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問題児ロベルト
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ずいっと皇后の顔が近づいてく。
「そ、そんな、勝ち負けでは…」
「あら、勝ち負けよ!
私、孫が早く欲しいのよぉ♡
女の子が良いわ!自分の子より、孫が可愛いって聞くし、楽しみねぇ」
ウキウキな皇后を見て慌てる。
「気が早すぎますよ!?私まだ成人もしてないんですから…」
「あら!後、半年もしないで成人でしょ?
もう同じ様なものよー!
あ、陛下は男の子が良いそうよ!
女の子だと、嫁いで居なくなってしまうから嫌なんだってー!」
「へ、陛下までですか!?」
「ええ!もし女の子だと
『私の目が黒いうちは嫁がせない。』って真面目に言ってたわー!
アルヤを皇室の養女で迎えなかったのも同じ理由だしねー!
可笑しいわ!」
ついに涙まで流しながら、笑い転げる皇后。
思わす釣られて笑ってしまう。
「あ!でも、双子は大変よ!
あの子ら見たらわかるでしょー?産むのも命がけだったしね。」
そう、皇后は出産時に子宮からの出血が止まらず、子宮全てを取り除くしかなかったと聞いた。
もう自分の子を妊娠することはない。
「もう、寝れなくて大変だった記憶しかないわ!
やっと寝たと思えば片方が泣くし、寝たと思えばもう片方か泣く…
エンドレスで発狂ものだったわ!」
明るく笑う皇后。
すると。外から怒号が聞こえてきた。
思わず窓に目が行くが誰も見えない。
「あら、カレルドねー今日も元気ねー」
后皇も窓に目をやる。
「分かるのですか?」
「ええ。と、言うかあの子しかいないわ。
行ってみましょうか!
きっと騎士団を無茶振りして、イジメてるわよー!」
立ち上がり私の手を引く后皇。
「ちょっと待ってください!教材片付けないと!」
「面倒ねー!」
そう言い后皇の机の引き出しに教材を入れ、また私の手を取り引っ張る。
「さ!早く!」
「はっはい!」
小走りで后皇について行き部屋の扉を開ける。
「外に行くわ!」
護衛も侍女も走る私たちについてくる。
外に出ると、本当にカレルドが騎士団を相手にしていた。
皆、手には木剣が握られている。
「あら、問題児くんの相手してたのね。」
見ると這いつくばっている新人騎士の前にカレルドが立っている。
「そう言えば、アルヤも剣を習ってたんでしょ?」
后皇が私に言う。
「習うと申しますか…
母が結婚する前から前伯爵様と交流はありましたので、少しお兄様達の真似をしておりました。
剣と言うか、護身術を少しかじっただけです。」
「かっこいいわね!見せてよ!」
「え、見せる様なものでは…」
そう言い終わる前に后皇がカレルドに叫ぶ。
「ねぇ!カレルドー!木剣一本貸してよー!」
その声に、カレルドがこっちを見る。
カレルドが持っていた木剣を離し、風で私たちの前に運ばれる。
「あら、あなた使わないの?」
后皇が言うと。
「あぁ。」とだけ返事が返ってきて両手をズボンのポケットに入れる。
「舐めやがって!」
新人騎士が飛びかかるが、軽く交わされ足で木剣を抑える。
「わぉー」
そう言う后皇を横に、私は木剣を拾う。
“あ、軽い…もっと重かったイメージなのに。”
「見せて見せて!護身術ってどんなの?」
后皇が木剣を持つ私に言う。
「んーと。襲ってきた相手に対して、身を守るものなので見せてと言われましても…」
「えー!そうなの?振ってやり返したりとかないの?」
「私はそこまで習ってないので…
まだ幼かったですし。」
后皇に説明している後ろで、新人騎士がカレルドに飛びかかり続ける。
「あーやってかわし続けるって事?」
カレルドを指差し言う
「かわし続けると言うか…私の場合はかわして逃げるか、隙があり短刀でも持ってるなら突きつけるくらいですかね…」
苦笑いする私にがっかりする后皇。
「なんだー、豪快にそれを振り回してるアルヤが見れると思ったのに。」
「ふふ。ご期待に添えず申し訳ございません。」
私から木剣を取り、ぶんぶん振り回す后皇。
そんな私たちを、カレルドが見ていた。
数日前の事を思い出し、プィッと首をふった。
「おい。ちょっと来い。」
カレルドに呼ばれ、仕方なく皇后と行く。
「はい。返すわ!」
皇后が木剣をカレルドに渡す。
受け取りそれを私に持たせるカレルド。
「コイツの相手しろ。」
目線の先には、肩で息をしその場で伏せている例の新人騎士。
「「「は?」」」
皇后と新人騎士と声が重なる。
不敵に笑うカレルドが新人騎士に言う。
「お前。コイツに負けると言い訳できねーぞ?その時は大人しく言う事聞けよ?」
「負けるわけねーだろーがよ!」
カレルドを睨みつける。
「そう言う事だ。少し協力しろ。」
次は私に言う。
「で、出来ません!」
木剣をカレルドに返そうとするが、受け取ってもらえない
「大丈夫だ。怪我させそうになったら止めてやる。」
「あら!さっき言ってたの見れるの!?
楽しみねー!」
なぜか皇后が援護射撃する。
“嘘でしょ!?”
「よし、少し下がれ。」
カレルドは私を新人騎士と少し離す。
「ちょっと!何を考えてるんですか!」
「大丈夫だって。昔、俺の剣を避け首元に剣を突きつけた事あるお前ならできる。」
「何年前の事を言っているのですか!?」
「今のあいつはその当時の俺より弱い。」
「そんな事言ったって!!」
くるりと振り返る。
ある程度の距離を離れた所に、新人騎士が立っている。
ざわざわと見ていた騎士団たちが、私を見る。
「度肝を抜いてやれ。」
そう言うとカレルドは私から離れる。
“嘘でしょ!?!
剣の構え方すら知らないのに…”
右手に持った木剣を手首で何度か軽く持ち上げる。
カレルドが手を挙げ振り下ろす。
同時に新人騎士が私に走ってきた。
私はただ木剣を右手に持ち剣先は地面に向けたまま。
“やるしかない…”
そう思うと同時に強引なカレルドに怒りが湧いてくる。
私との距離があと半分になった所で、新人騎士は右手持っていた木剣を頭の後ろにまで持ち上げる。
“そのまま振り下ろす気なの…?”
どんどん近づいてきた。
微動だにしない私をみて、勝ったと思ったのか叫ぶ。
「こんな女になんかに負けるわけねぇだろうが!」
“こんな女になんか…か。”
私の目の前で右足で踏み込み身体を捻り、私の頭目掛けて一気に剣を振り下ろされる。
右足を引き身体を横に向ける。
私の目の前で左から右下に振り下ろされた木剣を確認し再度振り上げられる前に
木剣を新人騎士の右側の首に付ける。
目だけは合っていた。
「隙だらけです。死にたいのですか?」
新人騎士にだけ聞こえるように、虫の居所が悪いかった私は冷たく言い放つ。
おおー!!!!と騎士団からの歓声と拍手がおこる。
カレルドと皇后が近づいてきた。
「どうだった?」
ニヤニヤしながらカレルドが私に聞いてくる。
「…本当に狩猟大会の一位か、疑わしいほどの腕ですね。」
正直に言う。
“かなり緊張したけど…出来てよかった…”
胸をなでおろす。
カレルドが、大きな声で笑う。
「だそうだぞ?ロベルト。お前が舐めてた女に負けた気分はどうだ?」
地面に突っ伏していたロベルトは肩で息をしながら顔上げ、キッと私を睨む。
「そ、そんな、勝ち負けでは…」
「あら、勝ち負けよ!
私、孫が早く欲しいのよぉ♡
女の子が良いわ!自分の子より、孫が可愛いって聞くし、楽しみねぇ」
ウキウキな皇后を見て慌てる。
「気が早すぎますよ!?私まだ成人もしてないんですから…」
「あら!後、半年もしないで成人でしょ?
もう同じ様なものよー!
あ、陛下は男の子が良いそうよ!
女の子だと、嫁いで居なくなってしまうから嫌なんだってー!」
「へ、陛下までですか!?」
「ええ!もし女の子だと
『私の目が黒いうちは嫁がせない。』って真面目に言ってたわー!
アルヤを皇室の養女で迎えなかったのも同じ理由だしねー!
可笑しいわ!」
ついに涙まで流しながら、笑い転げる皇后。
思わす釣られて笑ってしまう。
「あ!でも、双子は大変よ!
あの子ら見たらわかるでしょー?産むのも命がけだったしね。」
そう、皇后は出産時に子宮からの出血が止まらず、子宮全てを取り除くしかなかったと聞いた。
もう自分の子を妊娠することはない。
「もう、寝れなくて大変だった記憶しかないわ!
やっと寝たと思えば片方が泣くし、寝たと思えばもう片方か泣く…
エンドレスで発狂ものだったわ!」
明るく笑う皇后。
すると。外から怒号が聞こえてきた。
思わず窓に目が行くが誰も見えない。
「あら、カレルドねー今日も元気ねー」
后皇も窓に目をやる。
「分かるのですか?」
「ええ。と、言うかあの子しかいないわ。
行ってみましょうか!
きっと騎士団を無茶振りして、イジメてるわよー!」
立ち上がり私の手を引く后皇。
「ちょっと待ってください!教材片付けないと!」
「面倒ねー!」
そう言い后皇の机の引き出しに教材を入れ、また私の手を取り引っ張る。
「さ!早く!」
「はっはい!」
小走りで后皇について行き部屋の扉を開ける。
「外に行くわ!」
護衛も侍女も走る私たちについてくる。
外に出ると、本当にカレルドが騎士団を相手にしていた。
皆、手には木剣が握られている。
「あら、問題児くんの相手してたのね。」
見ると這いつくばっている新人騎士の前にカレルドが立っている。
「そう言えば、アルヤも剣を習ってたんでしょ?」
后皇が私に言う。
「習うと申しますか…
母が結婚する前から前伯爵様と交流はありましたので、少しお兄様達の真似をしておりました。
剣と言うか、護身術を少しかじっただけです。」
「かっこいいわね!見せてよ!」
「え、見せる様なものでは…」
そう言い終わる前に后皇がカレルドに叫ぶ。
「ねぇ!カレルドー!木剣一本貸してよー!」
その声に、カレルドがこっちを見る。
カレルドが持っていた木剣を離し、風で私たちの前に運ばれる。
「あら、あなた使わないの?」
后皇が言うと。
「あぁ。」とだけ返事が返ってきて両手をズボンのポケットに入れる。
「舐めやがって!」
新人騎士が飛びかかるが、軽く交わされ足で木剣を抑える。
「わぉー」
そう言う后皇を横に、私は木剣を拾う。
“あ、軽い…もっと重かったイメージなのに。”
「見せて見せて!護身術ってどんなの?」
后皇が木剣を持つ私に言う。
「んーと。襲ってきた相手に対して、身を守るものなので見せてと言われましても…」
「えー!そうなの?振ってやり返したりとかないの?」
「私はそこまで習ってないので…
まだ幼かったですし。」
后皇に説明している後ろで、新人騎士がカレルドに飛びかかり続ける。
「あーやってかわし続けるって事?」
カレルドを指差し言う
「かわし続けると言うか…私の場合はかわして逃げるか、隙があり短刀でも持ってるなら突きつけるくらいですかね…」
苦笑いする私にがっかりする后皇。
「なんだー、豪快にそれを振り回してるアルヤが見れると思ったのに。」
「ふふ。ご期待に添えず申し訳ございません。」
私から木剣を取り、ぶんぶん振り回す后皇。
そんな私たちを、カレルドが見ていた。
数日前の事を思い出し、プィッと首をふった。
「おい。ちょっと来い。」
カレルドに呼ばれ、仕方なく皇后と行く。
「はい。返すわ!」
皇后が木剣をカレルドに渡す。
受け取りそれを私に持たせるカレルド。
「コイツの相手しろ。」
目線の先には、肩で息をしその場で伏せている例の新人騎士。
「「「は?」」」
皇后と新人騎士と声が重なる。
不敵に笑うカレルドが新人騎士に言う。
「お前。コイツに負けると言い訳できねーぞ?その時は大人しく言う事聞けよ?」
「負けるわけねーだろーがよ!」
カレルドを睨みつける。
「そう言う事だ。少し協力しろ。」
次は私に言う。
「で、出来ません!」
木剣をカレルドに返そうとするが、受け取ってもらえない
「大丈夫だ。怪我させそうになったら止めてやる。」
「あら!さっき言ってたの見れるの!?
楽しみねー!」
なぜか皇后が援護射撃する。
“嘘でしょ!?”
「よし、少し下がれ。」
カレルドは私を新人騎士と少し離す。
「ちょっと!何を考えてるんですか!」
「大丈夫だって。昔、俺の剣を避け首元に剣を突きつけた事あるお前ならできる。」
「何年前の事を言っているのですか!?」
「今のあいつはその当時の俺より弱い。」
「そんな事言ったって!!」
くるりと振り返る。
ある程度の距離を離れた所に、新人騎士が立っている。
ざわざわと見ていた騎士団たちが、私を見る。
「度肝を抜いてやれ。」
そう言うとカレルドは私から離れる。
“嘘でしょ!?!
剣の構え方すら知らないのに…”
右手に持った木剣を手首で何度か軽く持ち上げる。
カレルドが手を挙げ振り下ろす。
同時に新人騎士が私に走ってきた。
私はただ木剣を右手に持ち剣先は地面に向けたまま。
“やるしかない…”
そう思うと同時に強引なカレルドに怒りが湧いてくる。
私との距離があと半分になった所で、新人騎士は右手持っていた木剣を頭の後ろにまで持ち上げる。
“そのまま振り下ろす気なの…?”
どんどん近づいてきた。
微動だにしない私をみて、勝ったと思ったのか叫ぶ。
「こんな女になんかに負けるわけねぇだろうが!」
“こんな女になんか…か。”
私の目の前で右足で踏み込み身体を捻り、私の頭目掛けて一気に剣を振り下ろされる。
右足を引き身体を横に向ける。
私の目の前で左から右下に振り下ろされた木剣を確認し再度振り上げられる前に
木剣を新人騎士の右側の首に付ける。
目だけは合っていた。
「隙だらけです。死にたいのですか?」
新人騎士にだけ聞こえるように、虫の居所が悪いかった私は冷たく言い放つ。
おおー!!!!と騎士団からの歓声と拍手がおこる。
カレルドと皇后が近づいてきた。
「どうだった?」
ニヤニヤしながらカレルドが私に聞いてくる。
「…本当に狩猟大会の一位か、疑わしいほどの腕ですね。」
正直に言う。
“かなり緊張したけど…出来てよかった…”
胸をなでおろす。
カレルドが、大きな声で笑う。
「だそうだぞ?ロベルト。お前が舐めてた女に負けた気分はどうだ?」
地面に突っ伏していたロベルトは肩で息をしながら顔上げ、キッと私を睨む。
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