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2.5章

不機嫌なウサギ20

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 土埃が付いていると言うことで、赤ちゃんはお風呂に入れるからとメイドさん達に引き渡そうとしたら大泣きして困ってしまったけど、私と一緒とだと泣き止んだ為に一緒に入ることにしました。
 抱っこした最に私にも土埃が付いたしついでだし、と思ったのだけどお風呂赤ちゃんってどうやって入れるんだろう?
 正直に言うと、私最近やっとお風呂に慣れたばかりでちょっと前まで湯船が苦手だったんだよね。
 だって元野生のウサギだよ?
 お水は呑むのはいいけど(野生時は草を食むので大丈夫だったから滅多に飲ま無かったけどね)、浸かるのは竜王様にグリンウッドで湖で洗われた時が初めてだもん。
 不安です…
 すっかり懐いてしまった赤ちゃんを床下にクッションを敷き、少し御免ね我慢してねと呟き、大きめのクッションの上に寝かす。何だか御機嫌な感じの赤ちゃんの様子を見ながら脱衣室で服を脱いで、お風呂の中に。

「んーとぉ」

 赤ちゃんも折角精霊さん達から頂いた綺麗なお洋服だからと皺が付かないようにハンガーに掛けて、脱がして一緒にお風呂に入ったのだけど、さてどうしましょ?

「御嬢様、私がしますよ」

 と声が掛かったので振り返ると、メイド長のエイミーさんがお風呂の中に入って来た。
 え、ちゃんとお洋服着てるけど袖巻くってる。濡れないかなぁ?濡れたら着替えを持って来てますから大丈夫と言うので「お願いします~」と赤ちゃんを渡し、実はさっき入る時に「中に入って来る方にお任せして下さいね?」とマミュウさんに言われたのだけど、まさかエイミーさんが来るとは思わなかった。
 何となくアンバーさん辺りが来るものだと思ってたし~…と思いつつ、エイミーさん達にお湯が掛からない様に少し離れ、自分の身体に頭からお湯を掛けて髪の毛を洗う。
 そのついでにエイミーさんの手付きを見る。
 あ、上手い。
 赤ちゃんを上手にあやしつつ、さくっと洗って小振りの桶に湯を張り、溜めてから赤ちゃんを湯船に入れる。
「あ、あ、あう~」って手を出して此方に手を振って来る赤ちゃんに手を振り替えし、私も少し下手だけどやっと馴れて来たので最近は一人で自分を洗って大きな湯船の中に浸かる。

 ふぁ~…気持ちいい。

「御嬢様、赤ちゃんがのぼせると不味いので先に上がります。失礼しますね」

 さっさと行ってしまったエイミーさんの手付きちゃんと最後迄見れなかったなぁ、とのーんびり湯船で気分的にたゆたって居ると扉が開く音。
 ん?あれ?マミュウさんか他のメイドさんが来たのかな?と、開いた扉の方向に顔を向けて……………固まった。
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