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第2章
商業都市ショープ
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遂に来ました商業都市ショープ!
なんか名前が可愛い件!シャンプー的な感じで。というか英語のショップが由来の感が否めないショープ。
(偶然なのかな?それとも私たちみたいな人たちがいるのかな?)
(いたとしたら私たちとは違って人に生まれたってことだよね。キーー!悔しくなんかないんだからね!)
(泣かないで!のーちゃん!)
そんなテンションが上がったやり取りを心の中で繰り広げていると、早速大音量の喧騒が聞こえてきた。
まだ順番待ちで入ってすらいないのにこの音量。中ではどんだけの人がひしめいているんだろうか。
・・・酔ったりしないよね。
え、嘘、どうしよう!私忘れてたけどヲタクなんだよ!ヒッキー程ではないにしろ対人能力めっちゃ低いんだよ!
うっわやっべー、どうしようどうしよう!
(でもコミケ?だっけ?そこにはいっつも行ってるんだから大丈夫なんじゃないの?)
(馬鹿野郎!コミケは同好の志しかいないんだから平気なんだよ!)
(ば、馬鹿って・・・のーちゃんに馬鹿って言われたーーー。)
(お、おう。ごめん美景。ついテンションが上がってしまった。だから泣かないで。)
(うわーん。2次関数も満足にできないのーちゃんに馬鹿って、馬鹿って言われたー。)
(さらっと馬鹿にすんな!)
そうこうしていると、ようやく門の前に着き、門番さんの厳しいチェックが入る。
ここで見つかっちゃうと大変なことになるので、私は動かないように慎重に外をうかがう。
「はい。大丈夫です。お通りください、ディラン様。」
「ありがとう。」
確認のために衛士に預けた通行証を受け取り、ディランはこっちに目を向けた。ルーナ達も同じようにチェックされていたが、どうやら問題無いようだ。
私が入っているような肩掛けのカバンは調べるまでもないということなのか、運よく調べられずに済んだ。ディランたちにはこのことがわかっていたらしく、別段ほっとした表情などしていないが、私たちの心中は穏やかではなかった。
初めからそういう風に言ってくれればよかったものを。
まあ何はともあれ、これで念願かなって街に入ることができた。
ショープの門をくぐれば、もう割れんばかりの喧騒が飛び交う賑わい過ぎな街だということが分かった。
屋台の店主は隣の店に負けないように大声で客を呼び込んでいるし、商店の中はどこも混雑していて、とてもゆっくり買い物などできるはずがない。そもそも道が人でごった返して馬車もおいそれと通れないでいる。
超絶にぎわっている花火祭りのような人の多さにちょっと辟易してきた。
それでも人に酔わずにテンションを高く保つことができていたのは、この世界で初めての人の町であったことと、期待を裏切らないこのファンタジー世界ならではの物があちこちで大量に売られていたからである。
例えば食べ物。
屋台で調理しているものを見れば、それが肉の串であることはわかるのだが、その串につけられている肉の大きさが前世では見たこともないほど大きい。何せ30㎝程の串に3つの肉の切り身が刺されているのだが、その厚さたるやステーキ二枚を合わせたほどの極厚ぶりなのだ。
肉汁も滴っていて、食べている人からするとやわらかそうでもある。めっちゃ食べたい。
他にも魚を売っているところもあり、その魚はどれも見たことのないものばかりだ。
別に前世でも魚は切り身の状態でしか知らないものが多く、それほど詳しくはなかったが、間違いなく前世ではいないだろうと思われるような魚が並べられていた。
薄く虹色に輝く鱗を持つ細い魚。真黒な甲殻を持つ蟹。硬そうな大きなひれを3対持つサメのようなもの。
挙げればきりがないが、この魔法も魔物もある世界で前世と同じような進化を遂げている生物はあまりいないように見えた。
そういう点では人が前世と同じ形なのはある意味驚くべきことなのかもしれない。
道中で見た馬にしたって、私たちの知っている馬よりも大きく、体表は鎧鱗と呼ばれる硬い鱗が所々覆っていたりして、前世の馬より断然強そうに見えた。というか間違いなく強い。
野菜や果物も変わったものが多かったが、総じておいしそうな色合いを見せているところを見ると、この世界の植物も前世と同じような進化の道をたどっているのかもしれない。環境が全く違うからその際が出ているのだと思う。
例えば道具。
前世にはそもそも道具屋というものがなかった。
ホームセンターとかがそれに一番近いのだろうけど、専門的なものでなければそういう店でなくても買うことができていたし、そもそもそういう専門店というものがなくなっていったことによって、道具屋のような道具しか置いていないみたいな店がなくなったからだ。
しかし、この世界では逆にその専門店が多岐にわたって数多く出店している。
武器、防具、宝飾、靴、帽子、下着、普段着、冒険用便利グッズ、薬草、ポーション、家庭用品等々。
そういうジャンルですら大まかなものでしかなく、さらに武器なら剣、斧、槍、槌、鎌、変わり種なんかではモーニングスターやチャクラム、巨大な鋏なんかもある。
そんなジャンルのものが一つの店ではなく、別々の店で売られており、その中でも特に専門的に扱う店など、専門店の細分化がこの世界では行われていた。
薬草も用途に合わせてまったく違う店を利用しなければならないし、同じように思えるポーションもまた細分化されていた。
(なんていうか。面倒くさくないのかな?)
(たぶんだけど、そういう面倒くささよりも、一つの店が負担する商品ジャンルを絞って、より客のニーズに合った品物を提供するための方針を立ててるんじゃないかな。スーパーとかだと幅広い客層には応えられるけど、専門的なものを求めている人には応えられないし。)
(でもそれだと人気の店と不人気の店でかなり差が出ない?ジャンルによってはあんまり儲からないものとかありそうだし。)
(この世界だとそのバランスがうまく取れてるんじゃないかな。例えば靴専門店だけど、前世ではファッション性がより重視されていたかもしれないけど、この世界では機能性のほうが重視されてる。なんたって命にかかわることだからね。そのうえでその人に合う靴の性能と所持金などを考えると、どうしても専門性が高まる。買う本人も安易に選ぶことができないから、結果専門店に入る。)
(でも靴の中でブーツと革靴を違う店で出す意味なんてないと思うんだけど。)
(それこそ、ブーツは寒冷地帯で冒険する際に必要になるだろうから、それに合わせた機能プラス、その人の扱う武器や防具、戦闘スタイルによって全く違うものが必要になるはずだし、そういうのはいろんなものに手を出しているような店では選ぶ幅が狭くて、結局他の店に行っちゃうんじゃないかな。)
(なるほどー。)
この世界での道具選びはどれも命に直結することが多い。
それこそこの街に住んでいる人で、全く外に出ないという人は例外だろうが、外に出る用事があるものならみんなより良いものを、自分に合ったものを、そしてそのうえで自分が出せる値段の物を買いたいはずだ。
そう考えれば必然的に専門店に行くのが普通だし、妥協するような愚か者でなければ専門店以外に行くのはあり得ないとさえ思われる。
(たぶんだけど、この街は一つのショッピングモールみたいなものなんじゃないかな。)
なるほど。専門店がひしめくこの街はさしずめ巨大ショッピングモールであり、古き良き商店街というものが一つの都市で成立したものだといえるのかもしれない。
(そのうえで、あんまりにも売り上げがない店はどこかに吸収されたり、あるいは何かの補助が受けられたりするのかも。)
(そうすればこうやって競合ひしめく商店街で食い扶持を稼ぐことはできるってことか。)
(そういうところもあって、この街では商人の人が多いのかもね)
あり得る話だな~。何せ商人の街だし、そういう商人に対する何かしらがあってもおかしくはない。
なんか名前が可愛い件!シャンプー的な感じで。というか英語のショップが由来の感が否めないショープ。
(偶然なのかな?それとも私たちみたいな人たちがいるのかな?)
(いたとしたら私たちとは違って人に生まれたってことだよね。キーー!悔しくなんかないんだからね!)
(泣かないで!のーちゃん!)
そんなテンションが上がったやり取りを心の中で繰り広げていると、早速大音量の喧騒が聞こえてきた。
まだ順番待ちで入ってすらいないのにこの音量。中ではどんだけの人がひしめいているんだろうか。
・・・酔ったりしないよね。
え、嘘、どうしよう!私忘れてたけどヲタクなんだよ!ヒッキー程ではないにしろ対人能力めっちゃ低いんだよ!
うっわやっべー、どうしようどうしよう!
(でもコミケ?だっけ?そこにはいっつも行ってるんだから大丈夫なんじゃないの?)
(馬鹿野郎!コミケは同好の志しかいないんだから平気なんだよ!)
(ば、馬鹿って・・・のーちゃんに馬鹿って言われたーーー。)
(お、おう。ごめん美景。ついテンションが上がってしまった。だから泣かないで。)
(うわーん。2次関数も満足にできないのーちゃんに馬鹿って、馬鹿って言われたー。)
(さらっと馬鹿にすんな!)
そうこうしていると、ようやく門の前に着き、門番さんの厳しいチェックが入る。
ここで見つかっちゃうと大変なことになるので、私は動かないように慎重に外をうかがう。
「はい。大丈夫です。お通りください、ディラン様。」
「ありがとう。」
確認のために衛士に預けた通行証を受け取り、ディランはこっちに目を向けた。ルーナ達も同じようにチェックされていたが、どうやら問題無いようだ。
私が入っているような肩掛けのカバンは調べるまでもないということなのか、運よく調べられずに済んだ。ディランたちにはこのことがわかっていたらしく、別段ほっとした表情などしていないが、私たちの心中は穏やかではなかった。
初めからそういう風に言ってくれればよかったものを。
まあ何はともあれ、これで念願かなって街に入ることができた。
ショープの門をくぐれば、もう割れんばかりの喧騒が飛び交う賑わい過ぎな街だということが分かった。
屋台の店主は隣の店に負けないように大声で客を呼び込んでいるし、商店の中はどこも混雑していて、とてもゆっくり買い物などできるはずがない。そもそも道が人でごった返して馬車もおいそれと通れないでいる。
超絶にぎわっている花火祭りのような人の多さにちょっと辟易してきた。
それでも人に酔わずにテンションを高く保つことができていたのは、この世界で初めての人の町であったことと、期待を裏切らないこのファンタジー世界ならではの物があちこちで大量に売られていたからである。
例えば食べ物。
屋台で調理しているものを見れば、それが肉の串であることはわかるのだが、その串につけられている肉の大きさが前世では見たこともないほど大きい。何せ30㎝程の串に3つの肉の切り身が刺されているのだが、その厚さたるやステーキ二枚を合わせたほどの極厚ぶりなのだ。
肉汁も滴っていて、食べている人からするとやわらかそうでもある。めっちゃ食べたい。
他にも魚を売っているところもあり、その魚はどれも見たことのないものばかりだ。
別に前世でも魚は切り身の状態でしか知らないものが多く、それほど詳しくはなかったが、間違いなく前世ではいないだろうと思われるような魚が並べられていた。
薄く虹色に輝く鱗を持つ細い魚。真黒な甲殻を持つ蟹。硬そうな大きなひれを3対持つサメのようなもの。
挙げればきりがないが、この魔法も魔物もある世界で前世と同じような進化を遂げている生物はあまりいないように見えた。
そういう点では人が前世と同じ形なのはある意味驚くべきことなのかもしれない。
道中で見た馬にしたって、私たちの知っている馬よりも大きく、体表は鎧鱗と呼ばれる硬い鱗が所々覆っていたりして、前世の馬より断然強そうに見えた。というか間違いなく強い。
野菜や果物も変わったものが多かったが、総じておいしそうな色合いを見せているところを見ると、この世界の植物も前世と同じような進化の道をたどっているのかもしれない。環境が全く違うからその際が出ているのだと思う。
例えば道具。
前世にはそもそも道具屋というものがなかった。
ホームセンターとかがそれに一番近いのだろうけど、専門的なものでなければそういう店でなくても買うことができていたし、そもそもそういう専門店というものがなくなっていったことによって、道具屋のような道具しか置いていないみたいな店がなくなったからだ。
しかし、この世界では逆にその専門店が多岐にわたって数多く出店している。
武器、防具、宝飾、靴、帽子、下着、普段着、冒険用便利グッズ、薬草、ポーション、家庭用品等々。
そういうジャンルですら大まかなものでしかなく、さらに武器なら剣、斧、槍、槌、鎌、変わり種なんかではモーニングスターやチャクラム、巨大な鋏なんかもある。
そんなジャンルのものが一つの店ではなく、別々の店で売られており、その中でも特に専門的に扱う店など、専門店の細分化がこの世界では行われていた。
薬草も用途に合わせてまったく違う店を利用しなければならないし、同じように思えるポーションもまた細分化されていた。
(なんていうか。面倒くさくないのかな?)
(たぶんだけど、そういう面倒くささよりも、一つの店が負担する商品ジャンルを絞って、より客のニーズに合った品物を提供するための方針を立ててるんじゃないかな。スーパーとかだと幅広い客層には応えられるけど、専門的なものを求めている人には応えられないし。)
(でもそれだと人気の店と不人気の店でかなり差が出ない?ジャンルによってはあんまり儲からないものとかありそうだし。)
(この世界だとそのバランスがうまく取れてるんじゃないかな。例えば靴専門店だけど、前世ではファッション性がより重視されていたかもしれないけど、この世界では機能性のほうが重視されてる。なんたって命にかかわることだからね。そのうえでその人に合う靴の性能と所持金などを考えると、どうしても専門性が高まる。買う本人も安易に選ぶことができないから、結果専門店に入る。)
(でも靴の中でブーツと革靴を違う店で出す意味なんてないと思うんだけど。)
(それこそ、ブーツは寒冷地帯で冒険する際に必要になるだろうから、それに合わせた機能プラス、その人の扱う武器や防具、戦闘スタイルによって全く違うものが必要になるはずだし、そういうのはいろんなものに手を出しているような店では選ぶ幅が狭くて、結局他の店に行っちゃうんじゃないかな。)
(なるほどー。)
この世界での道具選びはどれも命に直結することが多い。
それこそこの街に住んでいる人で、全く外に出ないという人は例外だろうが、外に出る用事があるものならみんなより良いものを、自分に合ったものを、そしてそのうえで自分が出せる値段の物を買いたいはずだ。
そう考えれば必然的に専門店に行くのが普通だし、妥協するような愚か者でなければ専門店以外に行くのはあり得ないとさえ思われる。
(たぶんだけど、この街は一つのショッピングモールみたいなものなんじゃないかな。)
なるほど。専門店がひしめくこの街はさしずめ巨大ショッピングモールであり、古き良き商店街というものが一つの都市で成立したものだといえるのかもしれない。
(そのうえで、あんまりにも売り上げがない店はどこかに吸収されたり、あるいは何かの補助が受けられたりするのかも。)
(そうすればこうやって競合ひしめく商店街で食い扶持を稼ぐことはできるってことか。)
(そういうところもあって、この街では商人の人が多いのかもね)
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