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文化祭
ファミレス
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「は?優が?」
目を丸くさせて絵里ちゃんが驚いている。
ファミレスでなんとなく北斗くんと優ちゃんの話になった時のこと。
「優が?ナイナイ!絶対勘違い!」
と絵里ちゃんは笑う。
「俺、良くわかんないけど…。一個だけ教えてやれる。」
そう言ったのはご飯を頬張る富田くんだった。
「昨日、悠太が若瀬と飯に行ったのは、伊佐のバイト先の店長さんの奢り。」
他人からの奢りなら勝手に人は増やせないだろ?だからそれは気にすんな、と富田くんが呆れながら教えてくれた。
あー!
そう言えば!思い出した。
「店長さん、イケメンって言ってた!」
優ちゃんじゃない、それを言ってたのは花音ちゃん。
「…バイト先の店長さんカッコいいんだ。」
って。
「店長さん?」
その瞬間、皇子くんと疾風くんが北斗くんを叩いた。
皇子くんは頭、疾風くんは背中。
「いてっ!何すんだよ!」
「バカ北斗!だから聞けって言っただろ?」
「うるさい!まだそうと…。」
「決まってる!!」
うんうん、私もそう思うよ。
「ほら、翠までそう思うんだから、確定!」
と絵里ちゃんまで言い出した。
「メールとか来てないの?」
「…携帯、死んだ。」
「はぁ?」
5人で口を揃えた。
「昨日…店で落として画面割れた。」
「修理は?」
「忙しくてまだ行けてない。」
「待て北斗!その事優には…」
「言えてない…。」
「バカ!!!」
再び5人で声が揃う。
慌てて優ちゃんに連絡した。
「優ちゃん今どこ?」
「…駅。」
「まだ来てないの?」
「…うん。」
「待ち合わせしてるの北斗くん?」
「待ち合わせ…じゃない。勝手に待ってるだけ。」
「勝手に北斗くんを待ってるの?」
そう声にする。
その瞬間北斗くんが立ち上がった。
「…ごめん。俺…。」
「良いから行け!」
北斗くんは走って行っちゃった。
「大丈夫、直ぐに行くと思う。」
「…翠、一緒にいたの?」
「うん。ごめんね。ちゃんと話せば良かった。」
「ううん、大丈夫。」
そのまま電話を切る。
「あー、馬鹿馬鹿しい!翠、甘いの食べない?」
と絵里ちゃんが言うから、
「うふふ、いいね。」
とメニューを手に取った。
あー、誤解で良かった。
「あー!!」
と叫んだのは疾風くん。
「北斗、金置いてかなかった!」
でも、
まっ、仕方ないか。
誰ともなくそう言い出す。
うんうん、立て替えとこ。
早く会えるといいね。
目を丸くさせて絵里ちゃんが驚いている。
ファミレスでなんとなく北斗くんと優ちゃんの話になった時のこと。
「優が?ナイナイ!絶対勘違い!」
と絵里ちゃんは笑う。
「俺、良くわかんないけど…。一個だけ教えてやれる。」
そう言ったのはご飯を頬張る富田くんだった。
「昨日、悠太が若瀬と飯に行ったのは、伊佐のバイト先の店長さんの奢り。」
他人からの奢りなら勝手に人は増やせないだろ?だからそれは気にすんな、と富田くんが呆れながら教えてくれた。
あー!
そう言えば!思い出した。
「店長さん、イケメンって言ってた!」
優ちゃんじゃない、それを言ってたのは花音ちゃん。
「…バイト先の店長さんカッコいいんだ。」
って。
「店長さん?」
その瞬間、皇子くんと疾風くんが北斗くんを叩いた。
皇子くんは頭、疾風くんは背中。
「いてっ!何すんだよ!」
「バカ北斗!だから聞けって言っただろ?」
「うるさい!まだそうと…。」
「決まってる!!」
うんうん、私もそう思うよ。
「ほら、翠までそう思うんだから、確定!」
と絵里ちゃんまで言い出した。
「メールとか来てないの?」
「…携帯、死んだ。」
「はぁ?」
5人で口を揃えた。
「昨日…店で落として画面割れた。」
「修理は?」
「忙しくてまだ行けてない。」
「待て北斗!その事優には…」
「言えてない…。」
「バカ!!!」
再び5人で声が揃う。
慌てて優ちゃんに連絡した。
「優ちゃん今どこ?」
「…駅。」
「まだ来てないの?」
「…うん。」
「待ち合わせしてるの北斗くん?」
「待ち合わせ…じゃない。勝手に待ってるだけ。」
「勝手に北斗くんを待ってるの?」
そう声にする。
その瞬間北斗くんが立ち上がった。
「…ごめん。俺…。」
「良いから行け!」
北斗くんは走って行っちゃった。
「大丈夫、直ぐに行くと思う。」
「…翠、一緒にいたの?」
「うん。ごめんね。ちゃんと話せば良かった。」
「ううん、大丈夫。」
そのまま電話を切る。
「あー、馬鹿馬鹿しい!翠、甘いの食べない?」
と絵里ちゃんが言うから、
「うふふ、いいね。」
とメニューを手に取った。
あー、誤解で良かった。
「あー!!」
と叫んだのは疾風くん。
「北斗、金置いてかなかった!」
でも、
まっ、仕方ないか。
誰ともなくそう言い出す。
うんうん、立て替えとこ。
早く会えるといいね。
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