亡国の王子に下賜された神子

枝豆

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穢れた国

教授

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私が目覚めたことを聞いて、一番に部屋に入ってきたのはリマだった。

「サキカ様ぁ!!」
駆け寄って抱きつかれて、ワンワンと泣かれて…。
「ごめんね、心配掛けちゃったね。」
そう言いながらも私もつられて泣いていた。

私が知らない間に別邸はイェオリ国の人で溢れかえっていた。
アレンディオ王子とサミュエルさん、神官のブランさん。
私達を心配して駆けつけてくれていたそうだ。

「後は教授だけだ。何か手掛かりはあるかい?」
そう言われて、別れ際の事を話した。

「私は教授にセブール湖に投げ入れて貰って、多分すぐに教授も飛び込んだと思います。あと一緒にミアさんっていう女性がいて…。
だけど私はそのままフィンのところに行っちゃったから。」

私は湖のど真ん中辺りに漂っていたらしい。フィンの神の力に引っ張られた事、金の器を探しに泳いでいたことを考えると、教授が私の近くにいたとは考えにくい。

「まだこの辺りにいるかもしれない。探そう。」
レオの言葉にみんなが頷いて、散らばっていった。
私も行きたかったけれど、それは泣きながらリマに怒られた。

「もっとお身体を大切にして頂かないと困ります!」
「べ、別に大切にしなかった訳じゃ…。」
「リマの言う通りだ。サキカはここで待ってて。」
リマは本気で怒っていたし、レオも許してはくれない…。
クスン、仕方なく大人しく待つ事にした。


程なくして教授が見つかった。
というか教授の方から現れた。

近くに坑道への入り口があるらしく、その建物の中にいた。
ミアさんも一緒だ。

みんな無事で良かったと安心して、私も教授もミアさんも、一旦身体を清めて、食事を摂り、ひと眠りする事にして…。

落ち着いたら、みんなが持っている情報を擦り合わせて、これからの事を考えなくてはならない。



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