7 / 33
【07】突発!?王子とお忍びデート
しおりを挟む
「ええっと……あの、王子、これはいったい……?」
俺は困惑しきった声で尋ねた。王子はにっこりと笑って、俺を見つめる。
「よく似合っているよ、ルセル」
――試練の準備をすると誓った次の日、なぜか俺は王子に着せ替えさせられていた。
「今日はお忍びで街に出かけようと思ってね」
「え、えっと……?」
状況がよくわからないまま、上質な生地の服を着せられている。見た目は至ってシンプルだが、手触りが柔らかく高級感のある服だ。
王子も俺と同じ服を身にまとっているが、美しさと気品が溢れ出ており、隠しきれていない。同じ服なのに全然違う……。いや、今はそれよりも。
「あ、あの、王子、試練の準備をするのでは……?」
俺の不安げな声に、王子はにっこりと微笑んでうなずいた。
「これが準備だよ。心が安定し、リラックスしていることも重要なんだ。僕たちがもっと親密になることで、君の力も安定する」
王子の言葉に、俺は少しずつ納得していく。確かに、戦うとかそういった試練ではないみたいなので、心の安定が重要なのかもしれない。
「今日は二人だけの時間を楽しもう、ルセル」
王子は微笑みながら手を差し出した。その笑顔にドキッとしながら、彼の手を取る。
馬車に乗り、王宮の外へと向かうと、街の賑わいが目に飛び込んできた。人々の活気ある声や、露店の香ばしい匂いが広がっている。
手を繋いで街の中を歩きだすと、少し恥ずかしくなってきた。お揃いの服を着ているし、周りの人たちにどう見られるか気になってしまう。
……あれ? これって、もしかして……デート? いやいや、男同士だし、そんなことないよな……。
「あの、王子」
ふと、恥ずかしくなって手を離そうとしたけれど、王子はすぐに俺の手を握り直した。顔を赤らめた俺に、王子は優しく微笑む。
「はぐれたらいけないから、手を繋いでいよう」
……うーん、やっぱりデートかもしれない。
王子は俺が恥ずかしがっていることに気付いているのか、楽しそうに言葉を続けた。
「さあ、どこに行きたい? 今日は君の好きな場所に行こう」
その笑顔に不意を突かれて、思わず視線をそらしてしまう。
どこに行こうか悩んでいると、通りの角にある小さなお花屋さんが目に入った。
「えっと……あのお花屋さんに行ってみたいです」
「ああ、素敵だね」
王子は満足そうにうなずき、俺の手を引いて花屋へ向かった。
店の中は色とりどりの花々で溢れており、見ているだけで心が癒されるような空間だった。柔らかな陽射しが花びらに反射し、宝石のような輝きを放っている。
「綺麗ですね」
俺がそう呟くと、王子が微笑みながらうなずいた。
「そうだね。こんな素敵な花々に囲まれていると、時間が経つのを忘れてしまいそうだ」
二人で花を一つ一つ眺めながら、ささやかな会話を楽しむ。そのひとときは、これまでの喧騒を忘れさせるほど穏やかで夢のような時間だった。息を吸うたびに花の香りが心を満たし、自然と笑顔が浮かぶ。
「君はどんな花が好きなんだい?」
王子が興味津々といった様子で尋ねてくる。
「そうですね……俺は白い花が好きです。シンプルで清らかな感じがして……」
俺は少し照れながら答えた。
「白い花か……それは君にぴったりだね」
王子は優しい笑顔を浮かべながら、近くの棚から花を一輪手に取る。
「この花、君に似合うと思う」
王子が手に取った花を見て、俺はちょっと驚く。それは美しい白い薔薇だった。
「ありがとうございます、王子。でも、美しすぎて俺にはもったいない気がします」
俺の言葉に、王子は優しく首を振る。
「君にはこの花が似合うよ。君の美しさは、この花に匹敵する」
一瞬、言葉が出なかった。俺は全然美しくないのに、何を言ってるんだ……。顔が赤くなるのを感じ、思わず視線を逸らす。こういうことをさらっと言えるところが、さすが王子だ……。
その時、店主らしき年配の男性がニコニコと微笑みながら近づいてきた。
「おやおや、素敵なお二人さん。この白い薔薇は純粋な愛の象徴と言われているんですよ」
「純粋な愛……」
俺が呟くと、店主は優しい目元にしわを寄せ、さらに微笑みを深めた。
「お二人のために、特別な花束を作らせていただきますね」
「ええっと、でも……」
俺が戸惑っていると、王子が優しく俺の肩に手を置いた。
「ぜひお願いするよ。彼に似合う花束ができるのを楽しみにしている」
店主は王子の顔をじっと見つめると、微かに頭を下げるような仕草を見せる。
そして、素早く手際よく花束を作り始め、あっという間に美しい花束が出来上がった。白い薔薇を中心に、青い花や緑の葉が美しく配置されている。持ち歩きしやすそうな、小ぶりで手軽なサイズに仕上がっており、その精巧さと調和の取れた配置が一層際立つものとなっていた。
「どうぞ、こちらの花束を」
「ありがとう」
王子が財布を取り出すと、店主は微笑みながら首を横に振り、さりげなくウインクをした。
「特別なお客様ですから、今回はお代はいただきません。お二人の幸せな姿を見られるだけで、こちらも嬉しいですから」
店主の言葉に、王子は少し驚いた表情を見せたが、すぐに微笑み返した。
「ふふ、ありがとう。じゃあ、また今度、特別な注文をお願いするよ」
「ありがとうございます。心よりお待ちしております」
店主は深々とお辞儀をし、俺は顔を赤くしながら礼を言い、花束を受け取った。王子に手を引かれて、店を出る。
「王子、店主さんに気づかれていたみたいで……恥ずかしいです」
王子は振り返ると、俺の手を軽く握り返した。
「心配しないで。この街の店は信頼できる人ばかりだからね」
その優しい声に少しだけ安心したが、それでもやっぱり恥ずかしさは消えなかった。
「でも、その……俺たちがデートしてるみたいに思われたんじゃないですか……?」
俺の言葉に、王子は楽しそうに笑った。
「そうかもしれないね。でも、それも悪くないだろう?」
その言葉に、さらに顔が赤くなるのを感じた。王子の表情はなんだか満足げで、まるで当然のことのようにデートを楽しんでいる風だった。俺の心臓はドキドキと高鳴る。皆の憧れの王子とデートしているなんて、夢のような感覚だ。
「さあ、次はどこに行こうか?」
王子が爽やかな笑顔で問いかけてくる。その笑顔はまるで太陽のように眩しく、胸の鼓動がさらに速くなった。
王子と一緒にいると、なんだかドキドキすることばかりだな……。
俺は困惑しきった声で尋ねた。王子はにっこりと笑って、俺を見つめる。
「よく似合っているよ、ルセル」
――試練の準備をすると誓った次の日、なぜか俺は王子に着せ替えさせられていた。
「今日はお忍びで街に出かけようと思ってね」
「え、えっと……?」
状況がよくわからないまま、上質な生地の服を着せられている。見た目は至ってシンプルだが、手触りが柔らかく高級感のある服だ。
王子も俺と同じ服を身にまとっているが、美しさと気品が溢れ出ており、隠しきれていない。同じ服なのに全然違う……。いや、今はそれよりも。
「あ、あの、王子、試練の準備をするのでは……?」
俺の不安げな声に、王子はにっこりと微笑んでうなずいた。
「これが準備だよ。心が安定し、リラックスしていることも重要なんだ。僕たちがもっと親密になることで、君の力も安定する」
王子の言葉に、俺は少しずつ納得していく。確かに、戦うとかそういった試練ではないみたいなので、心の安定が重要なのかもしれない。
「今日は二人だけの時間を楽しもう、ルセル」
王子は微笑みながら手を差し出した。その笑顔にドキッとしながら、彼の手を取る。
馬車に乗り、王宮の外へと向かうと、街の賑わいが目に飛び込んできた。人々の活気ある声や、露店の香ばしい匂いが広がっている。
手を繋いで街の中を歩きだすと、少し恥ずかしくなってきた。お揃いの服を着ているし、周りの人たちにどう見られるか気になってしまう。
……あれ? これって、もしかして……デート? いやいや、男同士だし、そんなことないよな……。
「あの、王子」
ふと、恥ずかしくなって手を離そうとしたけれど、王子はすぐに俺の手を握り直した。顔を赤らめた俺に、王子は優しく微笑む。
「はぐれたらいけないから、手を繋いでいよう」
……うーん、やっぱりデートかもしれない。
王子は俺が恥ずかしがっていることに気付いているのか、楽しそうに言葉を続けた。
「さあ、どこに行きたい? 今日は君の好きな場所に行こう」
その笑顔に不意を突かれて、思わず視線をそらしてしまう。
どこに行こうか悩んでいると、通りの角にある小さなお花屋さんが目に入った。
「えっと……あのお花屋さんに行ってみたいです」
「ああ、素敵だね」
王子は満足そうにうなずき、俺の手を引いて花屋へ向かった。
店の中は色とりどりの花々で溢れており、見ているだけで心が癒されるような空間だった。柔らかな陽射しが花びらに反射し、宝石のような輝きを放っている。
「綺麗ですね」
俺がそう呟くと、王子が微笑みながらうなずいた。
「そうだね。こんな素敵な花々に囲まれていると、時間が経つのを忘れてしまいそうだ」
二人で花を一つ一つ眺めながら、ささやかな会話を楽しむ。そのひとときは、これまでの喧騒を忘れさせるほど穏やかで夢のような時間だった。息を吸うたびに花の香りが心を満たし、自然と笑顔が浮かぶ。
「君はどんな花が好きなんだい?」
王子が興味津々といった様子で尋ねてくる。
「そうですね……俺は白い花が好きです。シンプルで清らかな感じがして……」
俺は少し照れながら答えた。
「白い花か……それは君にぴったりだね」
王子は優しい笑顔を浮かべながら、近くの棚から花を一輪手に取る。
「この花、君に似合うと思う」
王子が手に取った花を見て、俺はちょっと驚く。それは美しい白い薔薇だった。
「ありがとうございます、王子。でも、美しすぎて俺にはもったいない気がします」
俺の言葉に、王子は優しく首を振る。
「君にはこの花が似合うよ。君の美しさは、この花に匹敵する」
一瞬、言葉が出なかった。俺は全然美しくないのに、何を言ってるんだ……。顔が赤くなるのを感じ、思わず視線を逸らす。こういうことをさらっと言えるところが、さすが王子だ……。
その時、店主らしき年配の男性がニコニコと微笑みながら近づいてきた。
「おやおや、素敵なお二人さん。この白い薔薇は純粋な愛の象徴と言われているんですよ」
「純粋な愛……」
俺が呟くと、店主は優しい目元にしわを寄せ、さらに微笑みを深めた。
「お二人のために、特別な花束を作らせていただきますね」
「ええっと、でも……」
俺が戸惑っていると、王子が優しく俺の肩に手を置いた。
「ぜひお願いするよ。彼に似合う花束ができるのを楽しみにしている」
店主は王子の顔をじっと見つめると、微かに頭を下げるような仕草を見せる。
そして、素早く手際よく花束を作り始め、あっという間に美しい花束が出来上がった。白い薔薇を中心に、青い花や緑の葉が美しく配置されている。持ち歩きしやすそうな、小ぶりで手軽なサイズに仕上がっており、その精巧さと調和の取れた配置が一層際立つものとなっていた。
「どうぞ、こちらの花束を」
「ありがとう」
王子が財布を取り出すと、店主は微笑みながら首を横に振り、さりげなくウインクをした。
「特別なお客様ですから、今回はお代はいただきません。お二人の幸せな姿を見られるだけで、こちらも嬉しいですから」
店主の言葉に、王子は少し驚いた表情を見せたが、すぐに微笑み返した。
「ふふ、ありがとう。じゃあ、また今度、特別な注文をお願いするよ」
「ありがとうございます。心よりお待ちしております」
店主は深々とお辞儀をし、俺は顔を赤くしながら礼を言い、花束を受け取った。王子に手を引かれて、店を出る。
「王子、店主さんに気づかれていたみたいで……恥ずかしいです」
王子は振り返ると、俺の手を軽く握り返した。
「心配しないで。この街の店は信頼できる人ばかりだからね」
その優しい声に少しだけ安心したが、それでもやっぱり恥ずかしさは消えなかった。
「でも、その……俺たちがデートしてるみたいに思われたんじゃないですか……?」
俺の言葉に、王子は楽しそうに笑った。
「そうかもしれないね。でも、それも悪くないだろう?」
その言葉に、さらに顔が赤くなるのを感じた。王子の表情はなんだか満足げで、まるで当然のことのようにデートを楽しんでいる風だった。俺の心臓はドキドキと高鳴る。皆の憧れの王子とデートしているなんて、夢のような感覚だ。
「さあ、次はどこに行こうか?」
王子が爽やかな笑顔で問いかけてくる。その笑顔はまるで太陽のように眩しく、胸の鼓動がさらに速くなった。
王子と一緒にいると、なんだかドキドキすることばかりだな……。
88
お気に入りに追加
105
あなたにおすすめの小説
アルファ王子ライアンの憂鬱 〜敵国王子に食べられそう。ビクンビクンに俺は負けない〜
五右衛門
BL
俺はライアン・リバー。通称「紅蓮のアルファ王子」。アルファとして最強の力を誇る……はずなんだけど、今、俺は十八歳にして人生最大の危機に直面している。何って? そりゃ、「ベータになりかける時期」がやってきたんだよ!
この世界では、アルファは一度だけ「ベータになっちゃえばいいじゃん」という不思議な声に心を引っ張られる時期がある。それに抗えなければ、ベータに転落してしまうんだ。だから俺は、そんな声に負けるわけにはいかない! ……と、言いたいところだけど、実際はベータの誘惑が強すぎて、部屋で一人必死に耐えてるんだよ。布団握りしめて、まるでトイレで踏ん張るみたいに全身ビクンビクンさせながらな!
で、そこに現れるのが、俺の幼馴染であり敵国の王子、ソラ・マクレガー。こいつは魔法の天才で、平気で転移魔法で俺の部屋にやってきやがる。しかも、「ベータになっちゃいなよ」って囁いてきたりするんだ。お前味方じゃねぇのかよ! そういや敵国だったな! こっちはそれどころじゃねえんだぞ! 人生かけて耐えてるってのに、紅茶飲みながら悠長に見物してんじゃねぇ!
俺のツッコミは加速するけど、誘惑はもっと加速してくる。これ、マジでヤバいって! 果たして俺はアルファのままでいられるのか、それともベータになっちゃうのか!?
【完結】オーロラ魔法士と第3王子
N2O
BL
全16話
※2022.2.18 完結しました。ありがとうございました。
※2023.11.18 文章を整えました。
辺境伯爵家次男のリーシュ・ギデオン(16)が、突然第3王子のラファド・ミファエル(18)の専属魔法士に任命された。
「なんで、僕?」
一人狼第3王子×黒髪美人魔法士
設定はふんわりです。
小説を書くのは初めてなので、何卒ご容赦ください。
嫌な人が出てこない、ふわふわハッピーエンドを書きたくて始めました。
感想聞かせていただけると大変嬉しいです。
表紙絵
⇨ キラクニ 様 X(@kirakunibl)

別れようと彼氏に言ったら泣いて懇願された挙げ句めっちゃ尽くされた
翡翠飾
BL
「い、いやだ、いや……。捨てないでっ、お願いぃ……。な、何でも!何でもするっ!金なら出すしっ、えっと、あ、ぱ、パシリになるから!」
そう言って涙を流しながら足元にすがり付くαである彼氏、霜月慧弥。ノリで告白されノリで了承したこの付き合いに、βである榊原伊織は頃合いかと別れを切り出したが、慧弥は何故か未練があるらしい。
チャライケメンα(尽くし体質)×物静かβ(尽くされ体質)の話。
こわいかおの獣人騎士が、仕事大好きトリマーに秒で堕とされた結果
てへぺろ
恋愛
仕事大好きトリマーである黒木優子(クロキ)が召喚されたのは、毛並みの手入れが行き届いていない、犬系獣人たちの国だった。
とりあえず、護衛兼監視役として来たのは、ハスキー系獣人であるルーサー。不機嫌そうににらんでくるものの、ハスキー大好きなクロキにはそんなの関係なかった。
「とりあえずブラッシングさせてくれません?」
毎日、獣人たちのお手入れに精を出しては、ルーサーを(犬的に)愛でる日々。
そのうち、ルーサーはクロキを女性として意識するようになるものの、クロキは彼を犬としかみていなくて……。
※獣人のケモ度が高い世界での恋愛話ですが、ケモナー向けではないです。ズーフィリア向けでもないです。
完結・オメガバース・虐げられオメガ側妃が敵国に売られたら激甘ボイスのイケメン王から溺愛されました
美咲アリス
BL
虐げられオメガ側妃のシャルルは敵国への貢ぎ物にされた。敵国のアルベルト王は『人間を食べる』という恐ろしい噂があるアルファだ。けれども実際に会ったアルベルト王はものすごいイケメン。しかも「今日からそなたは国宝だ」とシャルルに激甘ボイスで囁いてくる。「もしかして僕は国宝級の『食材』ということ?」シャルルは恐怖に怯えるが、もちろんそれは大きな勘違いで⋯⋯? 虐げられオメガと敵国のイケメン王、ふたりのキュン&ハッピーな異世界恋愛オメガバースです!

親友と同時に死んで異世界転生したけど立場が違いすぎてお嫁さんにされちゃった話
gina
BL
親友と同時に死んで異世界転生したけど、
立場が違いすぎてお嫁さんにされちゃった話です。
タイトルそのままですみません。

失恋して崖から落ちたら、山の主の熊さんの嫁になった
無月陸兎
BL
ホタル祭で夜にホタルを見ながら友達に告白しようと企んでいた俺は、浮かれてムードの欠片もない山道で告白してフラれた。更には足を踏み外して崖から落ちてしまった。
そこで出会った山の主の熊さんと会い俺は熊さんの嫁になった──。
チョロくてちょっぴりおつむが弱い主人公が、ひたすら自分の旦那になった熊さん好き好きしてます。
【完結】冷酷眼鏡とウワサされる副騎士団長様が、一直線に溺愛してきますっ!
楠結衣
恋愛
触ると人の心の声が聞こえてしまう聖女リリアンは、冷酷と噂の副騎士団長のアルバート様に触ってしまう。
(リリアン嬢、かわいい……。耳も小さくて、かわいい。リリアン嬢の耳、舐めたら甘そうだな……いや寧ろ齧りたい……)
遠くで見かけるだけだったアルバート様の思わぬ声にリリアンは激しく動揺してしまう。きっと聞き間違えだったと結論付けた筈が、聖女の試験で必須な魔物についてアルバート様から勉強を教わることに──!
(かわいい、好きです、愛してます)
(誰にも見せたくない。執務室から出さなくてもいいですよね?)
二人きりの勉強会。アルバート様に触らないように気をつけているのに、リリアンのうっかりで毎回触れられてしまう。甘すぎる声にリリアンのドキドキが止まらない!
ところが、ある日、リリアンはアルバート様の声にうっかり反応してしまう。
(まさか。もしかして、心の声が聞こえている?)
リリアンの秘密を知ったアルバート様はどうなる?
二人の恋の結末はどうなっちゃうの?!
心の声が聞こえる聖女リリアンと変態あまあまな声がダダ漏れなアルバート様の、甘すぎるハッピーエンドラブストーリー。
✳︎表紙イラストは、さらさらしるな。様の作品です。
✳︎小説家になろうにも投稿しています♪
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる