ずっと色黒だと思っていた幼なじみの彼女はダークエルフだと告白された! でもそれがなにか問題あるのかと思っていたら……

ぱぴっぷ

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これにしよう!

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 ペットショップに着いた俺達は、まず金魚のキンちゃんのエサと水槽を探す。

「う~ん、キンちゃんはどの水槽がいいのかな~?」

「あまり大きいと洗うのとか大変そうだな」

「う~ん……」

 真剣な目で色々な水槽を見て選ぶエリザ。
 キンちゃんも幸せものだな、エリザはきっといっぱい可愛がってくれるぞ?

「これにしよう! 後は……」

 水槽に入れる小物や水草などを選び、最後にエサを。

「とりあえずこれくらいかな? 後はキンちゃんに聞いて……」

 キンちゃんに聞くって…… 今さらもう驚かないが、エリザの能力? は凄いな。

 そして会計をするためレジへ行く。
 するとレジのそばにはインコなどがケージに入っていた。

「あっ! シュウちゃん、インコさんだよ!」

「おお、結構いるな」

「そうだね、インコさんこんにちは!」

 インコに話しかけるエリザ、するとインコ達が……

「ヒメ! コンニチハ!」

「ヒメ! オハヨー」

「ヒメ! キョウモ、キレイデスネ!」

 インコ達が一斉にエリザに向かい話し出した。
 しかも、ヒメ? 姫って事か?

「うふふ、インコさん達、元気だね?」

「ヒメ! ヒメ! ゲンキゲンキー!」

「うふふ、シュウちゃん面白いね?」

「凄いな、インコとも会話出来るのか?」

「そんな、会話ってほどじゃないよ? 覚えた言葉を言ってるだけじゃない?」

 確かにそう言われたらそうなのかも……すると

「シュウチャン、ヒメニメロメロ」

「シュウチャン、ヒメノシリニシカレテル」

「シュウチャン、ヒメニクビッタケ」

「何言って!」

「うふふ! でもインコさん違うよ? 私もシュウちゃんにメロメロなんだよ?」

「ヒメ! シュウチャンニメロメロ!」

「ヒメ! ノロケテル!」

「ヒメ! ラブラブ!」

「も~! インコさん達ったら!」

「「「ヒメ、テレテル!」」」

 何だ? エリザはインコとも会話してるし、ひょっとしてこれもダークエルフエリザの特殊能力とかなのか?

 そんなエリザと買い物を終え、家に帰る途中、エリザにクイクイと袖を引っ張られた。

「どうした?」

「シュウちゃん、あれ……」

「えっ?」

 エリザが指差した方を見ると……

「この間のバスにいた、ダークエルフの女の子と男の子じゃないか」

「そうだけど……」

 この間の中学生くらいのカップル、あの時からだから付き合いたてホヤホヤだと思うけど……

「ユウくぅ~ん♥️ チューして?」

「またか? エル、しょうがないな……」

「えへへ、ユウくん、好き!」

「俺も好きだよ、エル」

「ユウくん、もう一回チュー」

「わかったよエル」

「えへへ~」

 おいおい……俺達の事バカップルって言ってたよな? お前達だって立派なバカップル……

 すると向こうも気付いたようで、女の子の方が男の子に

「あの時のバカップルの人達だよ!」

「本当だ! 相変わらずバカップルだな!」

「でも……私達も……」

「……そうだな」

 そう言って2人揃ってペコリと頭を下げ、2人は腕を組み居なくなった。

「あの2人、上手くいってるみたいだね!」

「ああ、すっかりバカップルだな」

「うふふ、でも幸せそうだったね?」

「そうだな」

 本当に少し前の自分達を見てるようで何か恥ずかしいような懐かしいような……

 そして水槽を持っているので腕は組めないが、寄り添いながら家に帰る。



「キンちゃ~ん? 新しいおうちだよ~」

 買ってきた水槽にキンちゃんを移す、するとキンちゃんは気持ちよさそうにスイスイと泳ぎ、エリザの方を向き口をパクパク。

「広くて快適? うふふ、よかったね?」

 するとキンちゃんが俺の方を向き口をパクパク

「エリザ、何て言ってるんだ?」

「えっ? もうキンちゃん! ……あの、怒らない?」

「いや、別に怒らないけど……」

「『姫の為によくやった、褒めてやる』だって……」

「キンちゃん……」

 エリザはキンちゃん達にとっては姫様に見えてるのか? 水族館の魚達もインコ達もエリザの言う事聞いてたもんな。

 ただ、俺は姫に仕える下僕か何かに見えてるのかな?

 そう思い少しヘコむが、でもその通りなのかも……と思ってしまう俺だった。




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