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32.名前で呼んでしまったんですが!?
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しばらく進むと、大きな狼型の魔物が現れた。
「グルルルッ……!」
「出たな……あれはキラーウルフだ」
ソウタは馬車から飛び出し、腰に差していた剣を抜いて構える。
「ここは俺に任せろ!」
「分かった……!」
「了解ですわ!」
俺達が見守る中、ソウタは剣を構えてキラーウルフに向かって行った。そして、素早い動きで斬りかかる。
「はっ……!!やあっ……!!」
「ギャウンッ……!?」
ソウタはキラーウルフの攻撃をかわすと、連続で斬撃を放った。それにより、キラーウルフは倒れる。
「すごい……。一瞬で終わった……」
「流石は勇者様ですわね」
「いや、これくらいは普通だよ」
「いやいや、めっちゃ凄いじゃん」
「そうか。それは嬉しいな……」
ソウタがそう言った瞬間、背後からキラーウルフが襲ってきた。
「ガウッ……!!」
「危ない……!後ろ……!」
「チッ、まだ生きていたか……!」
すると、王子が素早く動いてキラーウルフを切り捨てた。
「ギャインッ……!!」
「これでよし……。もう大丈夫だ」
「王子、すみません、ありがとうございます!」
「王子はやっぱり凄いなぁ……」
ソウタも凄かったが、王子の剣さばきは華麗で美しい。
「ははは、ミノルにそう言われるのが一番嬉しいな」
「またそうやって2人の世界に入る……」
ソウタがそう呟き、姫はクスリと笑っていた。ちょっと恥ずかしい……。
その後も何度か魔物に襲われたが、ソウタと王子の活躍によって全て倒すことが出来た。
姫も、突然馬車に飛び込んできたコウモリ型のモンスターを一撃で倒していた。強い……。
俺は回復魔法で皆をサポートすることに徹していた。
日が暮れ始めた頃、ようやく街に到着する。
「やっと着いたぁ……!」
ソウタは喜びの声を上げた。野宿を回避できたことに、皆で安心する。
「まずは、宿屋を探そう」
王子が提案し、俺達は街の中に入っていく。
「あそこが良さそうだな」
少し大き目な宿屋があったので、そこに向かうことにした。
「いらっしゃいませ。4名様ですか?」
部屋割りは、俺と王子が同室、ソウタと姫はそれぞれ別の部屋で、合計3部屋取る。
夕食を食べて、お風呂に入り、ベッドにダイブした。久々に王子と2人きりだ。
「はぁ~、疲れたぁ……」
「今日は色々あったからな」
「そうだね……。でも、みんなで冒険するのは楽しいな」
「ああ、私も楽しかった。……ミノル、約束を忘れていないよな?」
そうだった。2人きりになったら名前で呼ぶって話をしていたのだった。
「うん……。じゃあ、ア……アルベール……」
俺は照れながらも名前を呼んでみる。
「ミノル……!ああ……、可愛い……」
そう言って、王子は俺に覆いかぶさり、キスをしてきた。
「ちょっ……んぅっ……」
「ずっとこうしたかったんだ……ミノル……」
「アル……んっ……!」
何度も唇を重ね、舌を絡ませる。そして、抱きしめ合いながら寝転んだ。
「ミノル、愛している……」
「俺もだよ……アルベール……」
「ミノル……このまま抱いても良いだろうか?」
「……うん……」
俺は恥ずかしくなり、顔を逸らす。
「ミノル……こっちを向いてくれ」
「うん……」
俺は顔を上げて、王子の顔を見た。
王子は再び俺に口づけをする。今度は優しく、深く、甘いものだった。
「……んっ……」
「ミノル……好きだ……愛してる……」
「俺も……好き……大好き……」
お互いの想いを確認し合うように舌を絡め合う。
そのうちに、王子の手が俺の身体に伸びてきた。
「あっ……」
俺の身体は敏感に反応してしまう。
「ミノル……もっと君の事を知りたい……」
「俺も……知りたい……アルベールの事……全部……」
「ミノル……ミノル……!」
王子は興奮した様子で、にもかかわらず丁寧に俺の服を脱がせていった。
「グルルルッ……!」
「出たな……あれはキラーウルフだ」
ソウタは馬車から飛び出し、腰に差していた剣を抜いて構える。
「ここは俺に任せろ!」
「分かった……!」
「了解ですわ!」
俺達が見守る中、ソウタは剣を構えてキラーウルフに向かって行った。そして、素早い動きで斬りかかる。
「はっ……!!やあっ……!!」
「ギャウンッ……!?」
ソウタはキラーウルフの攻撃をかわすと、連続で斬撃を放った。それにより、キラーウルフは倒れる。
「すごい……。一瞬で終わった……」
「流石は勇者様ですわね」
「いや、これくらいは普通だよ」
「いやいや、めっちゃ凄いじゃん」
「そうか。それは嬉しいな……」
ソウタがそう言った瞬間、背後からキラーウルフが襲ってきた。
「ガウッ……!!」
「危ない……!後ろ……!」
「チッ、まだ生きていたか……!」
すると、王子が素早く動いてキラーウルフを切り捨てた。
「ギャインッ……!!」
「これでよし……。もう大丈夫だ」
「王子、すみません、ありがとうございます!」
「王子はやっぱり凄いなぁ……」
ソウタも凄かったが、王子の剣さばきは華麗で美しい。
「ははは、ミノルにそう言われるのが一番嬉しいな」
「またそうやって2人の世界に入る……」
ソウタがそう呟き、姫はクスリと笑っていた。ちょっと恥ずかしい……。
その後も何度か魔物に襲われたが、ソウタと王子の活躍によって全て倒すことが出来た。
姫も、突然馬車に飛び込んできたコウモリ型のモンスターを一撃で倒していた。強い……。
俺は回復魔法で皆をサポートすることに徹していた。
日が暮れ始めた頃、ようやく街に到着する。
「やっと着いたぁ……!」
ソウタは喜びの声を上げた。野宿を回避できたことに、皆で安心する。
「まずは、宿屋を探そう」
王子が提案し、俺達は街の中に入っていく。
「あそこが良さそうだな」
少し大き目な宿屋があったので、そこに向かうことにした。
「いらっしゃいませ。4名様ですか?」
部屋割りは、俺と王子が同室、ソウタと姫はそれぞれ別の部屋で、合計3部屋取る。
夕食を食べて、お風呂に入り、ベッドにダイブした。久々に王子と2人きりだ。
「はぁ~、疲れたぁ……」
「今日は色々あったからな」
「そうだね……。でも、みんなで冒険するのは楽しいな」
「ああ、私も楽しかった。……ミノル、約束を忘れていないよな?」
そうだった。2人きりになったら名前で呼ぶって話をしていたのだった。
「うん……。じゃあ、ア……アルベール……」
俺は照れながらも名前を呼んでみる。
「ミノル……!ああ……、可愛い……」
そう言って、王子は俺に覆いかぶさり、キスをしてきた。
「ちょっ……んぅっ……」
「ずっとこうしたかったんだ……ミノル……」
「アル……んっ……!」
何度も唇を重ね、舌を絡ませる。そして、抱きしめ合いながら寝転んだ。
「ミノル、愛している……」
「俺もだよ……アルベール……」
「ミノル……このまま抱いても良いだろうか?」
「……うん……」
俺は恥ずかしくなり、顔を逸らす。
「ミノル……こっちを向いてくれ」
「うん……」
俺は顔を上げて、王子の顔を見た。
王子は再び俺に口づけをする。今度は優しく、深く、甘いものだった。
「……んっ……」
「ミノル……好きだ……愛してる……」
「俺も……好き……大好き……」
お互いの想いを確認し合うように舌を絡め合う。
そのうちに、王子の手が俺の身体に伸びてきた。
「あっ……」
俺の身体は敏感に反応してしまう。
「ミノル……もっと君の事を知りたい……」
「俺も……知りたい……アルベールの事……全部……」
「ミノル……ミノル……!」
王子は興奮した様子で、にもかかわらず丁寧に俺の服を脱がせていった。
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