったが

「パパ、ママ? 今日はシュウちゃんの家に泊まるから!」

「分かったよ~、うふふ~」

「シュウくん……頑張って!」

 タケルおじさんと2人きりになれると思って喜ぶアリサおばさんと、エリザの顔を見て何かを察し、そして懐かしいような顔をした後に申し訳なさそうに俺を見るタケルおじさん。

 ちなみに俺に決定権はない、エリザの顔を見てたらとても拒否できる雰囲気ではない。

 まぁ、エリザが泊まるのはいつでもウェルカムだが。
 そして俺の家に2人で帰ると

「ただいま~」

「あら、丁度良かった! エリちゃんちょっと!」

「アヤノおばさまどうかしました?」

 母ちゃんに呼ばれたエリザは母ちゃんのそばに行く……が俺の腕は絶対に離そうとはしない。

「この服エリちゃんに似合うと思うんだけど……って2人してどうしたの?」

「実は……」

 そしてエリザは例の先輩の話を母ちゃんにする、その話を聞いて母ちゃんは

「このエリちゃん大好きなバカ息子が他の女の子になびくとは思わないけど……エリちゃんの勘が危険だっていってるならそうなのかもね!」

「なので今日はシュウちゃんと離れません!」

「分かったわ! って、それっていつも通りじゃない?」

「いえ、今日は片時も離れません!」

「じゃあシュウの事はエリちゃんに任せたわ!」

「わかりました!」

 エリザ、片時も離れませんって、トイレとかは? ギュッと腕にしがみつくエリザの顔は真剣そのもので冗談って感じはまったくない。

 その後もエリザは俺から離れない。

 食事も風呂も……そして

「シュウちゃん、大丈夫~?」

「大丈夫だって!」

「本当に~?」

「本当に大丈夫だから! あんまり話しかけられると出ないって!」

「わかったよ……じゃあ私も一緒に入るから!」

「それは勘弁して!」

 心配してた通りエリザはトイレまで着いてきた、さすがに一緒には入れないよ!

 そんな今日のエリザにドッと疲れてしまう。

 もちろん寝る時も一緒だ、そしてエリザが眠りにつき

「シュウちゃん……」

 となりで俺にしがみつき眠るエリザの寝顔を見ていると、そんな疲れも吹っ飛んでしまった。

 エリザのサラサラの髪を撫で俺も眠る、そして次の日、学校に登校したのだが……


 


「ちょっと何してんだ、やめろ~!」

「せっかくお待ちしてましたのに何してるって……わたくしは」

 俺は今、絶対絶命のピンチに陥っている!

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