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恋するクリスマス
クリスマスコンサート
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24日、吹部のイベントが入った。
「清心音楽大学クリスマスコンサート」へのゲスト出演。
私立の大学は積極的に大学のイベントに高校生を招いて出演させている。
簡単に言えば「学校紹介」で私達にとっては「学校見学」だ。
清心音大は私の第一希望だ。ここなら自宅から通えるし、若松からなら指定校推薦での進学も可能。
去年も参加したけれど、ここのクリスマスコンサートは雰囲気がとても良い。
大学の音楽ホールで丸一日何かしらのコンサートをやっている。
軽音楽、吹奏楽、管弦楽…。各楽器のソロやアンサンブル。
ここに呼んでもらって演奏が出来るのは「全国大会金賞」の恩恵。
「24日は会えないのか。」
疾風くんがどこか残念そうだ。
学校にはくるけれど、途中で音大に移動して、リハーサルと本番と…キャンドルミサと。
「何時に終わるの?」
「20時…。」
一日中ずっとやり続けるコンサート、私達の出番は午後の早い時間帯。
だけど…。
「最後のね、キャンドルミサに参加させてもらえるの…。」
キャンドルミサは火気厳禁のコンサートホールではなく、施設内の教会を模した施設で行われる。
ホールに比べて狭い施設でもあるため、希望者全員が見られる訳ではない。
演奏するのはピアノ科の学生が数名と客演のプロのピアニストだけ。会場に入れるのは「清心音大に進学を希望する高校生」だけ。
今年、若松高校には3名分のチケットが贈られた。
指定校推薦の枠と同じ数。
「…迎えに行ってもいい?」
そう疾風くんは言ってくれるけど…。
「悪い…よ。遅くなるし。」
「俺、迎えに行きたいんだ。」
「…じゃあ、お願いしてもいい?」
私だって、会いたいもん。
だって初めてのクリスマスイブ。
そして今迎えた当日。
「よっ!」
「了先輩!」
そこには2学年上の、遥先輩の前のパートリーダーの了先輩が、スタッフジャンバーを着て立っていた。
「清心音楽大学クリスマスコンサート」へのゲスト出演。
私立の大学は積極的に大学のイベントに高校生を招いて出演させている。
簡単に言えば「学校紹介」で私達にとっては「学校見学」だ。
清心音大は私の第一希望だ。ここなら自宅から通えるし、若松からなら指定校推薦での進学も可能。
去年も参加したけれど、ここのクリスマスコンサートは雰囲気がとても良い。
大学の音楽ホールで丸一日何かしらのコンサートをやっている。
軽音楽、吹奏楽、管弦楽…。各楽器のソロやアンサンブル。
ここに呼んでもらって演奏が出来るのは「全国大会金賞」の恩恵。
「24日は会えないのか。」
疾風くんがどこか残念そうだ。
学校にはくるけれど、途中で音大に移動して、リハーサルと本番と…キャンドルミサと。
「何時に終わるの?」
「20時…。」
一日中ずっとやり続けるコンサート、私達の出番は午後の早い時間帯。
だけど…。
「最後のね、キャンドルミサに参加させてもらえるの…。」
キャンドルミサは火気厳禁のコンサートホールではなく、施設内の教会を模した施設で行われる。
ホールに比べて狭い施設でもあるため、希望者全員が見られる訳ではない。
演奏するのはピアノ科の学生が数名と客演のプロのピアニストだけ。会場に入れるのは「清心音大に進学を希望する高校生」だけ。
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「俺、迎えに行きたいんだ。」
「…じゃあ、お願いしてもいい?」
私だって、会いたいもん。
だって初めてのクリスマスイブ。
そして今迎えた当日。
「よっ!」
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そこには2学年上の、遥先輩の前のパートリーダーの了先輩が、スタッフジャンバーを着て立っていた。
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