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兄ちゃん、お元気ですか。俺はピンチです。
運命ってシャイだけど押しが強いよね1
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この学園のロマンチックな制度に当てはめると、大剣を持つ水色の子は騎士で灰色の子は魔法使いだ。中等部から学園のいたのなら、なんだか素敵な制度で結ばれた美しい何かしらがあるのかもしれない。
襲われている女の子を見かけ慌てて飛び出していなければ、俺だってそんな妄想の一つや二つもしていただろう。
だがおかげで俺は理想を夢見る前に現実を見ることができた。
「リィ様ッ……! だから止しましょうと……!」
「でも、自分がお守りする殿方を自分で捕まえるのは当たり前ではありませんか」
「ですから! リィ様はそのようなことをする必要はないのです! 確かに制度的には騎士が魔法使いを守るものですが……!」
揉めながらも飛び掛かる狼を大剣で殴り飛ばす姿が豪快で、あの水色のふわふわな髪の子が知的な灰色ストレートの子の騎士か……と花畑を作ることもできない。
狼はただの狼ではないらしく、大剣の腹で殴られたくらいでひるんだりせず、執拗に女の子たちを狙う。
「ですが、大抵の魔法使いより私の方が強いのですから、夢を見るより現実的にお守りした方がよろしいではありませんか」
「確かに、確かにそうなんですが……! もうちょっと大人しくしていなければ……」
「そうはいいましても。結局騎士なのです。大体私の血筋があれば守りたいとか守りたくないとか関係なく選びたい放題です。ならば私の好きなように選ばしていただいた方がよほどすっきりいたします」
しかし、女の子は揉めることに夢中で狼を適当にいなし続けた。それだけの実力があるということだが、追い詰められた鼠は猫を噛んだりするものだし、狼たちもなんだか可哀想だ。
俺は狼に近づくと地面から生える檻をイメージした。
「岩の檻にて覆い閉じ込めよ!」
大雑把な魔法であったが、檻になるべく地面から棒状の岩が何本も伸び、狼の頭上から食らいつく。狼は女の子たちに気を取られていたせいで俺の魔法に気づくのが遅れ、簡単に岩の檻に捕まった。
大雑把であるしいくつか同時に作っただけあって逃げる隙間がかなりある檻であったが、狼がまごついている間にもう一つ魔法を使う。
「土よ螺旋に駆け上がり、固まれ!」
檻に沿って土がグルグルと螺旋状に細長く固まっていき、檻の隙間をマシにする。こうすると何回も狼にぶつかられてはたまったもんではないが、ちょっとくらいなら狼を閉じ込めておける。
「ヒュー先生、ここはひとつ。よろしくお願いします」
用心棒の先生を呼ぶようにヒューを振り返ると、後ろからゆるゆる追いかけてきていたヒューは心得たとばかり一言呟いた。
「風よ」
その一言で狼たちがみんな静かに眠りにつく。
これが当たり前に思われているなんてヤバすぎないか……しみじみ思いつつ、俺は顔をあげた。
「助けてくださったの、ですか……?」
自分たち以外の人間がここにいて、さらに助けてくれたことが不思議なのだろうか。水色の子が大剣を下ろして瞬きをする。
ずっと狼のことは片手間に灰色の子と揉めていた様子からして、明らかに余裕だった。水色の子が助けられたことを不思議に思うのも当然といえる。
「通りがかったもので」
ヒーローみたいにかっこよく名前も告げずに颯爽と立ち去りたい気持ちより、可愛い子と顔を合わせて格好つけることが照れ臭い。頬を掻き、別の方に向くと灰色の子が険しい目で俺を見ていた。
水色の子がふわっと可愛いマジカル少女風ならば、灰色ストレートの子はクールビューティー委員長である。険しい目が突き刺さって、かなり怖い。よくいう美人は怒ると怖いというのは本当だった。
「まぁ、そうなのですね?」
「通りがかりませんよ、普通は。こちらに通ずる道などなかったのに……これだから魔法科の男子というのは」
助けられたことをただただ不思議そうにしている水色の子と違い、灰色の子はコースアウトしてきた俺たちについて思うところがあるようだ。
俺もまさかの現場に走り出してしまったが、よくよく考えたらこれはおかしなことである。
ほぼ男女別の学校で女生徒に出会う。明らかにどちらかがルール違反をしている。
道を作ってもらったのだから俺たちがルール違反をしていると思うのが普通だ。思い至ってヒューを振り返れば、ヒューは辺りを見渡し何度か頷いて俺に親指を立てた。それが気にするなの合図なら俺はやはりヒーローみたいに名前も名乗らず立ち去らねばならない。
そう、お気になさらず、本当にお気になさらず、校則違反で入学早々大ピンチになりたくないですからと。
「ラーファ、通じる道がなくば私たちは無駄足ということになりませんか」
「私は、リィ様に無駄足を踏ませたかったんですよ! 何度もいいますが貴女様は守られる立場であって!」
灰色の子が向ける険しい目は、不満そうな水色の子にも向いた。狼に襲われていた時からのもめ事に話が戻ったらしい。両手を握りしめて力説する灰色の子が冷静そうな外見を裏切りヒートアップした。
「ええ、今さっき守られましたね」
「それはそうですが! 下心あってのことかもしれませんよ! リィ様の顔を知らない魔法世界人など……!」
女の子二人の会話から水色の子は守られる人なのだが、水色の子自身は守られようとは思っていないようだ。それもそうだろう、あれほど簡単に狼を大剣で殴っていたのだから。普通ならば狼数匹に襲われたら怖がるもので……とも思うのだが、魔法世界の常識というやつがわからないし、学園の常識もわからない。
女の子二人の会話に混じるわけにもいかないし、このまま立ち去るのもなんだか違う気がして、俺はヒューに助けを求める。困ったときのヒュー頼みだ。
「あー……ユキはこっちの人間じゃねぇぞ」
するとヒューは灰色の子のことばをひとつ訂正した。
そう、俺は魔法世界の人間ではない。だからこちらの常識もわからないし、有名人らしい水色の子のことも知らない。ヒューのことばにもうんうんと素直に頷いて、だから下心なんてありませんよという顔をするしかないのだ。
もちろん、下心なんて持つ暇なかったのだから、断じてそんなものはなかった。
「はぁ? そんな奇特な魔法使いなど、この学園一人しか……」
「あ、兄ちゃ……俺の兄だよ、それ」
兄ちゃんの話題とあっては黙っていられないのがブラコンの性だ。しっかり自慢げに胸を張り俺の兄だと主張する。
性格はちょっとアレだけど自慢の兄だ。魔法世界の人間でもないのにこの学園に入学できるなんてすごい兄なのだし、堂々と胸が張れる。しかも俺も兄のように入学できたのだから更にハッピーだ。鼻高々でどや顔も輝くというもんである。
「ミヒロ先輩の弟さんなのですか?」
「に……兄の知り合いで?」
あまりにもブラコンが漏れすぎるってのも何なのでどや顔もそこそこにしなければという思いと、女の子の前ではちょっとくらい格好つけたいという思いが混ざって、俺の態度は中途半端になった。
兄ちゃんを兄ちゃんといいかけてしまうのは慣れの問題なので置いておくとしても、質問を返してしまうところがあまりにうっかりだ。弟ですと答えた後に聞けばよかったとかしこまった余所余所しい口調で言い放った後に思い至った。
「いいえ。ですが、ミヒロ先輩は有名人ですから。変わった魔法使いでありながら魔法科から騎士科に転科されましたでしょう?」
「そうそう。急に魔法とか俺無理だわって……魔法もできて騎士になる素質もあるなんて、兄ちゃん万能かよって……兄は色々できるなぁと……兄、自由、だと、笑ったもの……です」
格好つけって上手くいかない。
ブラコンだだもれで俺は、なんとか愛想笑いを浮かべた。
「ふふふ。お兄さんのことがお好きなのですね」
俺はやっぱり高校デビューは諦めるべきだ。へへへと愛想笑いから誤魔化し笑いにシフトしたあと、照れ笑いになり水色の子のことばに頷く俺であった。
「素直な方なのですね」
水色の子はまたふふふと笑ってくれた。いい子である。
襲われている女の子を見かけ慌てて飛び出していなければ、俺だってそんな妄想の一つや二つもしていただろう。
だがおかげで俺は理想を夢見る前に現実を見ることができた。
「リィ様ッ……! だから止しましょうと……!」
「でも、自分がお守りする殿方を自分で捕まえるのは当たり前ではありませんか」
「ですから! リィ様はそのようなことをする必要はないのです! 確かに制度的には騎士が魔法使いを守るものですが……!」
揉めながらも飛び掛かる狼を大剣で殴り飛ばす姿が豪快で、あの水色のふわふわな髪の子が知的な灰色ストレートの子の騎士か……と花畑を作ることもできない。
狼はただの狼ではないらしく、大剣の腹で殴られたくらいでひるんだりせず、執拗に女の子たちを狙う。
「ですが、大抵の魔法使いより私の方が強いのですから、夢を見るより現実的にお守りした方がよろしいではありませんか」
「確かに、確かにそうなんですが……! もうちょっと大人しくしていなければ……」
「そうはいいましても。結局騎士なのです。大体私の血筋があれば守りたいとか守りたくないとか関係なく選びたい放題です。ならば私の好きなように選ばしていただいた方がよほどすっきりいたします」
しかし、女の子は揉めることに夢中で狼を適当にいなし続けた。それだけの実力があるということだが、追い詰められた鼠は猫を噛んだりするものだし、狼たちもなんだか可哀想だ。
俺は狼に近づくと地面から生える檻をイメージした。
「岩の檻にて覆い閉じ込めよ!」
大雑把な魔法であったが、檻になるべく地面から棒状の岩が何本も伸び、狼の頭上から食らいつく。狼は女の子たちに気を取られていたせいで俺の魔法に気づくのが遅れ、簡単に岩の檻に捕まった。
大雑把であるしいくつか同時に作っただけあって逃げる隙間がかなりある檻であったが、狼がまごついている間にもう一つ魔法を使う。
「土よ螺旋に駆け上がり、固まれ!」
檻に沿って土がグルグルと螺旋状に細長く固まっていき、檻の隙間をマシにする。こうすると何回も狼にぶつかられてはたまったもんではないが、ちょっとくらいなら狼を閉じ込めておける。
「ヒュー先生、ここはひとつ。よろしくお願いします」
用心棒の先生を呼ぶようにヒューを振り返ると、後ろからゆるゆる追いかけてきていたヒューは心得たとばかり一言呟いた。
「風よ」
その一言で狼たちがみんな静かに眠りにつく。
これが当たり前に思われているなんてヤバすぎないか……しみじみ思いつつ、俺は顔をあげた。
「助けてくださったの、ですか……?」
自分たち以外の人間がここにいて、さらに助けてくれたことが不思議なのだろうか。水色の子が大剣を下ろして瞬きをする。
ずっと狼のことは片手間に灰色の子と揉めていた様子からして、明らかに余裕だった。水色の子が助けられたことを不思議に思うのも当然といえる。
「通りがかったもので」
ヒーローみたいにかっこよく名前も告げずに颯爽と立ち去りたい気持ちより、可愛い子と顔を合わせて格好つけることが照れ臭い。頬を掻き、別の方に向くと灰色の子が険しい目で俺を見ていた。
水色の子がふわっと可愛いマジカル少女風ならば、灰色ストレートの子はクールビューティー委員長である。険しい目が突き刺さって、かなり怖い。よくいう美人は怒ると怖いというのは本当だった。
「まぁ、そうなのですね?」
「通りがかりませんよ、普通は。こちらに通ずる道などなかったのに……これだから魔法科の男子というのは」
助けられたことをただただ不思議そうにしている水色の子と違い、灰色の子はコースアウトしてきた俺たちについて思うところがあるようだ。
俺もまさかの現場に走り出してしまったが、よくよく考えたらこれはおかしなことである。
ほぼ男女別の学校で女生徒に出会う。明らかにどちらかがルール違反をしている。
道を作ってもらったのだから俺たちがルール違反をしていると思うのが普通だ。思い至ってヒューを振り返れば、ヒューは辺りを見渡し何度か頷いて俺に親指を立てた。それが気にするなの合図なら俺はやはりヒーローみたいに名前も名乗らず立ち去らねばならない。
そう、お気になさらず、本当にお気になさらず、校則違反で入学早々大ピンチになりたくないですからと。
「ラーファ、通じる道がなくば私たちは無駄足ということになりませんか」
「私は、リィ様に無駄足を踏ませたかったんですよ! 何度もいいますが貴女様は守られる立場であって!」
灰色の子が向ける険しい目は、不満そうな水色の子にも向いた。狼に襲われていた時からのもめ事に話が戻ったらしい。両手を握りしめて力説する灰色の子が冷静そうな外見を裏切りヒートアップした。
「ええ、今さっき守られましたね」
「それはそうですが! 下心あってのことかもしれませんよ! リィ様の顔を知らない魔法世界人など……!」
女の子二人の会話から水色の子は守られる人なのだが、水色の子自身は守られようとは思っていないようだ。それもそうだろう、あれほど簡単に狼を大剣で殴っていたのだから。普通ならば狼数匹に襲われたら怖がるもので……とも思うのだが、魔法世界の常識というやつがわからないし、学園の常識もわからない。
女の子二人の会話に混じるわけにもいかないし、このまま立ち去るのもなんだか違う気がして、俺はヒューに助けを求める。困ったときのヒュー頼みだ。
「あー……ユキはこっちの人間じゃねぇぞ」
するとヒューは灰色の子のことばをひとつ訂正した。
そう、俺は魔法世界の人間ではない。だからこちらの常識もわからないし、有名人らしい水色の子のことも知らない。ヒューのことばにもうんうんと素直に頷いて、だから下心なんてありませんよという顔をするしかないのだ。
もちろん、下心なんて持つ暇なかったのだから、断じてそんなものはなかった。
「はぁ? そんな奇特な魔法使いなど、この学園一人しか……」
「あ、兄ちゃ……俺の兄だよ、それ」
兄ちゃんの話題とあっては黙っていられないのがブラコンの性だ。しっかり自慢げに胸を張り俺の兄だと主張する。
性格はちょっとアレだけど自慢の兄だ。魔法世界の人間でもないのにこの学園に入学できるなんてすごい兄なのだし、堂々と胸が張れる。しかも俺も兄のように入学できたのだから更にハッピーだ。鼻高々でどや顔も輝くというもんである。
「ミヒロ先輩の弟さんなのですか?」
「に……兄の知り合いで?」
あまりにもブラコンが漏れすぎるってのも何なのでどや顔もそこそこにしなければという思いと、女の子の前ではちょっとくらい格好つけたいという思いが混ざって、俺の態度は中途半端になった。
兄ちゃんを兄ちゃんといいかけてしまうのは慣れの問題なので置いておくとしても、質問を返してしまうところがあまりにうっかりだ。弟ですと答えた後に聞けばよかったとかしこまった余所余所しい口調で言い放った後に思い至った。
「いいえ。ですが、ミヒロ先輩は有名人ですから。変わった魔法使いでありながら魔法科から騎士科に転科されましたでしょう?」
「そうそう。急に魔法とか俺無理だわって……魔法もできて騎士になる素質もあるなんて、兄ちゃん万能かよって……兄は色々できるなぁと……兄、自由、だと、笑ったもの……です」
格好つけって上手くいかない。
ブラコンだだもれで俺は、なんとか愛想笑いを浮かべた。
「ふふふ。お兄さんのことがお好きなのですね」
俺はやっぱり高校デビューは諦めるべきだ。へへへと愛想笑いから誤魔化し笑いにシフトしたあと、照れ笑いになり水色の子のことばに頷く俺であった。
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