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Valentine's Day番外編
番外編 be dressed up 1
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なろうでの活動報告にあったドレスの件のお話です。
□■□■□
私、ただ今物凄く困ってます。
理由はまず、私の目の前に居る竜王様が不機嫌なのを隠さず、むすっとしたままな事。(その背後で執事服を着たマルティンさんが、「子供ですか」と呆れて呟いて居ますが)
そして、その原因が私が初めて着たイブニングドレスの背中が子供でも大人っぽさを演出する為か、結構深く迄開いて居たこと。
背中と腰がスースーする…
他にも色々困った事があるのですが、それは兎も角。
私が何故ドレスを着ているのかと言うと、この国ウィンクダスの第36代目大統領、パウル・ハイデッガーさん主催のパーティーがあるらしく、そのパーティーに私をどうしても連れて来て欲しいと何度も何度もしつこくせがまれ、最初のうちは竜王様もかわして居たらしいのですが、余りにも凄すぎて………
(私宛や竜王様宛に、呆れる程毎日大量に出席依頼の御手紙が届くんですよ…吃驚です)
流石に竜王様も折れたのですが、でも何故子供の私等パーティーに出席させたがるのでしょう?
興味本意かなぁ?
大体私を見てみたいなら、私が滞在している竜王様の古城に来れば逢えると思うのですが。
そう思ってマルティンさんに聞いてみたら、「御主人様は他の独身男性等この古城には入れさせませんよ」と言われたので、「?」と思ったので聞いてみたら、「御嬢様、それこそ愚問です」と言われてしまいました。
何ででしょ?と首を傾げて居たら、「御主人様は独占欲が強いですからね、御嬢様を他の独身男性の前に連れて行きたく無いのですよ」と言われ困惑しました。
うん、だって私子供ですよ?元ウサギですよ?身長だってちっちゃいし、手足だってちっちゃい。それに、人間の女性的特徴の体形等とは無関係と言える程にお胸ぺったんこだし、腰は細いけどお尻は小さめ。
自分の事ながら悲しくなるけど、とても魅了があるとは思えない。
せめてもう少しお胸があればと思うけど………
お、大人になったらもう少し成長してくれないかなぁ。
今着ている、私の瞳の色に合わせた柘榴色の鮮やかな赤いドレスの胸元淋しすぎる。凹凸等何も無いんだもの。
マミュウさん程は無理だとしても、その半分でいいから欲しい…
あ、竜王様が物騒な事いい初めてる。「そのドレス勧めた店員……(放送禁止用語)してやろうか…」
「ぴっ!」
竜王様が呟いた言葉に驚いてビクゥッ!とすると、
「ああゴメンゴメン、何でもないよ」
と、竜王様は優しく頭を撫でてくれますが…
背後に控えて居るマルティンさんが、「御主人様、御嬢様の前で物騒な事は言わないで下さい」と言って居ますよ?
「じーーー」
身長差がある為、下から見てるだけだと竜王様気が付かないかも知れないからと、業とらしく口に出していうと「ん?」と此方を見てきます。
「じーーー」
「ん?どうした?」
竜王様、私の前に目線を合わす為に屈みました。
…やっと私に目線合わせましたね?
私は竜王様の目を見てからついっとそっぽを向きます。
「えっ」と言って驚いている竜王様に、
「似合いませんか?」
ここで目線合わせたら不味いんですよね。えーと、確か……少し俯いて、だったかな。
「それとも私、背伸びし過ぎましたか?」
言っててアレだけど、背伸びし過ぎなんですよねこの衣装。
急遽パーティーに出席する事になってしまったから、パーティー用のドレスとか持ってなかった為、今から注文しても間に合わないからと、何時も頼んで居る通いの商人さんに無理を言って幾つか持ってきて貰い、その中から「ちょっとでも大人っぽく見えるモノを」と頼んでみたのです。
…私、さっぱり分かりませんからね。
沢山ある衣装はどれも絢爛豪華で、華美で優雅。
幾つか試しに着てみたのですが、三着目でグッタリしちゃって。慣れないやら何やらで、元ウサギとしてはどれもみんなキラキラしてて触り心地はいいんだけど…正直皆同じに見えてしまって。
…商人さんと、やけにキラキラしたオメメで衣装選びを楽しそうにしてたマミュウさんに丸投げしてしまいました。
だからちょっと…
子供に大人な衣装は似合わないのは分かりますけど、マミュウさんと商人さんが選びに選んでくれたんです。
あ、駄目だ。
何か落ち込んで来た。
「こっち向いて」
「…や」
竜王さまのばかって小さく呟いたら、「うっ」って言う声。
…馬鹿なのは私です。
竜王様の隣に居たいから、少しでも背伸びしたくて「ちょっとでも大人っぽく見えるモノを」と頼みました。
無理をして、8㎝も高くなるハイヒールを履いて。
…竜王様と並んで少しでも身長高くなりたかったから。
髪の毛だって何時もと違って、少しアップにして貰って。
…ちょっとでも綺麗と竜王様に言われたかったから。
髪の毛にドレスの柘榴色と同じ薔薇の花を散りばめて。
…少しでも私のことを見ていて欲しくて。
お顔だって、初めてで少しだけどうっすらと化粧をしてもらって。
桃色の口紅も初めてつけて。
…キス、して欲しい…なって…
「ごめんなさい、わた」
「すまないっ」
話して居る途中で竜王様に遮られました。
………頬に、唇の直ぐ横の頬にキスをされると言う方法で。
「きゃ…っ」
吃驚して竜王様から即離れようとしたら、きつく抱き付かれてしまいました。
「竜王さま!?」
「くっ…!ああもうっ!」
「え?あ、きゃあ!」
ついさっきまで居た玄関ホールから竜王様にヒョイッと抱えられ、直ぐ側のドローイングルーム(応接間)に入り(背後でマルティンさんの呆れた溜め息が聞こえて来ました…)、カチャリと…
ん?
竜王様?
今鍵かけました?
□■□■□
私、ただ今物凄く困ってます。
理由はまず、私の目の前に居る竜王様が不機嫌なのを隠さず、むすっとしたままな事。(その背後で執事服を着たマルティンさんが、「子供ですか」と呆れて呟いて居ますが)
そして、その原因が私が初めて着たイブニングドレスの背中が子供でも大人っぽさを演出する為か、結構深く迄開いて居たこと。
背中と腰がスースーする…
他にも色々困った事があるのですが、それは兎も角。
私が何故ドレスを着ているのかと言うと、この国ウィンクダスの第36代目大統領、パウル・ハイデッガーさん主催のパーティーがあるらしく、そのパーティーに私をどうしても連れて来て欲しいと何度も何度もしつこくせがまれ、最初のうちは竜王様もかわして居たらしいのですが、余りにも凄すぎて………
(私宛や竜王様宛に、呆れる程毎日大量に出席依頼の御手紙が届くんですよ…吃驚です)
流石に竜王様も折れたのですが、でも何故子供の私等パーティーに出席させたがるのでしょう?
興味本意かなぁ?
大体私を見てみたいなら、私が滞在している竜王様の古城に来れば逢えると思うのですが。
そう思ってマルティンさんに聞いてみたら、「御主人様は他の独身男性等この古城には入れさせませんよ」と言われたので、「?」と思ったので聞いてみたら、「御嬢様、それこそ愚問です」と言われてしまいました。
何ででしょ?と首を傾げて居たら、「御主人様は独占欲が強いですからね、御嬢様を他の独身男性の前に連れて行きたく無いのですよ」と言われ困惑しました。
うん、だって私子供ですよ?元ウサギですよ?身長だってちっちゃいし、手足だってちっちゃい。それに、人間の女性的特徴の体形等とは無関係と言える程にお胸ぺったんこだし、腰は細いけどお尻は小さめ。
自分の事ながら悲しくなるけど、とても魅了があるとは思えない。
せめてもう少しお胸があればと思うけど………
お、大人になったらもう少し成長してくれないかなぁ。
今着ている、私の瞳の色に合わせた柘榴色の鮮やかな赤いドレスの胸元淋しすぎる。凹凸等何も無いんだもの。
マミュウさん程は無理だとしても、その半分でいいから欲しい…
あ、竜王様が物騒な事いい初めてる。「そのドレス勧めた店員……(放送禁止用語)してやろうか…」
「ぴっ!」
竜王様が呟いた言葉に驚いてビクゥッ!とすると、
「ああゴメンゴメン、何でもないよ」
と、竜王様は優しく頭を撫でてくれますが…
背後に控えて居るマルティンさんが、「御主人様、御嬢様の前で物騒な事は言わないで下さい」と言って居ますよ?
「じーーー」
身長差がある為、下から見てるだけだと竜王様気が付かないかも知れないからと、業とらしく口に出していうと「ん?」と此方を見てきます。
「じーーー」
「ん?どうした?」
竜王様、私の前に目線を合わす為に屈みました。
…やっと私に目線合わせましたね?
私は竜王様の目を見てからついっとそっぽを向きます。
「えっ」と言って驚いている竜王様に、
「似合いませんか?」
ここで目線合わせたら不味いんですよね。えーと、確か……少し俯いて、だったかな。
「それとも私、背伸びし過ぎましたか?」
言っててアレだけど、背伸びし過ぎなんですよねこの衣装。
急遽パーティーに出席する事になってしまったから、パーティー用のドレスとか持ってなかった為、今から注文しても間に合わないからと、何時も頼んで居る通いの商人さんに無理を言って幾つか持ってきて貰い、その中から「ちょっとでも大人っぽく見えるモノを」と頼んでみたのです。
…私、さっぱり分かりませんからね。
沢山ある衣装はどれも絢爛豪華で、華美で優雅。
幾つか試しに着てみたのですが、三着目でグッタリしちゃって。慣れないやら何やらで、元ウサギとしてはどれもみんなキラキラしてて触り心地はいいんだけど…正直皆同じに見えてしまって。
…商人さんと、やけにキラキラしたオメメで衣装選びを楽しそうにしてたマミュウさんに丸投げしてしまいました。
だからちょっと…
子供に大人な衣装は似合わないのは分かりますけど、マミュウさんと商人さんが選びに選んでくれたんです。
あ、駄目だ。
何か落ち込んで来た。
「こっち向いて」
「…や」
竜王さまのばかって小さく呟いたら、「うっ」って言う声。
…馬鹿なのは私です。
竜王様の隣に居たいから、少しでも背伸びしたくて「ちょっとでも大人っぽく見えるモノを」と頼みました。
無理をして、8㎝も高くなるハイヒールを履いて。
…竜王様と並んで少しでも身長高くなりたかったから。
髪の毛だって何時もと違って、少しアップにして貰って。
…ちょっとでも綺麗と竜王様に言われたかったから。
髪の毛にドレスの柘榴色と同じ薔薇の花を散りばめて。
…少しでも私のことを見ていて欲しくて。
お顔だって、初めてで少しだけどうっすらと化粧をしてもらって。
桃色の口紅も初めてつけて。
…キス、して欲しい…なって…
「ごめんなさい、わた」
「すまないっ」
話して居る途中で竜王様に遮られました。
………頬に、唇の直ぐ横の頬にキスをされると言う方法で。
「きゃ…っ」
吃驚して竜王様から即離れようとしたら、きつく抱き付かれてしまいました。
「竜王さま!?」
「くっ…!ああもうっ!」
「え?あ、きゃあ!」
ついさっきまで居た玄関ホールから竜王様にヒョイッと抱えられ、直ぐ側のドローイングルーム(応接間)に入り(背後でマルティンさんの呆れた溜め息が聞こえて来ました…)、カチャリと…
ん?
竜王様?
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