ずっと色黒だと思っていた幼なじみの彼女はダークエルフだと告白された! でもそれがなにか問題あるのかと思っていたら……

ぱぴっぷ

文字の大きさ
上 下
35 / 94

えへへ~

しおりを挟む
「シュウちゃん!」

 体育の授業が終わり、着替えをして1人で歩いているといきなりエリザに手を引かれた。

「どうしたエリザ?」

「こっちに来て!」

 早歩きのエリザに手を引かれて着いたのは図書室のとなりの倉庫みたいな部屋だった。

 普通の生徒は入れないがエリザは図書委員だからカギを持っていた。

 そしてエリザに連れてかれるままその倉庫に入り、その瞬間…… 

「ん!」

「シュウちゃん! シュウちゃん……」

 エリザが俺にキス! それも何回も何回も……チュッチュ! 

「ん! エリ……ん! どうした!?」

「シュウちゃん! 私……シュウちゃんのニオイを嗅いでたら我慢出来なくなって! ん♥️」

 そして舌まで入ってきて……大人のキスだ! 

「ん♥️ ん♥️ シュウちゃん大好き! 愛してる……愛してる!」

 エリザが暴走してる!? こんな情熱的に…… そんなにされたら我慢出来なくなる! 
 学校ではマズイ!

「落ち着けエリ……あ!」

 エリザをとりあえず落ち着かせるため一旦離れようと、手でエリザの腕を掴もうとしたら、エリザが勢いよくくっついてくるもんだから……

 エリザのお胸様をおもいっきり鷲掴みに!
 するとエリザが!

「あっ♥️ あ~~~ん♥️」

 ビクンっ! となるとクタっと俺に倒れかかるエリザ……大丈夫か!? 一体どうしたんた?


 しばらくするとエリザは落ち着いたみたいで

「ごめんねシュウちゃん、私ったら…… はしたない……」

「別に構わないけど、大丈夫か? いきなり倒れ込んできたからビックリしたよ、保健室行くか?」

「だ、大丈夫だよ! もう平気だから♪ それに……」

「それに?」

「何でもない! ……お胸だけでなんて……恥ずかしくて言えないよ……」

「どうしたエリザ?」

「な、何でもないってば~! シュウちゃん、えへへ~」

 何かごまかすように腕に抱きついてきたな……
 まあいいか!

 そして学校が終わり、今日から……

「シュウちゃん、帰ろう?」

「あっ! 悪い! 今日は用事あるんだ!」

「えっ!? ……うん、わかったよ……」

 しょんぼりと1人で帰るエリザの後ろ姿に気を引かれながら、俺はあるところに向かう。


「久しぶりに来たな……」

 ここは父ちゃんが経営する店の1つのリサイクルショップだ。

 大きな店ではないが、ここの他にもう一軒、あと喫茶店も経営している。

「あ! シュウくん、久しぶりだね」

「店長さん、お久しぶりです! 今日はよろしくお願いします!」

「ああ! お父さんから聞いてるよ、それじゃあ今日1日よろしく頼むよ」

「はい!」

 夏休みにエリザと出かけたいがお金がかかる。
 だからこの間、父ちゃんに頼んでアルバイトをさせてもらう事になった。

 エリザに知られたら絶対アルバイトなんてさせてくれない。

 アルバイトをするくらいなら、私が全部お金を出すから一緒にいて! と言われるのは目に見えてる。

 そんなヒモみたいな事はしたくない。
 だからエリザには内緒でと、父ちゃんにお願いした。

「それじゃあ、ここの商品を店に並べてもらうかな? モミジちゃん、シュウくんに教えてあげて?」

「わかりました」

「モミジさん、お久しぶりです! よろしくお願いします!」

「よろしくね! それじゃあ……」

 モミジさんはこの店の店員さんで、俺の5つぐらい年上だったかな?

 三つ編みメガネで地味な感じだが、可愛らしい顔をしている。

 モミジさんには失礼だが、俺のエリザの方が数千倍可愛いけどな!

 ……本当に失礼だな、ただこれくらい思っていないとエリザに浮気だと思われそうで……

 俺はエリザ一筋だぞ~!

 と心の中で言い訳をしながら仕事を始める。

「それにしてもシュウくん、背伸びたね! 初めて会った時は中学生くらいだったっけ?」

「そうですね、たしか中1の時に父ちゃんに頼んでアルバイトさせてもらった時に初めて会ったはずです」

「あの時は私よりちっちゃかったのにね~!」

 そう言って俺の前に立ち、手を俺の頭にもっていき、背を比べる。

 メガネを取って化粧すればモテそうな顔してるんだけど、何でこんな地味な格好してるんだろう?

 そんな事を考えてると、急に寒気が!

 何かやだな~! 怖いな~! 

 そして店の入り口の方を見ると……




 笑顔のエリザが!

 顔は笑ってるけど、めちゃくちゃ黒いオーラが出てますよ!

「あ、あの…… エリザ?」

「うふふ、シュウちゃん……」

 そして笑顔のエリザが一歩前に……

「シュウちゃん♥️……浮気?」

 ひぇぇぇ~~~~!!!


しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

【R18】幼馴染がイケメン過ぎる

ケセラセラ
恋愛
双子の兄弟、陽介と宗介は一卵性の双子でイケメンのお隣さん一つ上。真斗もお隣さんの同級生でイケメン。 幼稚園の頃からずっと仲良しで4人で遊んでいたけど、大学生にもなり他にもお友達や彼氏が欲しいと思うようになった主人公の吉本 華。 幼馴染の関係は壊したくないのに、3人はそうは思ってないようで。 関係が変わる時、歯車が大きく動き出す。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~

恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」 そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。 私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。 葵は私のことを本当はどう思ってるの? 私は葵のことをどう思ってるの? 意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。 こうなったら確かめなくちゃ! 葵の気持ちも、自分の気持ちも! だけど甘い誘惑が多すぎて―― ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

選ばれたのは私ではなかった。ただそれだけ

暖夢 由
恋愛
【5月20日 90話完結】 5歳の時、母が亡くなった。 原因も治療法も不明の病と言われ、発症1年という早さで亡くなった。 そしてまだ5歳の私には母が必要ということで通例に習わず、1年の喪に服すことなく新しい母が連れて来られた。彼女の隣には不思議なことに父によく似た女の子が立っていた。私とあまり変わらないくらいの歳の彼女は私の2つ年上だという。 これからは姉と呼ぶようにと言われた。 そして、私が14歳の時、突然謎の病を発症した。 母と同じ原因も治療法も不明の病。母と同じ症状が出始めた時に、この病は遺伝だったのかもしれないと言われた。それは私が社交界デビューするはずの年だった。 私は社交界デビューすることは叶わず、そのまま治療することになった。 たまに調子がいい日もあるが、社交界に出席する予定の日には決まって体調を崩した。医者は緊張して体調を崩してしまうのだろうといった。 でも最近はグレン様が会いに来ると約束してくれた日にも必ず体調を崩すようになってしまった。それでも以前はグレン様が心配して、私の部屋で1時間ほど話をしてくれていたのに、最近はグレン様を姉が玄関で出迎え、2人で私の部屋に来て、挨拶だけして、2人でお茶をするからと消えていくようになった。 でもそれも私の体調のせい。私が体調さえ崩さなければ…… 今では月の半分はベットで過ごさなければいけないほどになってしまった。 でもある日婚約者の裏切りに気づいてしまう。 私は耐えられなかった。 もうすべてに……… 病が治る見込みだってないのに。 なんて滑稽なのだろう。 もういや…… 誰からも愛されないのも 誰からも必要とされないのも 治らない病の為にずっとベッドで寝ていなければいけないのも。 気付けば私は家の外に出ていた。 元々病で外に出る事がない私には専属侍女などついていない。 特に今日は症状が重たく、朝からずっと吐いていた為、父も義母も私が部屋を出るなど夢にも思っていないのだろう。 私は死ぬ場所を探していたのかもしれない。家よりも少しでも幸せを感じて死にたいと。 これから出会う人がこれまでの生活を変えてくれるとも知らずに。 --------------------------------------------- ※架空のお話です。 ※設定が甘い部分があるかと思います。「仕方ないなぁ」とお赦しくださいませ。 ※現実世界とは異なりますのでご理解ください。

偽装夫婦

詩織
恋愛
付き合って5年になる彼は後輩に横取りされた。 会社も一緒だし行く気がない。 けど、横取りされたからって会社辞めるってアホすぎません?

【完結】辺境伯令嬢は新聞で婚約破棄を知った

五色ひわ
恋愛
 辺境伯令嬢としてのんびり領地で暮らしてきたアメリアは、カフェで見せられた新聞で自身の婚約破棄を知った。アメリアは真実を確かめるため、3年ぶりに王都へと旅立った。 ※本編34話、番外編『皇太子殿下の苦悩』31+1話、おまけ4話

処理中です...