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第一部 帰還編
第38話 ステファの身の上話
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私は、ステファニア・A・シリウス。シリウス皇国の王女だ。
王女といっても、第五王女で、しかも、私の母は王妃ではない。
実は、母は王妃付きの侍女で、子爵家の娘だった。
そんな母が、国王陛下の寵愛を受けて身籠ってしまったのだ。
王妃からの叱責はひどいものだったらしい。
周りは、代理の父親を用意し、国王陛下とは無かったことにしようとしたが、それは、上手くはいかなかった。
それというのも、生まれた女の子、つまり私には、右手の甲に王家の紋章が現れてしまったからだ。
王家の紋章はシリウス皇国の王族の証。王族以外には現れない。
これでは、どうしても私を国王陛下の子供だと認めない訳にはいかなくなった。
特に、ここ数代は王族に王家の紋章が現れることがなかった。
血が薄まってしまった所為だろう言われているが、そんな中で現れた王家の紋章である。
蔑ろにはできない。
しかし、母の立場を考えれば、非常に微妙な立場に私は立たされることになった。
多くの貴族からは蔑まれたが、王家の紋章は絶対だとする派閥もあった。
お陰で、王位継承に危機感を覚えた、王妃や第一王子派閥から命を狙われることになった。
できれば、辺境で静かに暮らしたかったが、それは、王家の紋章が絶対だとする派閥が許してくれなかった。
そして、この状況をより混迷させたのが、帝国の侵攻である。
帝国がシリウス皇国へ侵攻する目的の一つが、王家の紋章だったからである。
王族の証である王家の紋章だが、伝説によると、王家の紋章を持つ者は、宇宙船を動かせる程の魔力があったと伝えられている。
実際には私にそんな魔力はないのだが、私の子孫にそんな人物が現れる可能性がある。
帝国はそれを狙っているのだ。
宇宙船を動かせる程の魔力を持った者がいれば、どれだけの利益をもたらすか計り知れない。
ましてや、その能力の秘密を解き明かすことができれば、軍事的にも商業的にも絶対的な優位に立てることだろう。
帝国から王家の紋章を引き渡すように要求されると、シリウス皇国の中では様々な意見が出されて対立した。
比較的単純なのが、戦争を回避するため私を帝国に引き渡してしまえと言う者。
しかし、これは予想外に少数派である。
大多数が引渡しに反対なのだが、その理由は一つではない。
王家の紋章は絶対だ、国外に出すなど以ての外とする者。
帝国の利益になり、ゆくゆくはまた侵攻されるだろうという者。
私が帝国に行ったら、仕返しされると恐れる者。
そして、それぞれの派閥の中に、穏健派と過激派があり、過激派は、私を帝国に渡すくらいなら殺してしまえと主張し、実際に私の命を狙ってきた。
何度、事故に見せかけて殺されそうになったことか。
そして、帝国への引き渡し派にも過激派はいたようである。
その日、地方惑星の視察に向かっていた私は、予想だにしなかった襲撃を受けることになった。
それは、帝国軍からのもので、誰かが、帝国に私の行動を漏らしていなければ、起こりえるはずがなかった。
帝国に私を売った奴がいるのだ。
私の乗っていた船は、ハルナ四千型だった。
ハルク千型に比べると二回り小さいが、機動力に優れた船である。
相手が帝国の軍艦であろうと、一対一なら逃げ切れたであろうが、六隻の船で待ち伏せされ、完全に包囲されてしまった。
逃げ場を完全に失い、捕まって敵船に拉致された私だったが、幸いなことに、その敵船は帝国の軍艦ではなかった。
帝国軍は、隠密行動のために軍艦ではなく、民間船を借り上げてこの作戦に利用していたのだ。
しかも、私が連れて行かれた船は、シリウス皇国製のハルヤ五千型だった。
私は船室に閉じ込められていたが、マスター権限を使えば、抜け出すのは簡単だった。
ステーションに寄ったところで抜け出し、他の船に密航して上手いこと逃げ出した。
そのまま国に帰れば、また命を狙われることになりかねないので、私はそのまま、行方を晦ますことにした。
そして、その後も、密航を繰り返し、第2857ドックに辿り着いたのだった。
ドックで宇宙船のライセンス講習を受けたのは、ただの気まぐれではない。
帝国の男爵令嬢がその講習を受けると耳にしたからだ。
その男爵令嬢は、帝国軍シリウス方面部隊の将軍の婚約者だとのことだった。
お近付きになれれば、何かしらの情報を得られるかもしれないと考えたからだ。
勿論、こちらから帝国の者に近付くのは危険を伴うが、虎穴に入らずんば虎子を得ず、というし、灯台下暗し、ともいう。相手はたかが男爵令嬢だ、それほど危険はないだろうと判断した。
しかし、講習一日目の朝一番で、これは無駄なことだったと、情報の収集は諦めた。
目標の男爵令嬢は大バカだったからだ。
だが、ライセンス講習を受けたことは無駄ではなかった。
セイヤに会えたからだ。
セイヤは私から見ても、世間知らずで、向こう見ずである。
普通、平民は貴族だとわかっていて言い返したりしない。
それに、あの若さで宇宙船を持っているという。
それも、ハルク千型のプロトタイプだということだ。
プロトタイプをなぜ一般人が所有している? 普通ならありえない。
普通なら開発した企業で所有しているはずだ。シリウス皇国では、宇宙船の製造は国営だ。つまり、プロトタイプは国が管理しているはずである。
しかも、プロトタイプのデルタだという。
ハルク千型のプロトタイプにデルタなんてあったとは知らなかった。
調べてみたら、八百年前、ハルク千型の開発者が、その当時に王女をさらって、プロトタイプのデルタで逃げた記録があった。
その後、王女も開発者も見つかっていない。プロトタイプのデルタもだ。
ということは、セイヤはその人攫いの子孫なのだろうか?
そうだとしても、事件を起こしたのは八百年前の祖先である。
セイヤを責めるわけにはいかないだろう。
それに、セイヤはどう見ても善人だ。人攫いをするようには見えない。
チハルちゃんが懐いているところを見れば確信できる。
だが、祖先は犯罪者なのだろう。
セイヤにどこから来たのか聞いても言葉を濁して教えてくれない。
明らかに人目を忍んで暮らしているようだ。
もしかするとロストプラネットの可能性もある。
ならば、そこへ逃げ込めば、まず発見される恐れはない。
セイヤの言う、片田舎で、のんびり暮らすのも悪くないかもしれない。
セイヤに一緒に行きたいとお願いしたが、断られてしまった。
やはり、よほど人に知られたくないようだ。
私は、王族の持つマスター権限を使い、セイヤの船に密航するのだった。
王女といっても、第五王女で、しかも、私の母は王妃ではない。
実は、母は王妃付きの侍女で、子爵家の娘だった。
そんな母が、国王陛下の寵愛を受けて身籠ってしまったのだ。
王妃からの叱責はひどいものだったらしい。
周りは、代理の父親を用意し、国王陛下とは無かったことにしようとしたが、それは、上手くはいかなかった。
それというのも、生まれた女の子、つまり私には、右手の甲に王家の紋章が現れてしまったからだ。
王家の紋章はシリウス皇国の王族の証。王族以外には現れない。
これでは、どうしても私を国王陛下の子供だと認めない訳にはいかなくなった。
特に、ここ数代は王族に王家の紋章が現れることがなかった。
血が薄まってしまった所為だろう言われているが、そんな中で現れた王家の紋章である。
蔑ろにはできない。
しかし、母の立場を考えれば、非常に微妙な立場に私は立たされることになった。
多くの貴族からは蔑まれたが、王家の紋章は絶対だとする派閥もあった。
お陰で、王位継承に危機感を覚えた、王妃や第一王子派閥から命を狙われることになった。
できれば、辺境で静かに暮らしたかったが、それは、王家の紋章が絶対だとする派閥が許してくれなかった。
そして、この状況をより混迷させたのが、帝国の侵攻である。
帝国がシリウス皇国へ侵攻する目的の一つが、王家の紋章だったからである。
王族の証である王家の紋章だが、伝説によると、王家の紋章を持つ者は、宇宙船を動かせる程の魔力があったと伝えられている。
実際には私にそんな魔力はないのだが、私の子孫にそんな人物が現れる可能性がある。
帝国はそれを狙っているのだ。
宇宙船を動かせる程の魔力を持った者がいれば、どれだけの利益をもたらすか計り知れない。
ましてや、その能力の秘密を解き明かすことができれば、軍事的にも商業的にも絶対的な優位に立てることだろう。
帝国から王家の紋章を引き渡すように要求されると、シリウス皇国の中では様々な意見が出されて対立した。
比較的単純なのが、戦争を回避するため私を帝国に引き渡してしまえと言う者。
しかし、これは予想外に少数派である。
大多数が引渡しに反対なのだが、その理由は一つではない。
王家の紋章は絶対だ、国外に出すなど以ての外とする者。
帝国の利益になり、ゆくゆくはまた侵攻されるだろうという者。
私が帝国に行ったら、仕返しされると恐れる者。
そして、それぞれの派閥の中に、穏健派と過激派があり、過激派は、私を帝国に渡すくらいなら殺してしまえと主張し、実際に私の命を狙ってきた。
何度、事故に見せかけて殺されそうになったことか。
そして、帝国への引き渡し派にも過激派はいたようである。
その日、地方惑星の視察に向かっていた私は、予想だにしなかった襲撃を受けることになった。
それは、帝国軍からのもので、誰かが、帝国に私の行動を漏らしていなければ、起こりえるはずがなかった。
帝国に私を売った奴がいるのだ。
私の乗っていた船は、ハルナ四千型だった。
ハルク千型に比べると二回り小さいが、機動力に優れた船である。
相手が帝国の軍艦であろうと、一対一なら逃げ切れたであろうが、六隻の船で待ち伏せされ、完全に包囲されてしまった。
逃げ場を完全に失い、捕まって敵船に拉致された私だったが、幸いなことに、その敵船は帝国の軍艦ではなかった。
帝国軍は、隠密行動のために軍艦ではなく、民間船を借り上げてこの作戦に利用していたのだ。
しかも、私が連れて行かれた船は、シリウス皇国製のハルヤ五千型だった。
私は船室に閉じ込められていたが、マスター権限を使えば、抜け出すのは簡単だった。
ステーションに寄ったところで抜け出し、他の船に密航して上手いこと逃げ出した。
そのまま国に帰れば、また命を狙われることになりかねないので、私はそのまま、行方を晦ますことにした。
そして、その後も、密航を繰り返し、第2857ドックに辿り着いたのだった。
ドックで宇宙船のライセンス講習を受けたのは、ただの気まぐれではない。
帝国の男爵令嬢がその講習を受けると耳にしたからだ。
その男爵令嬢は、帝国軍シリウス方面部隊の将軍の婚約者だとのことだった。
お近付きになれれば、何かしらの情報を得られるかもしれないと考えたからだ。
勿論、こちらから帝国の者に近付くのは危険を伴うが、虎穴に入らずんば虎子を得ず、というし、灯台下暗し、ともいう。相手はたかが男爵令嬢だ、それほど危険はないだろうと判断した。
しかし、講習一日目の朝一番で、これは無駄なことだったと、情報の収集は諦めた。
目標の男爵令嬢は大バカだったからだ。
だが、ライセンス講習を受けたことは無駄ではなかった。
セイヤに会えたからだ。
セイヤは私から見ても、世間知らずで、向こう見ずである。
普通、平民は貴族だとわかっていて言い返したりしない。
それに、あの若さで宇宙船を持っているという。
それも、ハルク千型のプロトタイプだということだ。
プロトタイプをなぜ一般人が所有している? 普通ならありえない。
普通なら開発した企業で所有しているはずだ。シリウス皇国では、宇宙船の製造は国営だ。つまり、プロトタイプは国が管理しているはずである。
しかも、プロトタイプのデルタだという。
ハルク千型のプロトタイプにデルタなんてあったとは知らなかった。
調べてみたら、八百年前、ハルク千型の開発者が、その当時に王女をさらって、プロトタイプのデルタで逃げた記録があった。
その後、王女も開発者も見つかっていない。プロトタイプのデルタもだ。
ということは、セイヤはその人攫いの子孫なのだろうか?
そうだとしても、事件を起こしたのは八百年前の祖先である。
セイヤを責めるわけにはいかないだろう。
それに、セイヤはどう見ても善人だ。人攫いをするようには見えない。
チハルちゃんが懐いているところを見れば確信できる。
だが、祖先は犯罪者なのだろう。
セイヤにどこから来たのか聞いても言葉を濁して教えてくれない。
明らかに人目を忍んで暮らしているようだ。
もしかするとロストプラネットの可能性もある。
ならば、そこへ逃げ込めば、まず発見される恐れはない。
セイヤの言う、片田舎で、のんびり暮らすのも悪くないかもしれない。
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