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第一部 ライセンス取得編
第21話 その頃チハルは、バイト中
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私の名前はチハル。宇宙船ハルクシリーズ専用のアシスタントアンドロイドだ。
今日は、新しくできたキャプテンを宇宙船のライセンス講習会場まで送った後、今まで勤めていたアルバイト先のピットに来ていた。
「おはようございます」
「おはよう。あれ、チハルちゃんは新しいご主人様ができて、アルバイトを辞めたんじゃないの?」
「ご主人様違う、キャプテン」
「ああ、そのキャプテンはどうしたの?」
「キャプテンはライセンス講習中、暇なので手伝いに来た」
「そうなの。チハルちゃんは、計算が早くて正確だから助かるわ」
私は日常的に行ってきた伝票の集計を始める。
「それで、新しいキャプテンはどう?」
「キャプテンは優しい」
「そう。それはよかったわね」
「昨日はジョジョの店で焼く肉を食べた」
「そうなの。それはキャプテンは大盤振舞いしたわね。美味しかった?」
「肉がとろけるようだった。あれは、肉であって肉でない。普段食べている肉とは明らかに別物」
「そう、それほどだったの。私も一度でいいから食べてみたいわ」
「絶対に行くべき、後悔はしない」
「ところで昨日はどこに泊まったの?」
「お勧めのホテルに泊まった」
「お勧めって、私が勧めた所?」
「そう。夢のような世界だった」
「キャプテンは随分と手が早いのね。でも、夢のような世界だったのならよかったわね」
「よかった。また行きたい」
「そう、もういけるようになったの。キャプテンはテクニシャンなのね」
「おい、誰か来てるのか? ってチハルが来てたのか。何を話してたんだ」
話し声が煩かっただろうか、奥からドノバンさんがやって来た。
「女の子同士の秘密の話よね」
「誰が女の子だって?」
「私が女の子ですが何か?」
「いや、なんでもない。それよりチハルはなんでここにいるんだ?」
「キャプテンがライセンス講習中、暇なので来た」
「そうか、返品されたのでなければいいんだ」
「キャプテンは返品しない」
「そうよね。やり捨てなんてあり得ないわよね。もしそんなことになったら私に言いなさい。とっちめてやるから」
「心配ない。そんなことにはならない」
「まあ、あいつなら大丈夫だろうがな。常識がないみたいだから、チハルがよく面倒をみるんだぞ」
「わかってる」
「チハルちゃんは、しっかりしてるものね」
話しながらも私は計算を進める。
「終わった」
「相変わらず早いわね」
「なんだ、仕事もしてくれたのか。助かるよ。暇な時はいつでも来てくれ」
そう言って、私の頭を撫でると、ドノバンさんは奥に戻って行った。
「さて、チハルちゃんのおかげで、今日の仕事は終わったし、今日も一緒にデイトレする?」
「する」
私は仕事を早く終わらせて空いた時間に、アルバイトで稼いだお金でデイトレードを行っていた。株式投資による資産運用だ。
私は数秒のうちにスキャルピングを繰り返し、確実に利益を上げていく。
「相変わらず、チハルちゃんの判断は的確ね。感情的に流されないのがいいのかしら?」
「損切りを素早くするのが大負けしないコツ」
「それはわかってるんだけどね。なかなかできないのよ」
「流れに乗れば負けはない!」
「その流れを掴むのが難しいのよ」
既に、デイトレードを始めて三ヶ月近くなるが、利益が上がるたびに、一度の投資額を増やしていき、今では、一度に数億Gの投資を行っている。
負けた時の損失も大きいが、勝った時の利益も大きい。
今では総資産は百億Gを超えている。
「でも、そんだけ稼げれば、アシスタントをやる必要はないんじゃない?」
「そんなことない。キャプテンのアシスタントをすることが私の幸せ」
「まあ、なんて健気な娘なのかしら」
結局今日も数億Gの利益を上げ、アルバイトを終えた。
「キャプテンを迎えに行く」
「お疲れ様。今夜も頑張ってね」
「ん。頑張る。それじゃあ」
私はアルバイト先のピットを出て、ライセンス講習会場に向かった。
今日は、新しくできたキャプテンを宇宙船のライセンス講習会場まで送った後、今まで勤めていたアルバイト先のピットに来ていた。
「おはようございます」
「おはよう。あれ、チハルちゃんは新しいご主人様ができて、アルバイトを辞めたんじゃないの?」
「ご主人様違う、キャプテン」
「ああ、そのキャプテンはどうしたの?」
「キャプテンはライセンス講習中、暇なので手伝いに来た」
「そうなの。チハルちゃんは、計算が早くて正確だから助かるわ」
私は日常的に行ってきた伝票の集計を始める。
「それで、新しいキャプテンはどう?」
「キャプテンは優しい」
「そう。それはよかったわね」
「昨日はジョジョの店で焼く肉を食べた」
「そうなの。それはキャプテンは大盤振舞いしたわね。美味しかった?」
「肉がとろけるようだった。あれは、肉であって肉でない。普段食べている肉とは明らかに別物」
「そう、それほどだったの。私も一度でいいから食べてみたいわ」
「絶対に行くべき、後悔はしない」
「ところで昨日はどこに泊まったの?」
「お勧めのホテルに泊まった」
「お勧めって、私が勧めた所?」
「そう。夢のような世界だった」
「キャプテンは随分と手が早いのね。でも、夢のような世界だったのならよかったわね」
「よかった。また行きたい」
「そう、もういけるようになったの。キャプテンはテクニシャンなのね」
「おい、誰か来てるのか? ってチハルが来てたのか。何を話してたんだ」
話し声が煩かっただろうか、奥からドノバンさんがやって来た。
「女の子同士の秘密の話よね」
「誰が女の子だって?」
「私が女の子ですが何か?」
「いや、なんでもない。それよりチハルはなんでここにいるんだ?」
「キャプテンがライセンス講習中、暇なので来た」
「そうか、返品されたのでなければいいんだ」
「キャプテンは返品しない」
「そうよね。やり捨てなんてあり得ないわよね。もしそんなことになったら私に言いなさい。とっちめてやるから」
「心配ない。そんなことにはならない」
「まあ、あいつなら大丈夫だろうがな。常識がないみたいだから、チハルがよく面倒をみるんだぞ」
「わかってる」
「チハルちゃんは、しっかりしてるものね」
話しながらも私は計算を進める。
「終わった」
「相変わらず早いわね」
「なんだ、仕事もしてくれたのか。助かるよ。暇な時はいつでも来てくれ」
そう言って、私の頭を撫でると、ドノバンさんは奥に戻って行った。
「さて、チハルちゃんのおかげで、今日の仕事は終わったし、今日も一緒にデイトレする?」
「する」
私は仕事を早く終わらせて空いた時間に、アルバイトで稼いだお金でデイトレードを行っていた。株式投資による資産運用だ。
私は数秒のうちにスキャルピングを繰り返し、確実に利益を上げていく。
「相変わらず、チハルちゃんの判断は的確ね。感情的に流されないのがいいのかしら?」
「損切りを素早くするのが大負けしないコツ」
「それはわかってるんだけどね。なかなかできないのよ」
「流れに乗れば負けはない!」
「その流れを掴むのが難しいのよ」
既に、デイトレードを始めて三ヶ月近くなるが、利益が上がるたびに、一度の投資額を増やしていき、今では、一度に数億Gの投資を行っている。
負けた時の損失も大きいが、勝った時の利益も大きい。
今では総資産は百億Gを超えている。
「でも、そんだけ稼げれば、アシスタントをやる必要はないんじゃない?」
「そんなことない。キャプテンのアシスタントをすることが私の幸せ」
「まあ、なんて健気な娘なのかしら」
結局今日も数億Gの利益を上げ、アルバイトを終えた。
「キャプテンを迎えに行く」
「お疲れ様。今夜も頑張ってね」
「ん。頑張る。それじゃあ」
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