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忍び寄る影と深まる愛
愛とお金…
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その夜。
お風呂を済ませたエルファは、フィーネからの電話に待っていた。
時刻はもう23時を回っていた。
100万ギロ。
エルファが結婚式の時に、ないかあった時の為に持ってきたお金が5000万ギロある。
そのお金の事はシャルロにも誰にも話してはいない。
もしもの時。
そしてどうしても、お王室が嫌になり出てゆくときに必要だろうと隠し持っているお金である。
そのお金からフィーネに100万ギロ渡す事にした。
そうしないと、とんでもない事になる事が判っているからだ。
エルファの妹のフィーネは、エルファとは血の繋がらない妹。
エルファの母が亡くなり、ペリロッドが再婚した相手が連れて来た連れ子である。
エルファが小学校生高学年になった頃、ペリロッドは同僚の女性と再婚した。
連れ子にエルファより下のフィーネと言う女の子がいて、女の子同士仲良くなれると信じていた。
しかし再婚から半年もたたないうちから、継母は豹変して行き、娘のフィーネには新しい服を作るがエルファには古着ばかりを買ってきて着せるようになった。
ご飯もフィーネには美味しい料理を用意して、エルファには冷えたご飯に卵だけしか与えない日々が多かった。
その為、いつもお腹を空かしていてエルファ。
たまに見かねた近所の人が、エルファにご飯を作ってくれた事もあったが、それが判ると継母は烈火のごとく怒りエルファに酷い暴力をふるっていた。
それが怖くてご近所の人からの好意にも甘えることが出来なかったエルファ。
ペリロッドは仕事が忙しく家にいない日々が多く、たまに帰って来た時にエルファが継母の話をすると「そんなことはないだろう」と言って信じてくれない事が多く、ペリロッドの前では継母もフィーネも仲良くふるまっている事からエルファは言うも一人で辛い日々を絶えていた。
大学には自分の力で進学したエルファ。
ペリロッドは「なぜ何も相談しないのだ! 」と言ってきたが、エルファは「いつも私の事は信じてくれない。他人の事は信じる癖に」と初めて大声で怒った。
そんなエルファを見て、ペリロッドは今までエルファの言ってきた事を真に受けなかったわけではなかったが、塩とで家を空ける事が多くエルファを一人にはできないと、その想いが多く認めることが出来なかったと話した。
その後、近所の人の証言などでエルファがずっと虐待行為をされていた事実を掴んだ。
だがその頃、継母は不治の病にかかり余命僅かになっていた。
エルファが大学へ進み2年経過した頃、継母は病死した。
これで平和になるとペリロッドは思っていたが、今度はフィーネが異常な行動をするようになった。
フィーネは看護学校へ進み看護師になった。
しかし、ゆく先々で不審な事件ばかりが起こりフィーネが「好きな人が出来て、結婚するの」と言ってきた男性は暫くすると行くへ不明になりいつの間にかどこかで自殺している事が多かった。
不審に思ったペリロッドは、暫くフィーネを監視していた。
すると。
フィーネは異常なくらい、好きになった男性に着きまとい言う通りにならなくなると監禁にしたり嫌がらせをしている事が判明した。
邪魔する人は「死ねばいい」と言って、追い詰めている事が判った。
これは異常だと判断したペリロッドは、フィーネを病院に連れて行く事にした。
精神鑑定を受けたフィーネは「双極性障害」がある事が判明した。
その原因が、フィーネが小さい頃に父親が亡くなっている事が大きく影響していた。
腕利きの医師だった父親は、いつも家にいない事が多く母親はいつも「浮気している」と口癖のように言っていた。
しかしある日、仕事に行ったきり父親は帰ってこなかった。
そして暫くすると、山奥で首をつって死んでいるのを発見された。
母親は泣く事もなく「どこかの女に殺されたのよ。私を裏切るから」と言っていた。
父親がなくなり、残された遺産で贅沢はできていたがその遺産も底を尽きようとしていた時にペリロッドと出会い再婚した。
しかしフィーネの異常な性格は治らないままで、母親がエルファにしている虐待も当然の様に見ていた。
そして母親がなくなると、フィーネも同じようにエルファに暴力をふるいお金を巻き上げる事も多かった。
ペリロッドはフィーネを病院に入れる決意をした。
相当な異常者になってしまったフィーネを放置していると、本当に取り返しがつかなくなると判断したのだ。
エルファは結婚させて、フィーネは病院に入れれば平和になるとペリロッドは考えた。
しかしフィーネは病院を脱走して、再びエルファに近づいてきたのだ…。
みんなが寝静まった深夜を回る頃に、フィーネから着信があった。
エルファは誰にも見つからないように、裏口からお城の外に出てきた。
「お姉様、来てくれて有難う」
かん高い声がしてエルファが振り向くと、そこには派手な赤いバラ模様のワンピースを着て黒いカーティガンを羽織って、赤いハイヒールを履いている女性がいた。
黒い長い髪で、前髪は目のギリギリまで長く全体的に顔を隠すような髪型をしている。
見える目つきは狐の王な目をしていて、低い団子鼻に分厚い唇。
見た目は派手にしているが、異様な雰囲気が漂っている。
「フィーネ…。どうやって病院を抜け出したの? みんな心配しているわよ」
「心配なんてしていないわ。私を縛り付けて、酷い事しているもの」
この女性がフィーネ。
年齢的にエルファより年下のようだが、見た目は既に40代の様に老けて見える。
「約束のお金、持って来てくれた? 」
ニコっと笑いかけてくるフィーネ。
エルファは封筒を差し出した。
「有難う」
ニコッと笑って封筒を受け取ったフィーネは中を見た。
「すごいわね、100万ギロのお金をこんなに早くだせるなんて。さすが王室ね。これからも、よろしくねお姉様。頼りにしているわ」
ウフっと笑ったフィーネはまるで魔女のような顔をしてた。
「また電話するわ。いつもでお金渡せるようにしておいてね」
「フィーネ…。貴女は幸せ? 」
「ええ、幸せよ。だって、お金は裏切らないから。人と違ってね」
「…私は、あなたの幸せを祈っているから」
「有難う。じゃあね…」
お金を受け取り上機嫌で帰って行ったフィーネ。
深いため息をついて、エルファはお城の中へと戻って行った。
静かな廊下を足音を忍ばせて歩いて戻って来たエルファ。
部屋の前に来ると、音がしないようにそーっとドアを開けた。
部屋の中は暗く、小さな豆電球のみついていた。
出て行った時と変わらないままで、エルファはホッとして、そのまま寝室へと向かった。
音をたてないように寝室のドアを開けて入ってゆくと、シャルロの心地よい寝息が聞こえてきた。
気づかれていないようだ…。
ホッとしたエルファは、そのまま静かにベッドに戻った。
ホッとしてそのまま眠りに着こうとした時…。
ギュッと、抱き着かれる感覚を感じてハッと目を開けたエルファ。
「…体は冷えています…。もしかして、外に行っていたのですか? 」
耳元で聞こえるシャルロの声に、ドキッとしたエルファ。
だが…
(大丈夫です。僕が、護りますから。…貴女を、愛しています…)
また胸の奥の方から聞こえた声に、エルファは何か遠い記憶を思い出そうとしている自分がいる事に気づいた。
なんだろう…
胸の奥から聞こえる声…
誰の声なのだろう?
遠い目をして天井を見ていたエルファを、シャルロがギュッと抱きしめた。
この感覚…前にもどこかで感じたことがある…どうして?
ドキドキと胸の高鳴り置感じたエルファ。
「…こんなに冷えていては、ぐっすり眠れませんから。今夜は、こうして抱きしめる事を許して下さい」
なんて優しい声なのだろう。
こんな私に、優しくしてくれるなんて…。
何も言えなくなり、エルファは小さく頷くしかできなかった。
シャルロに抱きしめられながら、その夜は眠りについたエルファ。
いつもより心が軽くなるのを感じながら、そのまま眠りについたエルファ…。
翌日。
カーテンから朝日が指してきて目が覚めてゆくのを感じたエルファ。
耳もとでスヤスヤと心地よい寝息を感じて、顔だけ振り向いて見ると。
綺麗な寝顔のシャルロがいた。
昨夜。
フィーネにお金を渡して、気づかれないように戻ってきてベッドに入った。
そのまま寝ようとしていたが、ギュッとシャルロに抱きしめられた。
体が冷えていると言われて、抱きしめられたまま眠りについた。
目覚めたエルファは、とても体が軽くなっているのを感じた。
体だけではなく…何となく気持ちも軽くなっていた。
シャルロを起こさないように、ゆっくりとベッドを出たエルファ。
洗面を済ませて、ふと鏡を見たエルファはいつもより顔色がいいのを感じた。
こんなに顔色がいい自分を見るのは、初めてかもしれないとエルファは思い、何となく嬉しさを感じた。
ずっと抱きしめてくれていたシャルロは、ぐっすり眠れたのだろうか?
そう思ったエルファ。
洗面を済ませてエルファが戻って来ると、ちょうどシャルロが起きてきた。
「おはようございます」
爽やかに挨拶をしてくるシャルロに、ちょっとはにかんだ笑顔を向けたエルファ。
「おはようございます…」
エルファが挨拶をすると、さわやかな笑顔のままシャルロは洗面所に向かって行った。
寝不足のような顔はしていなかったような気がするけど…。
そう思ったエルファ。
お風呂を済ませたエルファは、フィーネからの電話に待っていた。
時刻はもう23時を回っていた。
100万ギロ。
エルファが結婚式の時に、ないかあった時の為に持ってきたお金が5000万ギロある。
そのお金の事はシャルロにも誰にも話してはいない。
もしもの時。
そしてどうしても、お王室が嫌になり出てゆくときに必要だろうと隠し持っているお金である。
そのお金からフィーネに100万ギロ渡す事にした。
そうしないと、とんでもない事になる事が判っているからだ。
エルファの妹のフィーネは、エルファとは血の繋がらない妹。
エルファの母が亡くなり、ペリロッドが再婚した相手が連れて来た連れ子である。
エルファが小学校生高学年になった頃、ペリロッドは同僚の女性と再婚した。
連れ子にエルファより下のフィーネと言う女の子がいて、女の子同士仲良くなれると信じていた。
しかし再婚から半年もたたないうちから、継母は豹変して行き、娘のフィーネには新しい服を作るがエルファには古着ばかりを買ってきて着せるようになった。
ご飯もフィーネには美味しい料理を用意して、エルファには冷えたご飯に卵だけしか与えない日々が多かった。
その為、いつもお腹を空かしていてエルファ。
たまに見かねた近所の人が、エルファにご飯を作ってくれた事もあったが、それが判ると継母は烈火のごとく怒りエルファに酷い暴力をふるっていた。
それが怖くてご近所の人からの好意にも甘えることが出来なかったエルファ。
ペリロッドは仕事が忙しく家にいない日々が多く、たまに帰って来た時にエルファが継母の話をすると「そんなことはないだろう」と言って信じてくれない事が多く、ペリロッドの前では継母もフィーネも仲良くふるまっている事からエルファは言うも一人で辛い日々を絶えていた。
大学には自分の力で進学したエルファ。
ペリロッドは「なぜ何も相談しないのだ! 」と言ってきたが、エルファは「いつも私の事は信じてくれない。他人の事は信じる癖に」と初めて大声で怒った。
そんなエルファを見て、ペリロッドは今までエルファの言ってきた事を真に受けなかったわけではなかったが、塩とで家を空ける事が多くエルファを一人にはできないと、その想いが多く認めることが出来なかったと話した。
その後、近所の人の証言などでエルファがずっと虐待行為をされていた事実を掴んだ。
だがその頃、継母は不治の病にかかり余命僅かになっていた。
エルファが大学へ進み2年経過した頃、継母は病死した。
これで平和になるとペリロッドは思っていたが、今度はフィーネが異常な行動をするようになった。
フィーネは看護学校へ進み看護師になった。
しかし、ゆく先々で不審な事件ばかりが起こりフィーネが「好きな人が出来て、結婚するの」と言ってきた男性は暫くすると行くへ不明になりいつの間にかどこかで自殺している事が多かった。
不審に思ったペリロッドは、暫くフィーネを監視していた。
すると。
フィーネは異常なくらい、好きになった男性に着きまとい言う通りにならなくなると監禁にしたり嫌がらせをしている事が判明した。
邪魔する人は「死ねばいい」と言って、追い詰めている事が判った。
これは異常だと判断したペリロッドは、フィーネを病院に連れて行く事にした。
精神鑑定を受けたフィーネは「双極性障害」がある事が判明した。
その原因が、フィーネが小さい頃に父親が亡くなっている事が大きく影響していた。
腕利きの医師だった父親は、いつも家にいない事が多く母親はいつも「浮気している」と口癖のように言っていた。
しかしある日、仕事に行ったきり父親は帰ってこなかった。
そして暫くすると、山奥で首をつって死んでいるのを発見された。
母親は泣く事もなく「どこかの女に殺されたのよ。私を裏切るから」と言っていた。
父親がなくなり、残された遺産で贅沢はできていたがその遺産も底を尽きようとしていた時にペリロッドと出会い再婚した。
しかしフィーネの異常な性格は治らないままで、母親がエルファにしている虐待も当然の様に見ていた。
そして母親がなくなると、フィーネも同じようにエルファに暴力をふるいお金を巻き上げる事も多かった。
ペリロッドはフィーネを病院に入れる決意をした。
相当な異常者になってしまったフィーネを放置していると、本当に取り返しがつかなくなると判断したのだ。
エルファは結婚させて、フィーネは病院に入れれば平和になるとペリロッドは考えた。
しかしフィーネは病院を脱走して、再びエルファに近づいてきたのだ…。
みんなが寝静まった深夜を回る頃に、フィーネから着信があった。
エルファは誰にも見つからないように、裏口からお城の外に出てきた。
「お姉様、来てくれて有難う」
かん高い声がしてエルファが振り向くと、そこには派手な赤いバラ模様のワンピースを着て黒いカーティガンを羽織って、赤いハイヒールを履いている女性がいた。
黒い長い髪で、前髪は目のギリギリまで長く全体的に顔を隠すような髪型をしている。
見える目つきは狐の王な目をしていて、低い団子鼻に分厚い唇。
見た目は派手にしているが、異様な雰囲気が漂っている。
「フィーネ…。どうやって病院を抜け出したの? みんな心配しているわよ」
「心配なんてしていないわ。私を縛り付けて、酷い事しているもの」
この女性がフィーネ。
年齢的にエルファより年下のようだが、見た目は既に40代の様に老けて見える。
「約束のお金、持って来てくれた? 」
ニコっと笑いかけてくるフィーネ。
エルファは封筒を差し出した。
「有難う」
ニコッと笑って封筒を受け取ったフィーネは中を見た。
「すごいわね、100万ギロのお金をこんなに早くだせるなんて。さすが王室ね。これからも、よろしくねお姉様。頼りにしているわ」
ウフっと笑ったフィーネはまるで魔女のような顔をしてた。
「また電話するわ。いつもでお金渡せるようにしておいてね」
「フィーネ…。貴女は幸せ? 」
「ええ、幸せよ。だって、お金は裏切らないから。人と違ってね」
「…私は、あなたの幸せを祈っているから」
「有難う。じゃあね…」
お金を受け取り上機嫌で帰って行ったフィーネ。
深いため息をついて、エルファはお城の中へと戻って行った。
静かな廊下を足音を忍ばせて歩いて戻って来たエルファ。
部屋の前に来ると、音がしないようにそーっとドアを開けた。
部屋の中は暗く、小さな豆電球のみついていた。
出て行った時と変わらないままで、エルファはホッとして、そのまま寝室へと向かった。
音をたてないように寝室のドアを開けて入ってゆくと、シャルロの心地よい寝息が聞こえてきた。
気づかれていないようだ…。
ホッとしたエルファは、そのまま静かにベッドに戻った。
ホッとしてそのまま眠りに着こうとした時…。
ギュッと、抱き着かれる感覚を感じてハッと目を開けたエルファ。
「…体は冷えています…。もしかして、外に行っていたのですか? 」
耳元で聞こえるシャルロの声に、ドキッとしたエルファ。
だが…
(大丈夫です。僕が、護りますから。…貴女を、愛しています…)
また胸の奥の方から聞こえた声に、エルファは何か遠い記憶を思い出そうとしている自分がいる事に気づいた。
なんだろう…
胸の奥から聞こえる声…
誰の声なのだろう?
遠い目をして天井を見ていたエルファを、シャルロがギュッと抱きしめた。
この感覚…前にもどこかで感じたことがある…どうして?
ドキドキと胸の高鳴り置感じたエルファ。
「…こんなに冷えていては、ぐっすり眠れませんから。今夜は、こうして抱きしめる事を許して下さい」
なんて優しい声なのだろう。
こんな私に、優しくしてくれるなんて…。
何も言えなくなり、エルファは小さく頷くしかできなかった。
シャルロに抱きしめられながら、その夜は眠りについたエルファ。
いつもより心が軽くなるのを感じながら、そのまま眠りについたエルファ…。
翌日。
カーテンから朝日が指してきて目が覚めてゆくのを感じたエルファ。
耳もとでスヤスヤと心地よい寝息を感じて、顔だけ振り向いて見ると。
綺麗な寝顔のシャルロがいた。
昨夜。
フィーネにお金を渡して、気づかれないように戻ってきてベッドに入った。
そのまま寝ようとしていたが、ギュッとシャルロに抱きしめられた。
体が冷えていると言われて、抱きしめられたまま眠りについた。
目覚めたエルファは、とても体が軽くなっているのを感じた。
体だけではなく…何となく気持ちも軽くなっていた。
シャルロを起こさないように、ゆっくりとベッドを出たエルファ。
洗面を済ませて、ふと鏡を見たエルファはいつもより顔色がいいのを感じた。
こんなに顔色がいい自分を見るのは、初めてかもしれないとエルファは思い、何となく嬉しさを感じた。
ずっと抱きしめてくれていたシャルロは、ぐっすり眠れたのだろうか?
そう思ったエルファ。
洗面を済ませてエルファが戻って来ると、ちょうどシャルロが起きてきた。
「おはようございます」
爽やかに挨拶をしてくるシャルロに、ちょっとはにかんだ笑顔を向けたエルファ。
「おはようございます…」
エルファが挨拶をすると、さわやかな笑顔のままシャルロは洗面所に向かって行った。
寝不足のような顔はしていなかったような気がするけど…。
そう思ったエルファ。
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