記憶喪失の令嬢は皇太子に激執着される

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「ほら、皇后から渡すといい。」
 陛下が皇后に紙を渡す。

「は!そうだったわ!」
 そう言い、私の前に来て紙を渡される。

「今度、皇女が来ることを話したでしょ?
 その日アルヤにも謁見室に来て欲しいの。このドレスを着てね。」

 そこには皇室のカラーである赤を基調にしたドレスの絵が書いてあった。

「赤いドレスですか…?」

「そうだよ。皇室の一員としてアルヤ嬢を紹介する。その日以外も、どこかに赤を取り入れなさい。舐められたらダメだよ?」
 陛下が言う。

「かしこまりました。」

 後ろでドレスのデザインを見たカレルドが言う。
「ここ白にしろよ。」

 すると、キッと皇后がカレルドを睨む。
「嫌よ!!私とお揃いにするの!!」

「わかったよ!うるせえな。」

 “カレルドも皇后様には弱いのね。”
 クスッと笑う。

「そう言えば、公表するのか?」
 陛下がカレルドに言う。

「まだ、しない。」

「ほぉ、まぁ好きにせぇ。」

「嫌われて、別れるかもしれないもんねー」
 皇后ニヤニヤしながら言う。

「話は終わったろ?行くぞ。」
 皇后を睨みつけると、カレルドは私の手を引き扉に向かう。

「え!?そんな引っ張らなくても…」

 扉の前で急に立ち止まるカレルド。
「口を滑らるなよ。」
 少し振り返り言うと、扉を開けて部屋を出る。

「わ、私挨拶してない!」

 ゆっくり閉まる扉の奥で、陛下がニコリと手を振っているのが見えた。

「お嬢様!?」

 慌てて私達に付いてくるニーナとエマ。

「お前らは部屋にでも戻ってろ。」
 歩きながら振り向き私の侍女らに言う。

 ピタリと足が止まり、追いかけてくるのをやめた。

 まだ引っ張られながら歩く私はカレルドに聞く。
「どこに行かれるのですか!?」

 次々と皇宮の侍女らや、騎士とすれ違う。
 皆、私達を見ている。

「黙ってついてこい。」
 それだけを言われる。

 “私の部屋への道じゃない…どこ行くの?!”

 この辺は来る機会がないから分からない…

 でも、なんとなく見覚えもある。

「…へ!?ここって」

「俺の部屋だ。」

「えぇ!?」

 勢いよく扉を開けて部屋に入る。

「あら、坊っちゃん。」
 部屋には少しお年を召した侍女がいた。

「出ていろ。」

「まぁまぁ。」
 そう言い素早く部屋を出ていった。

 引っ張られベットに放り投げられる。


「きゃ!」

 起き上がろうとすると、いつの間にか上着を抜いているカレルド上に乗られ、両腕を抑えられる。

「んで?アイツと部屋で何してたんだよ。」

 そう言いながら、私が握っていた小袋を、取り上げベット横のテーブルに置く。

「え…えっと…」

「言えないようなことしてたのか?
 言っておくが、今日はまだ疲れてないからな。」

 あの日の様にボタンが外されていく。

「ご。ごめんなさい!キスをされました!」
 正直に言うとすぐにキスをされる。

「今度からはアイツと2人になった瞬間に指輪を光らせろ。つか、2人になるなよ。」

「わかりました!!だからボタンを取るのはもう辞めてください!」
 ギュッと目を瞑る。

「いやだ。」
 そう言い首筋にキスをする。

「だ!ダメです!ドレス着ることになったの見てたでしょ!?」
 必死に首を振る。

「なら、見えないところならいいんだな?」
 ニヤッと笑う。

「そう言う意味じゃ!!」

 抱きかかえられ、服をはぎ取られ下着姿にされまたベットに投げられる。

「ええ!?」

 両腕で胸を隠し、足を曲げ身体を縮める。

 カレルドはネクタイを緩め外しシャツも脱ぎすてる。

 初めて見るカレルドの鍛え上げられた身体はキレイだった。

「それで隠しているつもりか?」
 近づいてきてカレルドの手が太腿を撫でる。

「ひゃ!」

 胸を隠していた手を太腿を触るカレルドの手を退けようと触るが、逆に掴まり抑えられ、顔が近くにくる。

「は、離してください!」
 赤い顔をカレルドに向け言う。

「ここまで脱がしておいて、離す男はいないだろ。」

 そう言い終わると長いキスをされる。
 その間に胸を弄られる。
 思わず目をつぶる。

「んん!」
 ビクつかせる私を無視して続けられる。
 ニヤニヤとした気持ちの悪い大男が思い出され、身体が震える。

 涙が溢れてくる。

 ようやく唇が離れた。

「や。やめ…」

 下着の上から触っていた手が直接肌に触れる。
「やっ!!」

「目をつぶるから、思い出すんだろ。目を開けて俺だけ見とけ。」

 ギュッと瞑っていた目をゆっくり開ける。

 涙で少し滲んで見てるカレルドが見えた。

「カレルド…」
 思わず呼ぶ。
「あぁ。」
 いつも険しい顔をしているカレルドが、優しい表現で私を見下ろしている。

 胸を弄っていた手が離れ、私の頬にその手が当てられ涙を拭う。

 震えが少し収まった気がする。

 フッと笑うカレルド。
「終わるなんて思ったら大間違いだ。」

 そう言い今度は胸を舐められる。

「きゃ!」
 ピク、ピクと反応する身体。

 掴まれていた手が離れたかと思うとその手は私の内股を撫で始める。

「やめて…」

 口ではそう言うが身体は抵抗をなくしつつあった。

 この前と同様、手が下着の中に入れられ敏感な所を優しく撫でられる。

「あ…ぁっ」
 漏れる声に段々手つきが激しくなる。

 ジンジンと痺れてくる感覚に耐えられなくなる。
「…だめ、もう…」

「何だ?ほら、イケよ?」

 また手つきが激しくなり、指が私のなかに入ってくるのが分かった。

「い、いや!」

 身体に力が入りビクつかせる。

 下着もすべてはぎ取られ裸にされる。

 カレルドと素肌が触れ合っていく。


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