66 / 94
イヤな感じがした
しおりを挟む
「今日は昼で学校終わりだし、どっか食べに行くか?」
「いいね! どこ行く?」
「う~ん…… エリザは食べたいものあるか?」
「私はシュウちゃんとだったらどこでも…… あっ! それならあの喫茶店に顔出さない?」
「そうだな! お客さんとして行くって言ったし丁度いいかも! 今からならランチタイムも終わり頃だし」
「じゃあ決まり! 何食べようかな~?」
そして授業も終わり、2人で教室を出る。
ジュリやケン太も誘ってみたが、ジュリは夏休みの宿題をまったく手を付けていなくて、クリス先生に怒られ学校で居残り。
ケン太は……行けないとしか言わなかったが、授業が終わってすぐ走って帰ったので、俺の予想ではモミジさんとデートだろう。
なので喫茶店にはエリザと2人で行く。
下駄箱で靴を履き替え、外に出ようとしたところ
「きゃっ!」
「あっ、すいません! 大丈夫ですか?」
「ええ、大丈夫ですわ」
突然横から走って来た女子が俺とぶつかって
転んでしまった。
この人は…… 多分俺達の1つ上の学年の女子生徒で、透き通るような白い肌に金色の髪、体型はスレンダーで俺よりちょっと身長が低いくらいで1つしか歳が変わらないのにとても大人びている。
「ケガとかなさそうですか?」
「ええ、何ともないと思いますわ、わたくしの不注意でしたわ、ごめんなさい」
「いえ、ケガがなかったならよかったです」
「あら、お優しいのね? それに顔も……フムフム……サエコが言ってた……」
「どうかしました?」
「えっ? 何でもないですわ! それではわたくしはこれで ……シュウくん♪」
「何で俺の名前を…… って行っちゃった、何だったんだろうなエリザ……ってエリザ?」
「……」
さっきの先輩が走り去った方をジッとにらみつけるように見るエリザに少しビックリしてしまう。
「……どうした?」
「あの女……何かイヤな感じがした」
「えっ?」
「……シュウちゃんは私が守る!」
えっ? どういう事? 今のやり取りで何かあったか? さっぱり分からないけど……俺は笑顔のエリザの方が好きだな~、だから笑ってエリザ! 恐いよ~!
その後も周囲をキョロキョロしながら俺の腕にしがみつくエリザ。
その目はかなり真剣で、まるで敵を探すかのようだ。
「エリザ、もう大丈夫じゃないか?」
「ダメだよ! あの女がまだ近くにいるかも! ……あの女、私の勘が危険だっていってるの!」
「エリザがそこまで言うなら……」
エリザの勘って結構当たるからバカに出来ないんだよな~! 特に俺が絡むと更に当たる。
昔からそうだから俺はあまり強く否定出来ない、それに俺の為を思ってやってる事だしさ……
「そろそろ着くぞ?」
「うん……」
周囲をキョロキョロ……力が入っているエリザは俺の腕にグイグイムニュムニュ、俺にとってはエリザのお胸様の方が危険だよ!
そうして無事たどり着いた喫茶店、中を覗いて見ると、いつもの常連客のおじさん以外はお客さんはいないようだ。
エリザもひと安心したのかホッとした顔をしている。
「こんにちわ~、お久しぶりです!」
「おや、シュウくんにエリザさん! お久しぶりですね」
「今日はお客さんとして来ました!」
「そうですか、嬉しいですね! お好きな席へどうぞ」
俺達は窓際のテーブル席へ座り、2人でメニューを見る。
「俺はナポリタンセットって決めてたんだよな! エリザは?」
「私はパフェも食べたいから~、軽めのトーストとコーヒーかな?」
「すいませ~んマスター、俺達は……」
そして注文をした俺達は注文の品が来るまでの間に
「夏休みも終わったし、もうそろそろ文化祭か~」
「うちのクラスは何やるんだろうね?」
「そうだな~、……あれ?」
ふと外を見ると、さっきの金髪の先輩が男の人と歩いていた。
「あの女……」
さっきまでニコニコしていたエリザがまた恐い顔に!
男の人と腕を組みながら歩く先輩、そしてこちらに気付いたようだか、チラリとこっちを見てフッと笑った。
俺はその時は何とも思わなかったが、エリザはますます恐い顔になり、黒いオーラまで……
この時はまさかあんな事になるなんて思わなかった。
「いいね! どこ行く?」
「う~ん…… エリザは食べたいものあるか?」
「私はシュウちゃんとだったらどこでも…… あっ! それならあの喫茶店に顔出さない?」
「そうだな! お客さんとして行くって言ったし丁度いいかも! 今からならランチタイムも終わり頃だし」
「じゃあ決まり! 何食べようかな~?」
そして授業も終わり、2人で教室を出る。
ジュリやケン太も誘ってみたが、ジュリは夏休みの宿題をまったく手を付けていなくて、クリス先生に怒られ学校で居残り。
ケン太は……行けないとしか言わなかったが、授業が終わってすぐ走って帰ったので、俺の予想ではモミジさんとデートだろう。
なので喫茶店にはエリザと2人で行く。
下駄箱で靴を履き替え、外に出ようとしたところ
「きゃっ!」
「あっ、すいません! 大丈夫ですか?」
「ええ、大丈夫ですわ」
突然横から走って来た女子が俺とぶつかって
転んでしまった。
この人は…… 多分俺達の1つ上の学年の女子生徒で、透き通るような白い肌に金色の髪、体型はスレンダーで俺よりちょっと身長が低いくらいで1つしか歳が変わらないのにとても大人びている。
「ケガとかなさそうですか?」
「ええ、何ともないと思いますわ、わたくしの不注意でしたわ、ごめんなさい」
「いえ、ケガがなかったならよかったです」
「あら、お優しいのね? それに顔も……フムフム……サエコが言ってた……」
「どうかしました?」
「えっ? 何でもないですわ! それではわたくしはこれで ……シュウくん♪」
「何で俺の名前を…… って行っちゃった、何だったんだろうなエリザ……ってエリザ?」
「……」
さっきの先輩が走り去った方をジッとにらみつけるように見るエリザに少しビックリしてしまう。
「……どうした?」
「あの女……何かイヤな感じがした」
「えっ?」
「……シュウちゃんは私が守る!」
えっ? どういう事? 今のやり取りで何かあったか? さっぱり分からないけど……俺は笑顔のエリザの方が好きだな~、だから笑ってエリザ! 恐いよ~!
その後も周囲をキョロキョロしながら俺の腕にしがみつくエリザ。
その目はかなり真剣で、まるで敵を探すかのようだ。
「エリザ、もう大丈夫じゃないか?」
「ダメだよ! あの女がまだ近くにいるかも! ……あの女、私の勘が危険だっていってるの!」
「エリザがそこまで言うなら……」
エリザの勘って結構当たるからバカに出来ないんだよな~! 特に俺が絡むと更に当たる。
昔からそうだから俺はあまり強く否定出来ない、それに俺の為を思ってやってる事だしさ……
「そろそろ着くぞ?」
「うん……」
周囲をキョロキョロ……力が入っているエリザは俺の腕にグイグイムニュムニュ、俺にとってはエリザのお胸様の方が危険だよ!
そうして無事たどり着いた喫茶店、中を覗いて見ると、いつもの常連客のおじさん以外はお客さんはいないようだ。
エリザもひと安心したのかホッとした顔をしている。
「こんにちわ~、お久しぶりです!」
「おや、シュウくんにエリザさん! お久しぶりですね」
「今日はお客さんとして来ました!」
「そうですか、嬉しいですね! お好きな席へどうぞ」
俺達は窓際のテーブル席へ座り、2人でメニューを見る。
「俺はナポリタンセットって決めてたんだよな! エリザは?」
「私はパフェも食べたいから~、軽めのトーストとコーヒーかな?」
「すいませ~んマスター、俺達は……」
そして注文をした俺達は注文の品が来るまでの間に
「夏休みも終わったし、もうそろそろ文化祭か~」
「うちのクラスは何やるんだろうね?」
「そうだな~、……あれ?」
ふと外を見ると、さっきの金髪の先輩が男の人と歩いていた。
「あの女……」
さっきまでニコニコしていたエリザがまた恐い顔に!
男の人と腕を組みながら歩く先輩、そしてこちらに気付いたようだか、チラリとこっちを見てフッと笑った。
俺はその時は何とも思わなかったが、エリザはますます恐い顔になり、黒いオーラまで……
この時はまさかあんな事になるなんて思わなかった。
0
お気に入りに追加
84
あなたにおすすめの小説
本日、私の大好きな幼馴染が大切な姉と結婚式を挙げます
結城芙由奈
恋愛
本日、私は大切な人達を2人同時に失います
<子供の頃から大好きだった幼馴染が恋する女性は私の5歳年上の姉でした。>
両親を亡くし、私を養ってくれた大切な姉に幸せになって貰いたい・・・そう願っていたのに姉は結婚を約束していた彼を事故で失ってしまった。悲しみに打ちひしがれる姉に寄り添う私の大好きな幼馴染。彼は決して私に振り向いてくれる事は無い。だから私は彼と姉が結ばれる事を願い、ついに2人は恋人同士になり、本日姉と幼馴染は結婚する。そしてそれは私が大切な2人を同時に失う日でもあった―。
※ 本編完結済。他視点での話、継続中。
※ 「カクヨム」「小説家になろう」にも掲載しています
※ 河口直人偏から少し大人向けの内容になります
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
冷淡だった義兄に溺愛されて結婚するまでのお話
水瀬 立乃
恋愛
陽和(ひより)が16歳の時、シングルマザーの母親が玉の輿結婚をした。
相手の男性には陽和よりも6歳年上の兄・慶一(けいいち)と、3歳年下の妹・礼奈(れいな)がいた。
義理の兄妹との関係は良好だったが、事故で母親が他界すると2人に冷たく当たられるようになってしまう。
陽和は秘かに恋心を抱いていた慶一と関係を持つことになるが、彼は陽和に愛情がない様子で、彼女は叶わない初恋だと諦めていた。
しかしある日を境に素っ気なかった慶一の態度に変化が現れ始める。
公爵令嬢 メアリの逆襲 ~魔の森に作った湯船が 王子 で溢れて困ってます~
薄味メロン
恋愛
HOTランキング 1位 (2019.9.18)
お気に入り4000人突破しました。
次世代の王妃と言われていたメアリは、その日、すべての地位を奪われた。
だが、誰も知らなかった。
「荷物よし。魔力よし。決意、よし!」
「出発するわ! 目指すは源泉掛け流し!」
メアリが、追放の準備を整えていたことに。
月の後宮~孤高の皇帝の寵姫~
真木
恋愛
新皇帝セルヴィウスが即位の日に閨に引きずり込んだのは、まだ十三歳の皇妹セシルだった。大好きだった兄皇帝の突然の行為に混乱し、心を閉ざすセシル。それから十年後、セシルの心が見えないまま、セルヴィウスはある決断をすることになるのだが……。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる