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06「可愛らしい反応されると、虐めたくなるな」*
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部屋には僕と王子だけが残され、少しの間沈黙が流れる。
「ルセット……俺のせいでこんな目に遭わせてしまってすまない」
先に口を開いたのは王子の方だった。
「いえ……元はと言えば、勝手に飛び出してしまった僕が悪いんです。本当にすみませんでした」
「いや、お前は何も悪くない。悪いのは俺だ」
王子が僕を強く抱きしめてくる。王子の温もりを感じて幸せな気分になった。
ずっとこのままでいられたら良いのに……。
しかし、この後王子はあの男との契約を交わすことになっているのだ。それを思うと、心配で仕方がない。
「あの、王子、何か策があるんですよね……?」
「ああ、実は一つだけ方法があるんだ」
「本当ですか!」
「ああ……でも、この方法はルセットにも負担をかけてしまうかもしれない。それでもいいだろうか」
王子が真剣な表情で言う。
「大丈夫です!僕はどんなことだって耐えて見せます!」
「ありがとう、ルセット。じゃあ……」
そう言うと、彼は優しいキスを落としてきた。
「んんっ……」
触れるだけの軽いものだったが、全身が痺れるような感覚に陥る。
「ああ、可愛いな……」
「あ、あの、そうじゃなくて、早く作戦を教えてくださ……」
「それはな……」
王子が僕の服に手をかけながら耳元で囁いた。
「俺の全魔力をお前に移し替えるんだ。そうすれば、契約が無効になるはずだ」
「えっ、でも、それってどうやって……」
「今から俺とセックスをするんだよ」
「セッ……!?そ、そんないきなり……」
さっきやっと恋心を自覚したばかりなのに、もうそんなことをするなんて。考えただけで心臓が爆発してしまいそうだ。
しかし、身体は正直で、王子に触れられる度にビクビクと感じてしまっていた。
「魔力を移すには、これが一番効率が良い方法なんだ。……ダメか?」
王子が不安げな顔を見せる。
「い、いや、そういうわけでは……」
僕がそう言うと、彼は嬉しそうに微笑んだ。
「心配しないでくれ。優しくするよ」
「あっ……」
王子が僕の首筋に顔を埋めてくる。首筋を舐められ、軽く噛まれた。
「んぁっ、だめぇ……」
身体中が敏感になっているせいか、少し触れられただけで感じてしまう。
「そんなに可愛らしい反応されると、虐めたくなるな」
「ひっ!?」
今度は胸の突起を口に含まれた。舌先で転がされる度、甘い刺激に襲われる。もう片方の乳首を指で摘まれ、同時に責め立てられると堪らず声が出てしまった。
「あ……あんっ」
(なんだこれ……変な感じ……)
今までに味わったことのない快感に戸惑いながらも必死に耐える。
すると突然、下半身に違和感を覚えた。見ると、ズボン越しに股間を撫でられている。
「ひゃう!王子、あの……んむっ!?」
突然キスをされ、舌を入れられて口内を蹂躙された。息継ぎもままならないほど激しいキスに頭がクラクラしてくる。撫でられている股間もどんどん固くなっていき、先走り汁が出て下着を濡らしていった。抵抗しなければいけないのに、もっとして欲しいと思ってしまう。
ようやく解放された時には、すっかり腰が抜けてしまっていた。
「ルセット……俺のせいでこんな目に遭わせてしまってすまない」
先に口を開いたのは王子の方だった。
「いえ……元はと言えば、勝手に飛び出してしまった僕が悪いんです。本当にすみませんでした」
「いや、お前は何も悪くない。悪いのは俺だ」
王子が僕を強く抱きしめてくる。王子の温もりを感じて幸せな気分になった。
ずっとこのままでいられたら良いのに……。
しかし、この後王子はあの男との契約を交わすことになっているのだ。それを思うと、心配で仕方がない。
「あの、王子、何か策があるんですよね……?」
「ああ、実は一つだけ方法があるんだ」
「本当ですか!」
「ああ……でも、この方法はルセットにも負担をかけてしまうかもしれない。それでもいいだろうか」
王子が真剣な表情で言う。
「大丈夫です!僕はどんなことだって耐えて見せます!」
「ありがとう、ルセット。じゃあ……」
そう言うと、彼は優しいキスを落としてきた。
「んんっ……」
触れるだけの軽いものだったが、全身が痺れるような感覚に陥る。
「ああ、可愛いな……」
「あ、あの、そうじゃなくて、早く作戦を教えてくださ……」
「それはな……」
王子が僕の服に手をかけながら耳元で囁いた。
「俺の全魔力をお前に移し替えるんだ。そうすれば、契約が無効になるはずだ」
「えっ、でも、それってどうやって……」
「今から俺とセックスをするんだよ」
「セッ……!?そ、そんないきなり……」
さっきやっと恋心を自覚したばかりなのに、もうそんなことをするなんて。考えただけで心臓が爆発してしまいそうだ。
しかし、身体は正直で、王子に触れられる度にビクビクと感じてしまっていた。
「魔力を移すには、これが一番効率が良い方法なんだ。……ダメか?」
王子が不安げな顔を見せる。
「い、いや、そういうわけでは……」
僕がそう言うと、彼は嬉しそうに微笑んだ。
「心配しないでくれ。優しくするよ」
「あっ……」
王子が僕の首筋に顔を埋めてくる。首筋を舐められ、軽く噛まれた。
「んぁっ、だめぇ……」
身体中が敏感になっているせいか、少し触れられただけで感じてしまう。
「そんなに可愛らしい反応されると、虐めたくなるな」
「ひっ!?」
今度は胸の突起を口に含まれた。舌先で転がされる度、甘い刺激に襲われる。もう片方の乳首を指で摘まれ、同時に責め立てられると堪らず声が出てしまった。
「あ……あんっ」
(なんだこれ……変な感じ……)
今までに味わったことのない快感に戸惑いながらも必死に耐える。
すると突然、下半身に違和感を覚えた。見ると、ズボン越しに股間を撫でられている。
「ひゃう!王子、あの……んむっ!?」
突然キスをされ、舌を入れられて口内を蹂躙された。息継ぎもままならないほど激しいキスに頭がクラクラしてくる。撫でられている股間もどんどん固くなっていき、先走り汁が出て下着を濡らしていった。抵抗しなければいけないのに、もっとして欲しいと思ってしまう。
ようやく解放された時には、すっかり腰が抜けてしまっていた。
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