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……ごめんなさい
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「エリっち遅いです! ゆうべはお楽しみだったです?」
「ジュリちゃんおはよ、うふふ♥️」
「笑ってゴマかしたです! 怪しいです!」
俺達が遅刻して学校に行くと、早速ジュリが茶化してきた。
「よ~、シュウ…… で? どうなんだ?」
「ケン太、別に……何もないよ」
「何だその間は! 怪しいぞ! 裏切り者だな?」
「裏切り者って…… 本当に何もないよ」
「本当にだな!? 信用してるからな!」
「はいはい……」
ケン太もか…… 昨日は別に、ケン太の思うような事はないさ。
俺達にとっては更に愛が深まるような出来事だったけどな。
「シュウもだったら俺は…… おい、あれ見てみろよ!」
「も、って何だよ…… ってアイツら」
ケン太に言われた方を向くと、そこにはガリ田とマメ子が……
「かり田くん♥️」
「マミ子ちゃん♥️」
昨日みたくチュッチュしてないが、お互いの手を取り見つめあっていた。
「エリザ! アイツら呪いが解けてないんじゃないか?」
「ん~、呪いは……解けてるみたいだよ?」
「じゃあ何で?」
「お互い好きだったんだよ? その想いが通じ合ったんだから、ああなっても普通じゃない? 私達みたいに」
そう言ってまた腕にしがみついてくるエリザ。
そうだよな、俺達だってそうなんだからアイツらだって……
「シュウ……アイツらも今日遅刻して来たんだ、どう思う?」
「それは……俺には分からんな」
アイツら…… そうか、俺は何も言うまい。
ただ、家族計画はしっかりな!
「シュウさんとエリザ様…… 校長室に来て下さい、他の人達はとりあえず自習してて」
「えっ!?」
「……」
クリス先生が来たかと思ったら俺とエリザは校長室に呼び出された。
「クリス先生、もしかして俺達……」
「……ごめんなさい、私も連れてこいって言われただけだから……だから私は関係ないですから! だからエリザ様……」
「……」
「……うぅ……お姉ちゃんもうヤダ……ハルぅ……」
クリス先生がボソボソと何か言ってるが、さっきからエリザは黙ったままだ。
ちょっぴり黒いオーラが出ているような、出てないような……
そして俺達は校長室に着いたのでノックして入る。
「失礼します!」
「……」
そして中に入ると、そこには褐色の肌に美しい銀髪の女性と校長先生が座っていた。
「エリザ~? また呪いを使ったの~? あんまり学校で使ったらダメだって言ったでしょ~?」
「えっ、アリサおばさん!?」
「やっぱり、ママ……」
「まあまあアリサちゃんもそんなに怒らないの!」
「でも~! マリー先生に迷惑かかるでしょ~?」
「いいのよ、私があなたの担任だった時に比べれば可愛いものよ♪」
「マリー先生ヒドイ~!」
「ウフフ、それじゃあエリザちゃんとシュウさんはこっちに座って? ほらクリスちゃんも!」
「はい……」
「……」
「……はいママ……じゃなくて校長先生」
校長室にいたのはエリザの母親のアリサおばさんとマリー校長だった。
アリサおばさんって校長先生と知り合いだったんだ。
「それで2人とも? あなた達がラブラブなのは分かったわ、でも教頭先生と学年主任にかけた呪いはやりすぎよ?」
「……」
「エリザ~? ちゃんと変事しないとダメだよ~?」
「……ごめんなさい」
「校長先生にアリサおばさん! エリザは悪くないんだ! 遅刻したのも、教頭先生方に色々言われたのも全部俺のせいなんだ!」
「シュウちゃん! シュウちゃんは悪くない! 私が……シュウちゃんを悪く言われたと思って……我慢出来なかったの!」
「いや、エリザがあそこで呪いをかけてくれなかったら、俺は手が出てたかもしれない! それをエリザが助けてくれたんだ!」
「シュウちゃん……」
「エリザ……」
「あ~ん♥️ もうラブラブなのは分かったから~♪ フフっ、本当にアリサちゃんの時を思い出すわ♪」
「マリー先生~! うちはそんなじゃなかったよ~?」
「よく言うわね? ここの生徒だった頃に、今の旦那さんの事バカにしたクラスメイトに怒って悪魔を召喚したのは誰だったかしら?」
「うっ、それは~」
「それに比べれば可愛いものよ、でも呪いを使ったエリザちゃんには罰を与えないと」
「校長先生! その罰は俺に!」
「シュウちゃんは悪くないから私に!」
「はいは~い! それじゃ2人には……」
「「……」」
「一緒に1週間学校を掃除してもらいま~す♪」
「「へっ?」」
「2人でキチンと1週間掃除してね♪ それで今回の罰は終わり♪」
掃除……だって? てっきり停学、下手したら退学になるかもって思ってたけど……
「エリザちゃん? あなたはもうちょっと自分をコントロールしなさい? そのままだと……シュウさんにフラれちゃうわよ?」
「……えっ! そ、そんな!」
「俺はエリザ……」
俺が反論しようとしたら校長先生に手で口をふさがれて止められた。
「エリザちゃんは帰る前にもう一度校長室に来てね?」
「……はい」
「ウフフ、それじゃあ教室に戻っていいわよ♪」
そして俺達は教室に戻ったが、その日学校ではずっとエリザは大人しいままだった。
「ジュリちゃんおはよ、うふふ♥️」
「笑ってゴマかしたです! 怪しいです!」
俺達が遅刻して学校に行くと、早速ジュリが茶化してきた。
「よ~、シュウ…… で? どうなんだ?」
「ケン太、別に……何もないよ」
「何だその間は! 怪しいぞ! 裏切り者だな?」
「裏切り者って…… 本当に何もないよ」
「本当にだな!? 信用してるからな!」
「はいはい……」
ケン太もか…… 昨日は別に、ケン太の思うような事はないさ。
俺達にとっては更に愛が深まるような出来事だったけどな。
「シュウもだったら俺は…… おい、あれ見てみろよ!」
「も、って何だよ…… ってアイツら」
ケン太に言われた方を向くと、そこにはガリ田とマメ子が……
「かり田くん♥️」
「マミ子ちゃん♥️」
昨日みたくチュッチュしてないが、お互いの手を取り見つめあっていた。
「エリザ! アイツら呪いが解けてないんじゃないか?」
「ん~、呪いは……解けてるみたいだよ?」
「じゃあ何で?」
「お互い好きだったんだよ? その想いが通じ合ったんだから、ああなっても普通じゃない? 私達みたいに」
そう言ってまた腕にしがみついてくるエリザ。
そうだよな、俺達だってそうなんだからアイツらだって……
「シュウ……アイツらも今日遅刻して来たんだ、どう思う?」
「それは……俺には分からんな」
アイツら…… そうか、俺は何も言うまい。
ただ、家族計画はしっかりな!
「シュウさんとエリザ様…… 校長室に来て下さい、他の人達はとりあえず自習してて」
「えっ!?」
「……」
クリス先生が来たかと思ったら俺とエリザは校長室に呼び出された。
「クリス先生、もしかして俺達……」
「……ごめんなさい、私も連れてこいって言われただけだから……だから私は関係ないですから! だからエリザ様……」
「……」
「……うぅ……お姉ちゃんもうヤダ……ハルぅ……」
クリス先生がボソボソと何か言ってるが、さっきからエリザは黙ったままだ。
ちょっぴり黒いオーラが出ているような、出てないような……
そして俺達は校長室に着いたのでノックして入る。
「失礼します!」
「……」
そして中に入ると、そこには褐色の肌に美しい銀髪の女性と校長先生が座っていた。
「エリザ~? また呪いを使ったの~? あんまり学校で使ったらダメだって言ったでしょ~?」
「えっ、アリサおばさん!?」
「やっぱり、ママ……」
「まあまあアリサちゃんもそんなに怒らないの!」
「でも~! マリー先生に迷惑かかるでしょ~?」
「いいのよ、私があなたの担任だった時に比べれば可愛いものよ♪」
「マリー先生ヒドイ~!」
「ウフフ、それじゃあエリザちゃんとシュウさんはこっちに座って? ほらクリスちゃんも!」
「はい……」
「……」
「……はいママ……じゃなくて校長先生」
校長室にいたのはエリザの母親のアリサおばさんとマリー校長だった。
アリサおばさんって校長先生と知り合いだったんだ。
「それで2人とも? あなた達がラブラブなのは分かったわ、でも教頭先生と学年主任にかけた呪いはやりすぎよ?」
「……」
「エリザ~? ちゃんと変事しないとダメだよ~?」
「……ごめんなさい」
「校長先生にアリサおばさん! エリザは悪くないんだ! 遅刻したのも、教頭先生方に色々言われたのも全部俺のせいなんだ!」
「シュウちゃん! シュウちゃんは悪くない! 私が……シュウちゃんを悪く言われたと思って……我慢出来なかったの!」
「いや、エリザがあそこで呪いをかけてくれなかったら、俺は手が出てたかもしれない! それをエリザが助けてくれたんだ!」
「シュウちゃん……」
「エリザ……」
「あ~ん♥️ もうラブラブなのは分かったから~♪ フフっ、本当にアリサちゃんの時を思い出すわ♪」
「マリー先生~! うちはそんなじゃなかったよ~?」
「よく言うわね? ここの生徒だった頃に、今の旦那さんの事バカにしたクラスメイトに怒って悪魔を召喚したのは誰だったかしら?」
「うっ、それは~」
「それに比べれば可愛いものよ、でも呪いを使ったエリザちゃんには罰を与えないと」
「校長先生! その罰は俺に!」
「シュウちゃんは悪くないから私に!」
「はいは~い! それじゃ2人には……」
「「……」」
「一緒に1週間学校を掃除してもらいま~す♪」
「「へっ?」」
「2人でキチンと1週間掃除してね♪ それで今回の罰は終わり♪」
掃除……だって? てっきり停学、下手したら退学になるかもって思ってたけど……
「エリザちゃん? あなたはもうちょっと自分をコントロールしなさい? そのままだと……シュウさんにフラれちゃうわよ?」
「……えっ! そ、そんな!」
「俺はエリザ……」
俺が反論しようとしたら校長先生に手で口をふさがれて止められた。
「エリザちゃんは帰る前にもう一度校長室に来てね?」
「……はい」
「ウフフ、それじゃあ教室に戻っていいわよ♪」
そして俺達は教室に戻ったが、その日学校ではずっとエリザは大人しいままだった。
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